ここはどこ?!
「ん……朝か…」
眩しい朝日を浴びつつ、俺はベッドから起き上がりぼぅっとしていた。
…おかしい。いつもなら目覚まし時計が鳴り響き、一階から母さんの怒声が響くはずだ。それに今、何時だ?
だんだんと覚醒し始めた意識を周囲に巡らせるとすぐ気付く。この部屋、俺の部屋じゃない!?
コンコンッ
一瞬間が空いたがすぐ、
「失礼いたします、おはようございます」
と挨拶をして女が入ってきた。
「な、ななな、なんだ!誰だ!?え、なんで?どうなって…」
慌てる俺を尻目に、彼女は淡々と喋り出した。
「本日は、午前にカイエ先生との授業、ナオ・ゴーエン様、ルカ・ライブラー様との昼食。その後北の方にある森にて狩猟をする予定でございます。朝食はいかがなさいますか?」
…。
まてまてまてまて!!!なんだそれ!ってか誰?!
「あ、あのぉ…」
「はい、なんでしょう。」
「ここって…どこですか??あと…どちら様で…?」
「は?」
一瞬の沈黙の後、彼女は何を言っているんだとでも言いたげな顔をしつつ話し始めた。
「なんの冗談かは存じませんが…ここはハル様の国のハル様の住居でございます。私はメイドのアリッサです。」
メイド?!俺の国?俺の家???なんだそれは!
「っ…。一旦失礼いたします。少々お待ちください。」
俺が理解出来ず頭を抱えていると、アリッサは、慌てて走って部屋を出て行った。
な、なんだぁ?!!
一体何が起こってるんだ?!?
俺はポツンと1人、部屋に残された。