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魔導忍者忍法帖  作者: ゴブリン坊主
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魔導忍者は魔王神を特訓する 1

魔造魔王となった魔王バルバール


しかし、雷蔵たちの中では彼は未だ最弱


彼の下克上伝説は現実のものとなるのか!(゜д゜)!


雷蔵たちが神の力を得て現人神となった事実は、『賢者の国の使者』達によって、世界中に広められていた



雷蔵は『賢王神』


白玲は『剣神』


イデアは『守護神』


ジスレアは『魔導神』


クリスは『癒しの神』別名『破壊の女神』


魔王バルバールは『魔王神』


人工精霊たちも神格を得て神と崇められるようになる


『賢者』バベルは『賢神』


その存在を公には知られていなかったイブも『賢王神』を陰ながら支えていたことが、バベルによって明らかにされ『叡智の女神』



と呼ばれるようになった


神エルネストを封印しその力を示したことによって、『賢者の国』だけでなく他国でも『賢王神』とその列神たちを崇拝する者たちが増えていく事となる


これは『賢神』バベルが使者を使って、世界中に雷蔵たちの活躍を知らしめ、布教活動に励んだ成果だった


崇拝する者が増える事は、神にとってその力が増すことにつながるからだ


雷蔵達は自分たちが『現人神』ともてはやされるのを嫌がったが、『機神討伐』に向けての戦力増強のための戦略であると、バベルに説得され、しぶしぶ納得する




『賢神』の目覚ましい活躍のお陰で、日々信者を増やし『神力』を高めている雷蔵たちは、目下『魔王神強化月間』の真っ最中であった!(゜∀゜└)ハッスル!ハッスル!!


雷蔵による、相互循環による『気』の鍛錬


実戦形式による『武技』の鍛錬


そして、『魔造骨格』の真骨頂ともいえる『存在進化』の為に『賢者の塔』に蓄えられている『存在力』をすべてバルバールにつぎ込んでいた




バルバールは雷蔵のスパルタンな特訓をこなし、血反吐を吐きながらも、一日に3回の『存在進化』を繰り返していた


雷蔵たちですら身体の負荷が大きい為、1日1回に制限していた『存在進化』をである


「お前たちが1日1回なら俺様は3回でも余裕だぜ!」


と言っていたが、クリスにちょくちょく


「雷蔵には内緒で頼む!」


と回復魔法をかけてもらっていた




雷蔵にはお見通しであったが、敢えて知らぬふりををしていた


漢には弱みを見せたくない相手がいるのだ!(゜д゜)!


その甲斐あって、『魔王神』は日に日に力を増していく


そしてついにその日はやって来た




「今のお前ならば、『魔導力』の覚醒も出来るだろう」


「まじか!? 頑張った甲斐があったぜ!」


「俺が、『魔力の向こう側』へ連れていく」


「覚醒できるかは、お前次第だ」


「俺様は魔王神バルバール!」


「出来るに決まってるじゃねぇか!」


雷蔵は、バルバールの体内にある魔素を集め魔力とし、その魔力をどんどん密度を上げていく




バルバールは、自分の体内に強烈な魔力の高まりを感じた後、暗闇の中にいる事に気が付く


そしてその闇のはるか先に光が見え、自分がその光に向かって進んでいる事を


光の中には、一人の女性が佇んでいた




『初めまして、魔王神バルバール』


『私は、あなたが生まれたこの星の意志』


頭に直接響いてくるその声


『会えて光栄だぜ! 星の意志さん』


『初めましてと言われたが、なんだか懐かしい感じがするなぁ』


懐かしく、そして優しく暖かなまなざしを心地よく感じる




『本来私には実体というものがありません』


『この姿はあなたのイメージから生まれたのです』


『それにしては、記憶にない姿なんだが』


『もしかしたら俺様の母親の姿なのかもな』


バルバールの両親は、彼が生まれてすぐに亡くなっている、勇者が率いる軍勢によって殺されたのだ




『『魔王』とは、この星に直接干渉できない私が生み出したもの』


星に危機が訪れた時それを救う存在


それが、『魔王』の本当の存在意義だったのだ




『じゃあ、俺様の母親ってのも案外間違いじゃないな! フハハハハハ! 』


『そうですね 母親と呼ばれるのもいいものですね フフフ』


『ですが、『魔王神』となったあなたは、私が生み出した存在から全く別の存在へと変わりました』


『今では、私を通して、この星の力を自由に使うことが出来るのですよ』


スター・ロード(星の支配者)の名は間違いではなかったのか!?(゜Д゜;)




『昔の俺様なら喜んで世界を支配するために、星の力を使おうとしただろうなぁ』


自分たちを荒野へと追いやり『魔族』と呼んで蔑んできた人族を滅ぼしていたことだろう


『だが、俺様は友と出会って考えが変わっちまった』


『俺様が今ここにいて母上に会えたのも、俺様の友のお陰なんだぜ!』


『だから、今の俺様には星の力は必要ない』


『自分の力だけで強くなって見せるぜ!』




『まぁ、私の事を母と呼んでくれるのですね』


『お友達とは、この星に転生してきた、特異点であるライゾーと言う名の方の事ですね』


『そうだ、あいつは人にとって天敵と呼ばれてきた『魔王』である俺様を友と呼んでくれた』


『そして、俺様が守るべき民を助けてくれたんだ』


まるで本当の母親に友達の自慢話を聞かせるように話すバルバール


星の意志は、その嬉しそうに話すバルバールを、ほほ笑みながら見つめている




『今まで孤高の存在である『魔王』に友が出来たことはありませんでした』


『ですが、あなたには本当に良いお友達が出来たのですね』


『我が子に素晴らしい親友が出来て、母として嬉しい限りです』




『私には未来を見通す力があります』


『私の予知では、『魔王』であったあなたとあなたの守護する民は滅びる運命でした』


『ですが、彼が転生してから、未来が予知出来なくなったのです』


『彼の存在が、あなた達の運命を変えたのだと私は考えています』


『そして彼とあなた、その仲間たちによって未来は変えられていくのでしょう』




『ですがバルバール 私が息子よ この星に危機が迫っています!』


『あなたのお友達が挑もうとしている『機神』です』


『まだしばらく時間がありますが、封印が破られるまでそれほど猶予はないでしょう』


『分かってるぜ! 俺様はライゾーたちとこの星の為に一緒に戦う!』


『今は、母上の為でもあるな!』


『あら、嬉しいことを言ってくれるのですね』


『その時は、母親としてあなたの力になりましょう』


『ああ!頼りにしてるぜ母上!』



『それとよぉ』


『なんですか?』


『また会いに来てもいいか?』


『あなたはスター・ロード(星の支配者)


『あなたの会いたいと願えば、いつでも私に会えますよ』


『そうか・・・じゃあまた会いにくるぜ母上!』


『今度はライゾー達も一緒にな!』


『ええ 待っていますよ 我が息子バルバール』




星の意志の姿ががどんどん遠ざかっていき、バルバールの意識は現実へと引き戻された


「『魔導力』の覚醒は出来たようだな」


「お前の力のルーツは分かったか?」


「ああ!俺の力の源は『母の愛』だったぜ!」


「「「「「え!?」」」」」


「ライゾー 俺はまだまだ強くなるぜぇ!」


「そしてお前たちと、この星の為、そして俺様の母上の為に『機神』をぶっ飛ばす!」




こうしてマザコ・・いや母親思いの魔王神バルバールは『魔導力』の覚醒を果たしたのだった



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