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無題
上部だけの会話と笑顔
わざと嫌われるような言動で
他人を試して
そのくせ好きだと、好かれたいと
バカみたいだ
どこまでワガママが通るか
どれだけの暴言が許されるのか
たくさんの出会いの中から
残ったものだけを数えて
離れていったものは見ないように
気付かないように
だけど
目をそらしても心は追い続けるから
欲しかったものは今どこに
はりついた笑顔が、吐き出す毒が
いつもより弱々しくて情けない
それでも変われない自分が可笑しくて
揺れるため息に滲んだ世界
落とすことも拭うこともせず
視界が晴れるのを静かに待った
あんなに欲しかったもの
今はもう…
夜空を見上げては奇跡を願う
どうかあの人も
この月を見ていますように