1.才能を知る前の日
楽がしたい。
双子であったルイとスイが本気で考えたのは7歳のことだった。
そして、そのたどり着いた答えが「若いうちに働こう!」という普通の7歳は絶対にたどり着かないであろう答えであった。
・・・・・・・・・
この世における『兄』と言う生き物は何故、まったく関係のない『妹』がやったことで怒られるのだろうか。それなのに僕が何かをやらかしても妹は怒られない。これはおかしい。それに僕たちは双子であって、生まれた時間もほとんど変わらないはずなのに・・・
ルイは母が大切にしていた花瓶を割ってしまい怒られている時にそんなことを考えてた。
「ルイ!ちゃんと聞いてるの!」
「もちろんです!」
全然聞いていなかったが、きちんと返事を返すことができた。
「じゃあ何の話をしていたか、言ってみなさい」
まったく聞いていなかったけど、花瓶を割って怒られているのだ。当然その話であるはずだ。というかそれ以外であると、このお説教が長引いてしまう。
「花瓶のことです」
「聞いてるならいいの。反省してる?」
この問いで「してません」なんて言う人などこの世界に存在していないと思うのだが。聞く意味があるのだろうか。
「しています」
「じゃあ行っていいわよ」
僕はすぐにその場を離れた。今は花瓶の近くにいたくないのだ。
「やっと終わったー」
心の中で思ったことをつい口に出してしまった。
母に聞かれたら絶対に、お説教が再開する。
よかった。聞かれてなくて。
「ルイまた怒られてたね」
いつもスイのせいで一緒に怒られているから少しむかついたが、明日の話をすることにした。
「明日、測定する魔力量と、魔法の属性、どうなるか楽しみだね」
「うん!」
7歳の誕生日に、する測定を、ルイとスイは楽しみにしていた。
そのせいか、二人は夕飯も食べずにすぐ、寝てしまった。
初めての作品です。ぐちゃぐちゃかもしれませんがこれからもよろしくお願いします。