魔導忍者は仲間に気の鍛錬法を教えていた(過去形)
主人公の影が薄くなるほどの仲間たちの新たなる力
特にクリスさんは、ヤバかった!(いろんな意味で)
しかし、それには秘密があったのです
★冒険者生活8日目(午後)★
女子たちの『魔造人間』の身体能力そして、『魔導外骨格』という新しい力の検証も一通り終わった
女子たちは、それぞれ割り当てられた部屋で休憩しており
雷蔵と26代目は応接の間で、お茶しながらマッタリしていた
「それにしても、みな凄かったな」
「特にクリスには、僕もちょっと引いちゃったよぉ」
「僕の最高傑作たちの性能のお陰と言いたいところだけどさぁ」
「やっぱり『合力』が、格段に性能を引き上げていたんだよねぇ」
『合力』とは、魔法を使うための力である『魔力』と、雷蔵が転生前に使っていた忍術を行使するための力である『気』
その2つを練り合わせた力:『魔力』と『気』を超える大いなる力
その新しい力を、雷蔵が『合力』と名付けたのだった
女子たちは短時間の間に初歩ではあるが『合力』の使い方を習得していたのだ!(゜д゜)!
時間は、『魔導外骨格』の性能試験が始まる前にさかのぼる
雷蔵まず、二人で魔力の相互循環を行ってみることにした
仙人の修行の中に、男女で気を巡らし、お互いの気を高める『房中術』という気の循環鍛錬法がある
『房中術』と言うと、くノ一が使う、色仕掛け的な技をイメージするが、真髄はそうではない
仙人が祖であると言われる、伊賀忍者の里には、仙人の修行法が多々残されていた
その中に、『房中術』があり、対象が男女である必要がないことが判明した事もあり、二人ないし複数で、気を循環させ、お互いの気を高める方法が大変効率的であったため、この鍛錬法が広まっていったのだ
『魔造人間』になると、身体能力もそうだが、魔力の扱い方に、人であったころと若干違いが出てくる
気で相互循環できるなら、魔力でもできるはず!と雷蔵は考えた(短絡的に!汗)
なので、まずは、魔力の相互循環で『魔造人間』になってできた、人であった頃との魔力の扱い方の差異を埋めるついでに、気も扱えるようになれば、これ幸い程度のつもりだった
まずは、白玲から
お互い向かい合ってすわり、両手をつなぐ
自分の魔力を右手から送り相手からの魔力を左手から受け取る
魔力には人それぞれ波長が違い、お互いに循環させるにはそれを一致させる必要があった
相手の魔力と波長を合わせる
今まで経験したことの無い白玲には非常に難しいらしく、始めは数分しか継続できなかった
それでも、何度か続けていくうちに、途切れることなくお互いの魔力を循環できるようになっていた
イデア、ジスレア、クリスと同じ手順を踏んで、最後は全員で行ってみた
魔力を受け取る相手、送る相手が違うため、かなり難しいようだったが、これも最後には途切れることが無く循環できるようになった
そして、これは嬉しい誤算だったが、相互魔力循環をした後、全員の魔力の収束時間の短縮、収束密度の調整など魔力を扱う技術が、この短時間では考えられないほど高まっていたのだ
女子たちは、思いのほか短時間で魔力の相互循環は習得してしまった
物は試しとばかりに、雷蔵は気の鍛錬の指導に入っていくが、これはかなり難事だった
魔力は、みなある程度使えたので、鍛錬法の習得は早かったが、気については、まずその存在自体を知らなかったからだ
武闘家の一部に、気で身体強化を行ったり、攻撃技に使う流派が残っていたが、ごく少数であり、しかも閉鎖的な流派が多かったため、気の使い手が広まることが無かったのだ
まずは、白玲と
魔力の相互循環の際と同じく、向かい合い、両手をつなぐ
まずは、循環させる前に、雷蔵が、彼女体内の『気』の元となる『精』を操って、第一のチャクラに集めて『気』にする
これには思いもしない効果があったらしく
「ライゾー 我は様子がおかしい!」
「体が熱いのだ!」
「ライゾーの子種を頂くぅ!」
と迫って(襲って?)来た!(゜д゜)!
なので「鍛錬の途中だ」と、拳骨を食らわせて我に返らせた
循環→迫って(襲って?)くる→拳骨→覚醒→(循環に戻る)
何度かこのサイクルを繰り返し、彼女は気の循環鍛錬法を覚えた
その間、他の3人は、魔力の相互循環をさせていたが、こちらが気になりすぎて上手くいっていないようだった
次はイデアと
「坊や、あたいこんなに感じたのは初めてだよ!」
「責任を取ってもらうからねぇ!」
と迫って(襲って?)来たので、拳骨を食らわせたが、それでも止まらなかったので、首トンで落とした
循環→迫って(襲って?)くる→首トン→覚醒させる→(循環に戻る)
このサイクルを何度か繰り返し、イデアも気の循環鍛錬法を覚えた
ジスレアは
なんだか顔を赤くして、もじもじしていたが、それ以上の反応はなく気の循環を習得した
偉いぞ、ジスレアさん!
クレアは
「何だか体がポカポカしますねぇ」
と言ってはいたが、あっという間に気の循環を習得してしまった
予想外にうまくいったので、合力の練り上げ方も伝授することにした
のだが
「我の体が爆発する~!」
「あたいどうなっちまうんだよ~!」
「!!!・・・・」
「何だか体がぽかぽかしまねぇ」
初回は、クリス以外、気絶してしまった・・・
『調子に乗りすぎたか?』
あまりの副作用に、早計だったかと少し後悔する雷蔵
だが、彼女たち(クリス以外)は気絶から覚醒すると、「「「早く続きを!」」」とせがんでくる
何だか異様な気迫に押されて、鍛錬を続ける雷蔵
魔導忍者は女子の押しに弱かった! (;'∀')
何度かの気絶を乗り越え、女子たちはついに『合力』を練り上げることに成功するのだった!
その後、『合力』の相互循環の鍛錬も行うようになるのだったが、何故か女子全員、雷蔵と組みたがったのは言うまでもない!(゜д゜)!
と言う訳で、『魔導外骨格』の性能試験の際、女子たちは、身体強化や魔法の発動に『合力』を使っていたのだ
クリスが最強伝説を打ち立てたのは、4人の中で一番『合力』の扱いに秀でていたためだった
最強伝説の裏には、このような秘密が隠されていたのだ!!!
男女間の気の相互循環鍛錬法は世に広めない方が良いと思われる、主にモラル的な問題で!!!(;'∀')