存在と知ることの絶望
俺は、一人だ。
でかい建物だ。
腹が減った。
夜だ。
何故自分がこんなところに?
心細い。誰かと一緒にいたい。
外が見える。
俺は一人だ。
わからない。何故ここにいるんだ?
窓ガラスがない。
寒い。
この建物はなんだ?
落ち着け……いったん落ち着こう。
わからない。何故俺はここにいるんだ?
腹が減った。
とても悔しい。あいつは今頃のうのうと……!
とりあえず、建物の中を回ってみよう。
苦しい。痛い。苦しい。痛い。
腹が減った。
主にコンクリートで作られた建物らしい。殺風景だ。
心細い。
今日は何日だっけ?
この建物は何だ?
落ち着けいったん落ち着こう。
さみしい。痛い。さみしい。痛い。
考えが……まとまらない。
何なんだよここは!
腹が減った。
どうやら何階かあるらしい。
ああああ
寂しい。痛い。寂しい。痛い。…………寂しい?
俺は何故ここにいるんだ。
気分を盛り上げよう…………
寒い。凍える様だ。
階段、階段があるはずだ。
俺は、一人だ。
闇、闇、暗闇。その中を進む。
俺は何をやっていた?
「誰か……誰か……いませんか?」
あいつにもこんな気分を味わわせてやりたい。
ここはどこだ?
痛い。体が痛い。
誘拐。 誘拐?
俺はここに来る直前まで……
あれは、あれは階段か?
腹が減った。
一週間前がクリスマスだったから、今日は……。
月は明るいなぁ。
「畜生。畜生!」
大学から帰っていたんだっけ。
誘拐なわけがない。俺が、何故。
『さみしい』と『寂しい』の違いってなんだ。
階段だ。階段だ。
腹が減った。
こんな目に合わせた奴をぶっ殺してやる。
後ろから車が来て……。
考えが……考えが……
何段あるんだよ。
外を見る限り、山奥か。
俺は『さみしい』。俺は『寂しい』。
家の鍵は鞄の中か……。
孤独だな。うん、孤独だ。
なんでこんなに痛いんだ?
やっと降りた。
ああああああああ痛い。
誘拐のわけがない。
一人はさみしい。
車から誰か降りたんだ。
怖くなってきた。
あそこに人がいないか?
どうしようもなく腹が減った。
この階から下への階段は別の場所か。
あいつ。俺をいじめてくるあいつ。
『さみしく』て『寂しい』んだ。俺は。
あれは人だ!
その後、頭に強い衝撃が……
階段、別の階段……。
こんな目に合わせた『誰か』を殺す。殺す殺す殺す……
誰かと一緒にいたい。
様子がおかしい。
腹が減って死にそうになってきた。
『寂しい』だ。『さみしい』は『寂しい』だ。
それだけはダメだ。
悲しいよ。こんなことになって。
階段……階段はどこだ。
一人ぼっちで孤独。
近づいてみよう。
あそこに階段が。
ダメだって!
混乱している。
携帯も鞄の中か!
今日は何日?
寒い。寒い。寒い。寒い。
「すみません」
あいつも殺してや――――
なんだこいつは!?
怖い怖い怖い怖い
目が目が……
信じられない。
なんなんだこれは。
こっちに来る。
鼻はどうしたんだ? もぎ取られた?
逃げろ!
距離が縮まる。
口しかない。
それはダメなんだ!
動けよ!
耳はあるのか。
痛い痛い痛い痛い!
目のところが真っ黒。
こいつ!
寒くて手が悴んでいる。
座り込んでんじゃねぇ!
近づいてくる。どんどんこっちの方へ……
「あ、あ、あ……」
腹が減って……
指がほとんどない。
なんでこんな目に!
寒い。寒いんだ。
ダメだダメだダメだ。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
恐怖で動けない。
階段はあそこだ!
もうそこだ。
動けない。
捕まる。
ダメだ!
こいつ、食べられるかな。
うまいな。
血でいっぱい。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
なんてことだ!
この場所は!この場所は!
ああ、腹から腹から。
なんていうことだ!
寒い。寒いよ。
そんな!
うまかったのに。
俺は車のあいつに!
仕方ないか。
そういう場所なのか! だから山奥なのか!
こんな事があり得ると!
また来るかな。
こんなことが!
俺は、俺は!
食われたのかな。あの部分。
嘘だと言って下さい!
不味かったけど。
神様……
腹減ったなあ……
ああ、俺は俺は……!
腹の内臓が無くなっているからなぁ……。
殺されていたのか!
ホラーが好きなので書いてみました。
よかったら感想とダメだしを下さい。m(__)m