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ことのは  作者: 大山椒魚
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メトロノーム



買ったばかりの頼もしい程の正確さが

いつの間にか耳を疑うようなリズムに


気付かないくらい少しずつ狂っていくのか

ある日突然狂うのか



人間はどうだろう


メトロノームよりも長く

そして変化の流れの中で生きている人間


狂わないはずがない



こんなことを考える僕は

もうとっくに狂っているのかもしれないな



カチッ カチッ カチッ・・・・・


一定のリズムを刻むのは

容易いようで難しく


変わりたい変わりたくないと

葛藤を続けるうちに


自分を見失う



周りの言葉も心に響かないくらいに

自分が嫌になって


なのにどこかで誰かに許されたいと願う自分にまた嫌気がさして


自分の"狂い"を周りに吐き出せる友人に嫉妬する




人は光の下にある闇に憧れる

自分の中に闇を探して浸りたいんだ


そう思う僕にはきっと

そんなに深い傷も闇も無い

だけど


たくさんの自問自答と

その度にうまれる矛盾に

孤独と安心を感じて


あぁ、やっぱり自分は狂っているんだな

と苦笑する



なんだかんだ言ってもきっと

僕は自分が大好きで


周りに振り回されているようで

実は振り回しているのは僕かもしれない


同情を得るのはとても簡単だから


素直に心配してくれる人達に

わざとらしくもったいぶって

ゆっくりと口を開く


問題は癖になっちゃうことだよね

自己嫌悪という名の落とし穴


掘った犯人?


僕だよ





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