第八話「話題沸騰中!秩父三社巡りで夢を叶えよう!in三峯神社」
えっ、また行ったんですか?終わったばっかじゃないですか。三峯神社編。まだ書くんですか?書くことあるんですか?
あったんですよ。
実はこの前に日光は東照宮に出向いてるんですが、なにぶん調べ物が多いので後回しにします。
今回は三峯神社、秩父神社、宝登山神社をめぐる、通称、秩父三社巡りをします。この秩父三社巡り、最近ではバスツアーも組まれ、テレビでも紹介された模様。とにかく今最もアツイコースだ。とてもじゃないけど自転車ではいかないし、本数のことを考えると電車でもいけない。さてどうしましょうか。車しかないよね。
ということで、今回は道中を省いて神社のみ語っていきましょう。
出発は朝8時。あぁ〜、普通の時間じゃ〜。前回も言ったように、車でも3時間かかります。かかりました。
11時、ダムの分岐を過ぎて三峯神社までの長い山道を走る。バスの車窓から見ていた時に思ったことだけど、やはり普通の乗用車なら難なく行ける。ただこの日、全国的に曇りの予報が、秩父山塊では雨になっていた。
ついこの間行った時と全く同じような天気だ。どうせなら青空の下の三峯神社が見たい。ただそうは言っても天気が変わるわけではない。
道路は濃霧が発生して、酷い時は10メートル先が見えなかった。カーブも連続するので一つのミスが命取りだ。誰ですか余裕って言ったの。
駐車場である。黄泉の国ではない。
さて、前回行ったばかりの上に、天候もあまり変わらない境内の写真を掲載してもしょうがないので、前回拾い忘れた部分を紹介していく。
拾い忘れその1。
三峯神社の本殿の前には二本の御神木がある。御神木には賽銭箱があって、両御神木ともにパワーを授けてくれると、絶えず人が木の表面に触れている。
わぁ〜ッ!ツルツルだぁ〜ッ!
写真に収まりきらないほどの太さ。この御神木は鎌倉時代の武将畠山重忠が奉献したもので、推定樹齢は800歳。いくつもの時代を超えて今なおこの地に根ざし続ける大変有り難い木だ。
Q:ところで畠山重忠ってどなたですか。
A:一般的に源平合戦とも呼ばれる治承・寿永の乱において源頼朝についた平氏の武将です。
最近の旅行ブログはここまでやらないから困る。看板に書いてあんだよ。
こうやって。看板に書いてあることコピぺしたってしょうがないだろ。
でも中には資料館や図書館をくまなく探して深く追求する褒められるべきブロガーもいるので少なくともウェブ上で見つけられる情報を載せてるだけの僕も似たようなものだ。
拾い忘れその2。
本殿の前の石段には水に濡れると姿を現わす赤目の龍がいる。
この龍、何が凄いかというと平成24年、辰年の年に急に現れたというのだ。
よく考えてみれば、母が最初に行った頃の三峯神社は比較的閑散として、氣守りも話題になっていなかった頃である。そしてこの龍が現れてからというもの、ものすごい勢いで神社が栄え、今では遠方の人もよく知る神社にもなった。
この龍……マジモンじゃねぇか?
しかもよく見たら龍に見えるではなく、誰が見ても納得するような形だ。ドラゴンはここにいるぞ。
拾い忘れその3。
……というか、神社の左手には興雲閣という温泉兼宿泊施設があって、左手はそれ専用のスペースだと思っていた。しかしその先に縁結びの木や、御仮屋があった。上二つは行ったけど拾わなかった部分であるが、こっちは寄ってもいない。
「知らなかった……アタシは知らなかったんだよぉーッ!」
シーマ様の気分で先へと向かう。
縁結びの木は少し歩いた所にあり、その真下にある小屋で紙縒りに自分の名前と想い人の名前を記入し、正面に向かい合わせた状態で木箱に詰めると想いが通じ合うといったものだ。青いねェ……アタシにゃ過ぎた話さね。
そんな感じで斜に構えていたら写真撮るの忘れた。というか、人が多くて撮るタイミングがなかった。
またここには漫画「神主さんの日常」の作者、瀬上あきら氏が描いたイザナギとイザナミの巨大な絵馬も飾られている。かっこかわいい御祭神は要チェックだ。
写真?ねぇよんなもん。
さらに歩くとこの神社の眷属である狼が祀られている御仮屋がある。何故御仮屋なのかというと、狼は本来山深くに生息しているものであり、祀る対象であってもこの場には出てこない。そこでここに宮を作り、仮に祀っているからである。
現地に行ってもらうとバレるので正直に言いますが看板に書いてます。
この御仮屋で狼を祀っているので狼が他のところより多くいる。どれも他の境内の狼より可愛らしい表情だ。のびのびしてる。
さて、そんな狼信仰の筆頭とも言える三峯神社の境内には社務所とは別に三峯神社オリジナルグッズのショップがある。こちらも境内左手にあるのでアタシは知らなかった。
中に入った瞬間、思わず笑った。
というのも、決して広くはないスペースに数多くの狼グッズがあるからである。
Tシャツを始めとして、各種バッグ、グラス、キャップ、ぬいぐるみと書ききれないぐらいには種類豊富な狼グッズがあった。
神社だよね。ここ。
なんかもうね。有り難さっていうの?そういうの大事にしたほうがいいよ。だってこれじゃファングッズじゃん。三峯神社ファングッズじゃん。なんだよ神社のファングッズって。聞いたことねぇよ。
ご丁寧にグッズには「MITSUMINE WOLF」とか書いちゃってさ。もう笑うしかないよね。
危うく散財しかけたが、とりあえず朱印帳を入れる袋を買った。見てこれ。いいでしょ。かっこいいでしょ。
お会計はその隣にある酒屋さんで済ませる。この酒屋さんに置かれた豊富な種類のお酒には全て違うデザインの三峯神社ラベルが貼られていた。こういう所なんだからデザイン統一してたっていいのに、全部違うデザインなんだもん。こだわりっていうの?なんか余裕すら感じられるよね。
お酒は飲めないのでこちらでドロップを購入させて頂きました。かわいい。
明らかにお金が入りまくっている神社だ。神様はもう笑いが止まらないだろう。さらにはファングッズで儲けようとする抜け目のなさ。ズルイよ。買うよこんなの。三峯神社でしか買えないんだぜ?こんな山奥なんてしょっちゅう来れるかよ。買うだろこんなの。
一応御朱印巡りなので、御朱印も頂いてきた。今回は記帳ではなく、紙で配布されるものを頂く。一対の狼のデザインだ。抜け目ねぇ。
またお守りも買った。
出先守りというお守りがあり、何かと外出しがちな僕にぴったりなお守りだと思った。それがこれである。
……何ですかこれ。なんか耳生えてる……ええと、何ですかねこれ。狼?狼なんですかこれ?これが僕を守ってくれるんですか?正気かお前。
ただ、やはりこの気の抜けた感じのデザインは惹かれるものがある。欲しくなって当たり前だ。
お守りのデザインとして敢えてズレたものを売り出す抜け目のなさ。ニクいねぇ。
時刻は13時前。短期間に2回目の来訪とはいえ、何だかんだ1時間は居れるものだ。三峯神社を後にした僕は秩父神社へと足を進めた。




