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魔導忍者忍法帖  作者: ゴブリン坊主
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魔造人間は賢者の塔の主になる

間違って攻撃されたりしましたが


紆余曲折を経て、魔造人間へと転生した主人公


この世界で、初めて覚醒します


まだ、一言も話さないんですけどね (;^_^A



「魔造人間に、賢者の塔のすべての権限が承認されました」


「全ての権限!? 管理人権限ではなく?」


「はい 対象でる魔造人間、いえこの方は、賢者の塔の主、つまり賢者となられました」


人工聖霊であるバベルが活動を開始してから初めて告げるメッセージである


「淡い期待は、持っていたがまさか現実になるなんてねぇ」


今回の、『魔造人間の創造』は、27代目への世代交代の儀式の為だったが、それとは別に、ある思惑があった


それは、管理者の魂に刻まれた、ある制約の解除だった




26代目は、金髪に淡い青の瞳を持つ美丈夫だった 身長は180cmと、この世界では標準的な高さ


一見して普通の人であるが、その正体は、クローン技術を、魔力を使った錬金術に置き換えて作られた、人工の生命体:ホムンクルス


歴代26人の管理者全てがホムンクルスであるが、任務遂行のために目立たぬように、みな標準的な見た目で統一されており、26代目の外見は唯一の例外であったようだ




26代目は濃い緑の生地に金糸でさりげなく刺繍が施された明らかに高級なローブを身に纏っていた


認識疎外の術式が組み込まれており、第三者から見えなくなるわけではないが、装備した者と出会ってたとえ会話したとしても、会話の内容は思い出せるが相手の顔は思い出せない


そうなるように、術式が調整されていた


これはひとえに、彼の見た目が目立ちすぎるための苦肉の策といったところか




賢者の塔が作り出されてから、歴代の管理者に課せられた使命は、ある存在を破壊するその為、その唯一の目的を果たしうる兵器を生み出すそれのみと言っても過言ではない


そして、世界の情勢の調査


人や亜人種、魔族と呼ばれる者たち動物、魔物の生態や分布状況


現存する国の勢力の分析


これらの任務はあくまで余力の範囲内であくまで兵器の開発が最優先であった


管理者でも、賢者の塔内では、ほぼすべての権限が与えられていた


ただ一つ決定的な制約があった


それは、『第三者への関与の禁止』であった




約6000年の間、彼らは傍観者として見つめ続けた


あまたの国や町、村が生まれ消えていくのを


昨日まで無邪気な笑顔を浮かべていた、小さな村に住む子供達が、魔物の大量発生に巻き込まれ無残な姿に変わる様を


権力に目がくらんだ者たちの命ずるままに、戦争に駆り出され散って言った何千、何万、いや何億の命を


不作のせいで、泣く泣く奴隷に身を落とす人々を


奴隷を買いあさり、おのれの欲望のままに、甚振り、犯し、殺す、持てる者たちを




賢者の塔に保存されている知識、技術、機能をもってすれば、今まで見てきた惨劇のすべてとはいかないまでも、自分たちならば救うことが出来たはずである


だが、そう願っても、無慈悲にも刻まれた製薬が彼らを縛り続けた


これまでにも、制約を解除は何度も試されたが、すべてが徒労に終わっていた


今回もそのはずだった


だが、今回は違った




目を覚ました男にこれまでの自分たちの事を26代目は要約して話してきかせていた


「記憶継承の儀であなたには我々の記憶・知識が与えられているはずなので、説明の必要もないかもしれませんが、敢えて申し上げます あなたは我々の希望となる者のはずなんですよ」


話の間、男は彼を真っ直ぐ見つめ返していたが、未だ一言も話していない




『見極めねばなりませんね この男が我々の積年の願いをかなえられる者かどうかを』


『もし悪しきものであれば、この身に換えても滅びてもらわねばなりません』


管理者は、賢者の塔の主に対して害をなしてはならないと言う制約はないのだから・・・




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