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21話 魔狼王:フェンリル

過去の文章を順次修正中。

時間があれば出来るだけ読みやすく、解りやすくなるよう直していきます。

勢いだけで書いてきたものなのでかなり文章が酷かったです。

幾らかでも読みやすくなっていれば良いのですが。

 新月の暗闇の中、山中を闇夜をものともせず駆け抜ける怪しげな一団がある。

 とある武器商人の一団であった。


 その集団の中に、透けるようなまっしろな肌とその銀糸と見まごう銀髪の、外見は白々しいまでに真っ白な少女(偽 が。

 彼女は肌もそのスキンヘッドもこの暗闇の如く真っ黒な……夜中でも黒眼鏡を掛けた非常識な黒ずくめ男、そうまるで入道雲のような大男に所謂お姫様抱っこをされて運ばれていた。


「いやー、儲かった儲かった、苦労したかいがあったよ」

「……最後は騒動に巻込まれたがね」


「そのくらいのリスクは何時もの事だろ? それに頼りになる部下達がいてくれるから心配は無いね!」

「おだててもなにもでないぞ」


「でさー、今回その苦労して得た儲けなんだけど ここ最近の儲けも合わせてようやく予定額まで溜まったんで 例の『矛盾』を修理に出そうと思うんだけど、いいかな?」

 などと問いかけてくる。


「まあ、オーナーはあんただ。部下にいちいち断わりをいれずともその収入をどう使おうと勝手だと思うがな。……だが、そりゃ直しておいた方が彼女らとの遺恨は薄れるからいいんじゃないのか?」

「じゃあ決定! このままベースキャンプに一度戻って皆と合流したらその脚で修理に出しにいくよ」

「了解ボス」


 そこで彼は部下に並走している幾らか歳若い部下に指示を出す。

「おい、聴いてたなラヴァナ! 先に戻って伝令しに行ってこい」

「へいへい」

「返事は一回でいい」

「へーい」


「まったくあのごろつきは!」

 渋い顔でため息をつく。

「シバ、なんだかおじさんくさいよ」

「実際おじさんなんだがね」

 そんな男を彼女は夜目にも関わらずしげしげと改めて眺めていく。


「しかし、なんだね君」

 その逞し過ぎる彼の胸元で彼女は感心したような顔で彼を見上げていた。

「なんだ?」

「こうやって間近で見ると、益々顎が大きく見えるね」

「ほっとけ!」




   * * *




 - 地下世界『シャンバラ』 -


 薄暗い広間で謎のモヤと不気味な間接照明の灯りの奥、何やら偉そうな男が頭を垂れる仮面の男達に向かって御簾の向こうで唸っていた。

「ええい、この愚か者共めが!! どいつもコイツも揃いも揃ってワシに恥をかかせおって」

 頑固一徹な男が一喝をしたが、それによりそれまで留めていたモノが堰を切って溢れ出して来てしまった。

 まさに怒りはヒートアップ。

「お前が武装の強化が必要だと言うから許可を出したのに、武器取引の現場をむざむざ襲撃されおって」

 そこで一睨み。


「しかもこちらは襲撃してきた果心居士かしんこじの残党、獅子皇ライオンハート獅子吼ししくを撃ち漏らし更には取り逃がしたばかりか」

 っと、その横の男をさらに横目で睨みつける。


「他方、任務を与えていた愚か者は、逆にこちらが襲撃していた魔狼皇まろうおうにより迎撃されこちらも逃げられてしまうとは……」

「ははー、ゴーダマさまにおかれましては、お怒りはごもっとも。なれど、なにとぞ、なにとぞどうかお気をお沈めになって下され」


 青い仮面の男が平伏し許しを請う。

「獅子王の称号を仮に引き継いだとはいえ、まだ果心居士の字名あざなも継げぬハリボテの若造におめおめと遅れをとりよって、恥を知れ!」


「ふっ」

 それを見て赤い仮面の男が嘲る。

「何を笑っておる。お前も魔狼皇にまんまと逃げられおって。王女が持つと言うデウスの鐘の奪取も碌に果たせなかったではないか」


「どうか、お許しを〜、ゴーダマさま〜」

「ええい、うるさい。さっさといって汚名挽回してこい!」

「あの〜汚名返上じゃないんですか? 汚名を挽回しても〜」

「馬鹿者! 痴れ者! うつけ者! 汚名挽回でも合っておるわ!! そんなことよりさっさと行ってこい。成功するまで帰ってくるな!!!」




   * * *




 一方その頃、武器商人の一団は……




 彼女達は主人の留守を預かるベースキャンプに到着していた。そして、いち早くその姿を見つけた部下が彼女に声を掛けてきた。


「お嬢! お帰りなさい。ちょうどいい、お客さん来ているよ」

「お客さん? ……おや、魔狼皇じゃないですか」

 留守番をしていた部下に指し示された方を見つめると遠目だがその客人の素性に気付いた。


 大柄だが細身の体躯であり、また何と言ってもその特徴的な姿は他にはなかなかお目に掛かれない。

 それは片手に無表情なまるで人形の様な幼く真っ白い美少女を抱いているという余りにも目立つもの。

 そう、まるで本当に人形を抱いているように軽々とした様子で彼女を片手に掲げるその立ち姿はなかなかに堂に入っている。

 もっとも大の男が少女の人形抱き上げて歩いているとしたらかなり…… いや、なんでもないよ。


「やあ、お久しぶりです」

 近寄っていみればそこまで大柄というわけでもないことに気付かされる。

 頭が小さめなのかそれとも片手に抱いている少女が小柄な為なのか印象ほどではないのだ。


「ええ、曹操ココさん。お久しぶりです」

 この男、案外と気さくに挨拶を返してくる。

「早速なんですが急ぎの要件で」

 と、困り顔で話しかけてくる。 


「先日せっかく用意してもらった魔剣ドローミですけど、

 先日の戦闘で使用したところ、この魔剣じゃやっぱり全力戦闘には持たなかったです」

 と、言って根元から溶け落ちた元剣を取り出す。


 それを受け取り見聞しながら彼女は言葉を返す。

「そうですか。この魔剣は妖刀レージングの2倍の性能でかなり高位の魔剣だったのですが、やはり持ちませんでしたか」

「ええ、それで手持ちにもうろくな武器が残って無くて、このままではいづれ戦闘に支障がでてくるので今のウチに他に何か代わりになるものが手に入らないかと思い、再びこちらに寄ったのですが」

「そうですか……でも私達のキャンプよく見つけられましたね。っと、それは兎も角。これが今手に入る中でも一番の品だったのですが……」

 そう言って彼女は暫し悩む。


 そして芝居掛かったように手を打ち合わせ、名案と言う風に提案してくる。

「そうだこれからですね、かの伝説の鍛冶師に依頼を出しに行こうと思うのですが…… 一緒にいきませんか?」

「鍛冶師……まさかあの伝説の刀匠のことですか?」

「ええ、伝え聞いた話では何でも彼も貴方と同じ苦しみがもとで自らが使える武器を求めて伝説級の刀剣類を作り始めたそうですし」


 そして何だかお姉さんぶってくる。

「まあ、えらく気難しい人ですが、同じ悩みを持つ貴方なら案外相談にのってくれるかも? ですよ!」

「まさかあの伝説の人とお知り合いとは」

「まあ蛇の道は蛇と申しますしね」

 そうして話が纏まっていった。

 


「で、っと」

 実は先程から魔狼王の腕の内にいる少女が魔狼王の腕に抱きつきながらも、えらく睨みつけているのだった。

 お人形さんの様に整った、そして無表情な容姿。

 そして魔狼皇の黒衣の武闘服とは対照的な真っ白な武闘服ドレス

 さらに要所要所にフリルが入った可愛いしろ物である。

 だが今は無表情ながらもなんだか警戒しているのが見え見えだった。


「テュール王女もお久しぶりですね」

 と、彼女は笑顔で近寄る。

「……別にお主に逢いたくて逢いに来たわけではない」

 そういって王女は僅かに不機嫌さを顔に現して彼に縋り付く。


 笑顔が実は無表情のように張り付いている武器商人と無表情のようでその実感情豊かな王女。

 良く似たその真っ白な容姿とはまさに対照的な二人である。


「いや、お困りのようじゃないですか」

 などと言いながら、抱きつかんばかりにさらににじり寄る。

 っと、いうか隙あらば抱きつくであろう。


「困ってなどおらぬ。いざとなれば我の能力で武装など間に合おう言うにこの男が駄々をこねておるだけじゃ」

 っと、その事を理解しているので抱きつかれないよう警戒心を強める王女。

 などと傍目には二人はじゃれている様に見える。



 それを見ていた大柄で毛の無いクマのような厳つい容姿の武器商人の護衛団長である司馬しばは迂闊にも

 考え無しに不躾な感想を述べてしまった。

「しかしなんだな。こうして容姿の似ている二人が仲睦まじく揃っているとまるで親子のようで微笑ましいじゃないか!」

 と、なにやらうんうんと頷き感慨深そうだ。


 すると

「なんだって?」

「なんなのじゃ?」

 っと、二人に睨まれてしまった。


 周囲にいた武器商人の部下達は巻込まれちゃ敵わんとソソクサと周囲から立ち去ってしまう。


 そんな中、残ったのは当事者と鈍い連中だけである。

 その失言の発言者はなにやら不味い事を言った様だと感じ取りそこであわてて、

「いやなに、ちょっとした感想…… いや、ジョークだよジョーク気にしないでくれ」

 などとその場を取り繕おうとするが…… 無論ごまかされるはずも無く主人は文句を言い立てる。


「大体だね君、せめてそこは姉妹だろ?」

「え~?  実際このくらいの小さい子がいても不思議じゃない年齢じゃないか」

 などと凝りもせず言ってくる。デリカシーの無い男である。


 その不注意な発言でさらに二人が睨みつけてくる。

「ボクはそこまで年じゃない」

「妾はそのように幼くなどない」


 その剣幕に慌てて

「……やだな、これもジョークだよ、ジョーク」

 などと、下手な弁解をするが、何かすればするほどドツボにはまっていく。


 そんな様を魔狼皇は見て、

『あんな風なデリカシーの無い事を言うと睨まれるのか!? ためになるなー』

 などと、その同類は目の前のそんなやり取りをぼんやりと眺めていた。




   * * *




 退屈なので、久々にメニュー画面を開いていろいろ確認していると、コンプリートガチャがいつの間にか第2弾になっていた。

 まだ第1弾全然揃えていないのに・・・・・・


 兎に角、いろいろ確認していくと値段も上がっていたがそれに伴い景品もその性能がかなり上がっていた。

 なので思わず試しに幾らか引いてみてしまった。

 

 すると、なんといきなりいくつかレアが当たったのだった。

 だが……まて、落ち着くんだ。


 これまでの経験上、ここで調子に乗って続けて引きまくると最後までハズレばかり引くことになるんだ。

 落ち着いてからまたどうするか考えよう。

 そう、落ち着くんだ。素数でも数えよう……



 と、いう訳でとにかく引いた景品の詳細を調べていく。

 当たりの品だが、スペックを見れば中々の性能であったが、だが俺には余り役にたたないモノも多かった。


 例えばこの『+10の魔杖:破壊のヴァナルガンド』とか。

 何でも魔力をこめればこめるほど威力を増す魔力の刃が杖の先から出てくる優れモノだそうだが?

 まあ、魔法の杖と言う時点で魔法使いでも無い俺には無用の品だがな。

 しかし、魔法使いが近接戦してどうなるのか?

 また微妙な品である。まったく威力が大きいだけに惜しい品だ。


 他にも『+6の神弓の籠手』、籠手に折りたたみ式の弓が装着されており展開して使用するそうだが。

 武装は使えるのだが生憎と和弓もアーチェリーも碌にやったことがないんだよな。

 一応古流剣術とカラテなら習っているのだが。

 さらに『神弓の籠手』と対となる『+6の盾剣の籠手』なら使えそうだが。

 これは対と言うだけあって両方同時に装備しないと使えないようだ。それ故か俺でも一応装備できるのだが……。

 まあ籠手に小型の盾が装着されさらに仕込みの刃が飛び出てくるだけだと言うのに重くて腕があがらん。

 せっかく装備できる武具だというのに。 - 解せぬ。


 しかしまあ俺的な目玉景品は『+10の操鎖の手袋』だ。

 なんとこれ呪いで衣服を装備できない俺でも装備できるのだ……この手袋もあの靴下同様と言う事なのであろうか? 特殊な性癖的に。

 まあいい、通常呪いの装備のせいで武器は兎も角、鎧や兜は言うに及ばず服まで装備できないのだがこの手袋も靴下同様その特殊せいへ……能力で装備るだけでも儲け物。やったぜ!

 ……しかしいつになったら俺は服を着られるのだろうか?

 ……、……まあいい。


 この手袋、指先に鋼糸で結ばれた鋼鉄の爪?が飛び出し、それが端子として突き刺さり魔獣をも操作できるそうだ。

 また更に単独でも何やら武器として攻撃できると言う。しかも、高周波で微振動してあらゆるモノを切り裂く事もできるという。


 うん、これは凄い! 俺にぴったりの装備だ。

 しかし魔獣の操作にはまず魔獣を手に入れなければならないので誰かに捕獲してもらうか、こちらから出向かないといけないな。

 ハテ? どうしたものか?


 それに、もし外に出るなら外貨獲得の為に余った景品なりは売り払えないものか?





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