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ことのは  作者: 大山椒魚
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先生の話

もはや詩とはよべないような…;


他人の気持ちを考えられる人というのは

自分自身の感情とそこに至ったわけを考察できる人


だけど

自分でもわからないときだってあるよね


わからなくてもいい

納得できなくてもいい


考えることが大事なんだよ



ケンカが絶えないクラスの皆に

いつか先生が言っていた言葉


今なら何となく理解できるけど

小学生には難しい話だと思う



自分がされて嫌なことはしないように


そのためには

何をされたら嫌なのか

そしてどうして嫌だと思うのかを

自分自身で理解していないといけない


そう言って私たちに小さなノートを配った


嫌だと感じることとその理由を一つずつ書いていきましょう

提出はしなくていいから大人になっても持っていてください


大人になっても?

想像もつかないほど未来の話で

みんな不思議に思った



大人になると鈍感になってしまうこともある

だから忘れないように時々読み返してみて

子どもができたときなんかにも役立つかもしれないからね



…やっぱり先生の話は難しい


けれど今でも思い出すのは

彼女の言葉と表情に子どもなりに感じるものがあったからだろうか


引き出しの中の小さな存在

怒りや悲しみは読み返すたびに

懐かしさや馬鹿馬鹿しさに変わっていった

今では微笑ましいとさえ思う


それでも捨てられないのは


大好きだった先生の年齢に

少しずつ近づいているからかもしれない




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