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???「ちょっと? 遊人何落ちてんの?」
夙夜は突如目の前に現れた少女を見て、身構えた。視界には『危険度不明』と彼女の未知数さを龍の翼が教えてくれたデータが映る。
だが、まんまと敵が目的を果たしても夙夜は楽観視していた。だいたいの物語の主人公というのは、敵が計画を遂行させても何とかするものだ。それに、敵が少女であれば倒してハーレムに加える展開が容易に想像出来る。
「あんたがどこの誰だか知らないが、俺はエディを助けにきた。邪魔しないでもらおう!」
夙夜は剣を手に駆け出す。現れた少女、墨炎はそれを後退して避ける。夙夜は回避されたにも関わらず、余裕を崩さなかった。それは自身の実力に対する慢心からだった。
「ほう、元カレの俺を差し置いて助けにきたと?」
「元カレ? 何言ってんだ!」
夙夜は墨炎の発言に戸惑う。そこは元カノ、ではないのかと。エディはハクアから話を聞いており、その発言に思い至る節があった。
「そうか、あいつはあいつ自身の世界で、あいつの世界の私と恋人だったのか」
墨炎は平行世界のエディと恋人だった。墨炎の住む世界のエディはなんらかの形で失われており、そのためエディを助けたいという気持ちを利用し召喚することに成功したのただ。
「何をわけのわからないことを言っている! エディは俺のものだ!」
「俺のもの? ほう、恋人を物扱いする奴では仕方ない。さすがに俺も黙ってはおれんな。約束は約束だが、悪い虫が着くのを放置する奴はいない、ナンセンスにな」
墨炎は剣を片手に走ってきた。まだ背中には一本剣が収まっており、この一刀流が本気でないことを窺わせる。
『攻撃:5秒後、左側』
「この程度なら、避ける!」
視界に攻撃の情報が映る。単純な袈裟斬りの軌道も見える。夙夜は避けられると確信したが、その頃には墨炎が眼前に迫っていた。
「早い!」
「いや遅ぇ!」
夙夜は回避が間に合わず、斬られてしまう。防御力のおかげで深手にはならず、直撃した部分に火花が散ったくらいだ。
「クソがッ!」
「もういっちょ! 【ライジングスラッシュ】!」
そのまま返す刀で水平に一刀両断。夙夜は後退した。視界に情報は映るが、それを見て行動する時間が無い。
「死ね!」
一方、墨炎の攻撃以上に早い夙夜の剣はスルスル避けられる。これには理由がある。もし読者の皆さんが二人の見ている世界を覗ける神の目をお持ちなら、すぐにお判り頂けるだろう。
夙夜と墨炎は、似た能力を持つ。それは見たものから、攻撃の軌道や危険度を測る能力だ。しかし、夙夜は視界に移った情報を読んでから行動するのに対し、墨炎は読まずに理解する。
『攻撃:6秒後』
『攻撃:5秒後』
『エネミー:予測能力を所有、レスポンスは低。後付けの可能性あり』
この視界に映る情報は、墨炎にとってイメージでしかない。実際に読んでいるわけではない。そこが差なのだ。
「何故だ! 何故攻撃が当たらない!」
「観察の結果、お前は俺と同じ予測の能力があるらしいな。だが、お前は使い熟せていない。だから対応が遅れる」
墨炎もそこに気づいていた。夙夜の予測能力は外部からの後付けで手に入ったもの。龍の翼から来る情報を、視界に映った字幕として読んでいるため、情報処理がワンテンポ遅れる。反して墨炎は自前の能力であるため、そうはならない。
例えるなら、字幕の映画を英語のできない人間が見るのとバイリンガルが見るのと同じような処理能力差が夙夜と墨炎には発生している。情報が多くなるほど、差は顕著に現れる。
「ネタバラシをしよう。俺のインフィニティ能力は『観察眼』。見たもの聞いたものを分析、予知に近い予測が出来る。どうやら、お前の能力はアイテム頼りらしい。それじゃ、体が慣れないはずだ」
墨炎は自身の能力について語る。エディも、何となく理解はしているようだ。そこは平行世界の因縁というべきか。
「そうか、自ら身につけた能力なら体もそれに合わせて改善されるけど、外から付けられた能力ではそうもならない、か」
「食前酒とお通しは楽しんでいただけたかな? 能力破りで程よく食欲が出たところで、前菜だ」
墨炎は後退する夙夜に剣を構えてにじり寄る。その様子に、シェードは不自然さを覚えた。
「変だ。まるで殺気が無い」
剣を持ちながら、相手に対して全く殺気を放たない墨炎はシェードから見て不自然に思えた。殺す気の有無に関わらず、剣を手にすれば殺気の少しは出ようものだ。しかし、墨炎には殺す気も殺される気も無いように感じられていた。
「舐めるな!」
夙夜は龍の翼となる剣を振り、炎の玉を墨炎に撃つ。彼女はそれを歩いて回避し、夙夜に接近した。
「甘い!」
夙夜は墨炎に避けられた玉を操作し、呼び戻した。ブーメランの様に背後から迫る玉も、墨炎は玉すら見ずに歩いて回避する。
「何?」
「手品は終わりか? 【スワローテイル】!」
墨炎が剣を振ると、青い帯みたいな斬撃が夙夜を襲う。彼は龍の翼の力に自信があったため、回避ではなく防御を選んだ。そして、予想通り斬撃を剣で跳ね返す。
「この程度!」
『背後から接近』
斬撃を撃ち落とした夙夜の背後に、墨炎が迫っていた。鋭い突きが、夙夜の処理能力を超えて後ろから飛んでくる。いちいち字幕を読んでいては対応し切れない。
「なんだと?」
「【シザーネイル】!」
夙夜はまたも攻撃を受けてしまう。実力、予測能力共に墨炎が上回っている。だが、夙夜は主人公補正という恐るべき能力を持っている。油断は出来ない。
「墨炎! 油断するなよ、奴は自分に都合のいいことを起こす能力がある! 主人公補正とかいうらしい」
「ほう、そうか。主人公が生き残るのって、だいたい悪役が調子こく時だよな。さっさとプリモピアットを配膳するか。肉弾戦だけに肉料理、赤開けるか?」
エディの忠告を受け、墨炎が背負っていた剣を抜く。これで二刀流、本気モードだというわけだ。料理に関することを呟く辺り、まだ彼女には余裕がある。
「なめるな!」
「ソースじゃねえんだ、舐めるかよ」
夙夜が無闇に斬りかかるのを、左の剣で受けてから右の剣で反撃する。二刀流の本質は防御と攻撃の両立。最小の動きで防御しつつ反撃、そしてチャンスに猛攻をかける。さらっと煽りを入れ、夙夜の神経を逆なでにしながらこの動きだ。
「馬鹿な!」
「馬か鹿がお好み? 肉は待ってろ、がっつくな。それとも、もう限界かい?」
夙夜は今まで苦戦が無かったせいで、混乱していた。しかも相手は、こんな小さな女の子である。戸惑いも倍増する。そして合間に挟まる罵倒が夙夜の肥大したプライドを刺激、冷静さを失わせていく。
エディも墨炎を見て、疑問があった。あれだけ細身の少女が、剣を振り回して息を乱していない。彼女は何者なのか。英雄には違い無いが、こちらの人間とは身体の作りが違うのか。夙夜の僅か一瞬の怒りが隙となり、猛攻が始まる。
「【ライジングスラッシュ】! 【シザーネイル】!」
夙夜がよろめいた瞬間に、墨炎はラッシュを叩き込む。右の剣で水平に斬り、突きで相手を押して体勢を整える隙など与えない。墨炎は主人公補正と聞いて、油断無く追い込むことを決めていた。
「【クロスダイブ】!」
胸の前でクロスさせた剣を、相手に突撃しながら振り払う大技で畳み掛け、対応できない夙夜を吹き飛ばす。
「グワーッ!」
そのまま着地地点に墨炎は急行。受け身を取った後、即座に起き上がった夙夜に追撃を放つ。夙夜は戦い慣れていないので、対応は当然不可能。
「【ツインシザー】!」
先ほどなシザーネイルを両手の剣で連続して放つ技だ。何度も打ち付けられる突きに、夙夜のダメージは蓄積される。龍の翼の持つ防御能力で剣が刺さらなくても、打撃としては十分通用している。行ける、エディはそう感じた。
「ん? ちっ!」
突然、墨炎は連撃を止めた。何か手に違和感を感じたのだ。正確には、手ごたえへの違和感だ。
「フッ、戦いにも慣れてきたぜ」
さっきまで墨炎の煽りで怒っていた夙夜が余裕を取り戻す。
「野郎、受け止め始めたか!」
なんと言うことか、戦闘の途中に夙夜が戦い慣れをして、あの連撃を受け流し初めていたのだ。エディには見えなかったが、墨炎は些細な手ごたえの違いからそれを見抜いていた。
「主人公補正か、戦闘中の覚醒も含むと厄介だぞ?」
墨炎は頭を悩ませる。戦闘中に強くなる敵など、いなかるゲームにも存在しない。墨炎はゲームのアバターである。エディの感じた疑問も、『ゲームだから』でだいたい片付けられる。物理を無視した筋力もゲームだから可能。シェードが感じた殺気の無さもゲームだから殺すも無いということ。
「まったく、お前も突然呼び出した奴に従って戦ってんじゃねぇよ! 自分の意思で戦え!」
余裕が出てきた夙夜は墨炎に説教を始める。墨炎は死に別れた恋人に似たエディの為に戦っているわけだが、夙夜は事情を知らない。間違いなく墨炎は彼女自身の意思で戦っている。
(あの時、鏡華とゲームをしていたら俺は変な穴に落ちた。ある程度落ちたところでまた戻されそうになったけど、エディの声が聞こえたから無理に来てみたんだ)
一度魔法陣が破壊されて召喚に失敗したせいで、墨炎は自らの世界に押し戻されそうになった。だが、エディが再度召喚を試みた声を聞き、無理矢理空間をこじ開けてここまで来たのだ。
墨炎にとっては病で死んだ恋人の声、未知の空間を突き進む恐怖は、もう一度エディに会いたい一心で消えていた。そして、今彼女が夙夜と戦っているのは一重に夙夜自身の性質に原因があった。
(突然呼ばれた場所に、エディらしき女騎士。夙夜とかいう野郎は、心底ゲス野郎だ)
墨炎の『観察眼』は夙夜の性根を既に暴いていた。ここに来る以前からの長い戦いでそうした連中を相手取ったせいでもあるが、夙夜の下衆な考えは隠す気も無いせいで透けて見える。
(こいつ、あのワンコちゃんの分析も含めるとエグい手段で仲間を殺した挙句、彼女を手篭めにしたらしい)
レイカの怒りから、彼女が仲間を殺された挙句、レイカの意思に反して夙夜に好意を持たさせられていたことを墨炎は見抜く。様子からして洗脳はごく短期間の間かつ、洗脳自体も即席のものだったらしい。
「殺す……!」
「待って、夙夜は危険だ!」
歯を食いしばり、猛犬の様に唸るレイカをシェードが止める。そんな怒りをぶつけられながら、夙夜には悪びれる様子がない。
(あの野郎、俺を倒してエディもワンコちゃんも、さっき運ばれていった巫女も、そしてあろうことか俺も手篭めにする気だ。どんな手段を使うのかわからんが、確実な方法があると奴は自信満々、そして性格はクズに違いない)
能力に目覚めた直後からクズと呼ぶべき連中と戦ってきた墨炎には、夙夜の浅はかで吐き気のする考えが読めていた。このままではエディはおろか、ハクアとレイカも危ないと能力と直感が告げる。
声や外見が同じだけで、『墨炎の恋人だったエディ』と別人ならここまで戦う義理も無い。しかし彼女らの様子から、単に強いからか、先程垣間見た主人公補正とやらのせいか、理屈はわからないがこの唾棄すべき下衆を倒せるのが自分だけらしい。そう『観察眼』は告げる以上、戦いを放棄する理由が無い。婦女を与太者から守るという普遍的正義感が、恋人のそっくりさん相手、そして自分にしか倒せなう敵というブースト効果を得て加速していた。
(『観察眼』、俺自身は『ドラゴンプラネットオンライン』のアバターを使用している。が、この壁や床の質感、物理演算では再現不能な細かい髪の動き、ここは『現実』か。ますます理解が及ばん)
墨炎の身体はゲームで使用されるアバターである。彼女はVRMMO『ドラゴンプラネットオンライン』のプレイヤーで、そのアバターの姿で召喚されたのだ。シェードが殺気を感じなかったのは、墨炎はゲームのつもりで戦闘をしているからだった。
魔法陣の効果で、現実世界で仮想世界の肉体を使う羽目になった墨炎。
(参ったな、現実じゃますます見過ごせねぇや。ゲームのイベントなら、まぁ倒すけど、放置しても問題ないが、現実だとな)
墨炎の能力がなければ、ゲームと現実が混同していただろう。だが、現実とわかれば迷いなくエディを守る必要が出た。
「じゃ、まだ消化し切ってないだろうけどセコンドピアット出すぞ。【フルフレイム】」
墨炎は剣を前に突き出し、何かを唱えた。すると、剣が燃え上がる。炎属性を得たのか。
「お前の付け焼き刃では、俺の攻撃を見切れん!」
ただし、攻撃は先ほどと同じ調子。これなら防げる、夙夜はそう身構える。が、炎が煌めいて剣先が見えない。調子に乗った彼は、それだけで大きくペースを乱される。
「馬鹿な! アバッ!」
炎だけで軌道が見えなくなり、夙夜はまた攻撃を防げなくなる。墨炎は夙夜の弱点を即座に観察していたのだ。だからこそ夙夜が慣れて来ても余裕が崩れない。無根拠な夙夜のそれとはわけが違う。
「主人公補正が能力ってことは、その覚醒は必然的に突発性のもの。通常、主人公が漫画で発揮する覚醒は努力の結果だから急に強くなっても使い熟る。が、お前の覚醒はアイテムによる効果、見切れたというのも思い過ごしだ!」
夙夜は見切った様に見えて、実は墨炎の攻撃を見切れていない。アイテム『龍の翼』によって見切れたような能力を突然与えられたに過ぎない。だから視界が炎で遮られるだけで再び苦戦する。
「コントルノも大事だ、残すなよ!」
墨炎は剣の柄を連結させ、両刃のスピアへと変形させる。炎の付いたそれを振り回す姿はまさにファイアトワリング。炎はスピアの動きが激しくなるだけ輝き、夙夜の目を眩ませる。回避も防御も困難となり、夙夜はダメージを着実に受ける。
再び夙夜から余裕が消えた。
「クソが! なめるな!」
「慣れるってことも想定済みだ。フォルマッジオはスモークチーズでどうだ? 赤に合うか知らんが、この熱だと何出してもスモークだ。欲張り過ぎるとドルチェまで入らんかもな、関係ねぇか?」
重い一撃で夙夜を吹き飛ばすと、墨炎は頭上でスピアを振り回す。これが必殺技なのか。夙夜の『慣れ』をも想定して戦闘を組み立てている。『観察眼』が『龍の翼』の未来予知に近い力なら夙夜にも出来てしかるべき所業だが、彼にそんな実力は無い。
「【シロクロタイフーン】!」
炎の竜巻が墨炎の周りに発生し、その中央に彼女がいる状態となる。そのまま墨炎がスピアを振るうと、竜巻が夙夜に向かって移動した。あまりの熱と輝きに、その場にいた墨炎以外全員が目を覆う。
「炎の竜巻が移動してる?」
「熱くないの?」
レイカは思わず突っ込んだ。無風地帯となる竜巻の中央に墨炎はいたが、竜巻が移動すると中央にいた墨炎も竜巻とすれ違うため、当然熱いはずである。
その疑問に、墨炎はレイカにウインクしながら答えた。
「お客さん、料理人は自分の包丁で怪我しないもんさ」
それをするくらい楽な戦いだというのか。墨炎はスピアを解除して双剣に戻す。竜巻を受けた夙夜は飛ばされ、龍の翼を取り落とした。
「落とした! あれを!」
エディは落とした龍の翼を回収する。この剣みたいなアイテムさえなければ夙夜も力を得られまい。最後に多少は役立てて、エディは安堵した。自分の都合で呼び出し、全部戦いを任せるのは兵士としての行司に反する。
「グオオオ!」
竜巻に飲まれた夙夜は洗濯物の様に掻き回された。墨炎はトドメを刺さんと、果敢にも竜巻の中に飛び掛かっていく。
「食後酒、どうだい? 甘く度数の高いもので消化を促していけよ!」
「さっきから何を言っている!」
夙夜は怒りに身を任せ、竜巻を破壊した。その時の夙夜を見て、エディは絶句した。そこに人間だった夙夜はもういない。黒いドラゴンの姿をした怪物が、そこにいた。
サイズは人間大、ドラゴンの様な意匠を持つデザインの、ドラゴン怪人だ。だが、墨炎は怯まない。
「フルコース、お粗末様でした。【ガーネットディザイア】!」
墨炎は夙夜の大振りな攻撃を飛んでる最中にも関わらず回避し、すれ違い様に切り裂く。
「グオッ!」
墨炎はそのまま天井に到達、その天井を蹴って、もう一度夙夜に向かって飛ぶ。そして夙夜をすれ違いながら斬る。今度は壁を蹴る。
墨炎が祭壇の部屋を跳ね回り、繰り返し夙夜を細切れに切り刻んでいく。最後に夙夜の真上へ飛び、剣を振り下ろした。夙夜は当然真っ二つ。
「そりゃああっ!」
「ギィアアアアアア!」
大ダメージを受けた夙夜は爆散した。墨炎は地面に降り立ち、剣を収めた。その後、パーカーのポケットからペンとメモを取り出して何かを書く。
「ほら、領収書だぜ。またのご来店、お待ちしていますっと」
それを爆散した夙夜に向かって投げる。そして、エディ達の方を見る。
「んでさ、ここどこ?」
ここに、一人の英雄が『ログイン』した。
ちょっと豆知識
墨炎が戦闘中、呟いていた言葉はイタリアンのコースにまつわる用語である。
アペリーディオは食前酒、ストゥッキーノはお通しである。省略する店も多いらしいが、彼女はちゃんと出してくれただけ有情。
アンティパストは前菜、サラダやカルパッチョ。プリモピアットはパスタ、リゾット、スープ、ピザなど主食。ワインも少し重め。
セコンドピアットがメインディッシュ。コントルノは付け合わせ。フォルマッジオはチーズで、残ったワインと食べる。一皿ごとに一本開けてるっぽい? 店によってサービスの有無が異なるらしく、いかに墨炎のサービスがいいか思い知らされる。
ドルチェは浸透してきた言葉なので知っている人も多いが、デザートのこと。本当は食後酒とコーヒーもあるが、夙夜はそこまで持たなかった模様。