17話 妹乃力:イモウトタチノオモイ
理外れの外なる世界:
繰り返す
……私は繰り返す
例え何度でも
どんな困難でも
- この狂った運命から抜け出す方法を見つけるために!
第一運命速度(運命周回速度)を超え、
この狂った運命を振り切るために必要である
第二運命速度(運命脱出速度)を迎えるために……
この運命円環加速器の中を
- 私は加速する! そう……
- 全てはお兄さまの為に!
* * *
そうか、謎はすべてとけた!
お湯をかぶったから男になったんだ!
早く水をかけて女に戻さなきゃ!
と、突然夫閃きにガバッとばかりに目覚めと共に飛び起きる!
すると目の前には知らない白壁が……
……はて、なにか閃いたような?
しかし、目覚めとともに夢の中の出来事は霧散してゆく。
人の夢と書いて儚いものである。
と言うか、いったいなぜ俺はこんな所にいるんだ?
ひょっとして救護施設?
* * *
そこはちょっとした喫茶店のような内装の談話室。
そこでこの地の長と東西無双が話をはじめていた。
「話せば長い事ながら……」
ナースティア君が話そうとすると、
「なら、手短にお願い。出来るなら3〜4行くらいで」
っと、素っ気ないリア。
その一言で、この後全12話 3週間に渡る物語が数行に圧縮されるのでした。
「そんな、言い方」
その言いように、思わず文句をいいそうになるナースティヤちゃん。
「いいんだ、ナース」
だが自らに非礼があると彼は受け入れていた。
元々リアはこんな風なぶっきらぼうな女であるだけなのだが。
忌み児:
「……本来ならボクは生後まもなく故郷から追放されるはずでした。
我らアマゾネスの故郷、「樹仙郷」は
アマゾン海畔にある山奥の隠れ里。
そして、通常そこでは女しか産まれない。
そう、本来アマゾネスは女児しか生まれないのです。
故に男子であるボクは忌み児と呼ばれ疎まれていました」
「そう、アマゾネス界の三毛猫ね」
「いえ、そんな事は言ってませんが
……とは言え、まあ似たようなものではあります」
「ナースは貴重な存在なんだよ!」
どうでもいいが、この二人互いに相手の事を『ナース』と呼ぶ。
他人からしたらややこしいことこの上ないのだがな。
まあ、二人にとっては問題なく、
それに互いに相手の事を自己と同一化しているのだろうし。
っと、後にメイヤは言ったのでした。
「忌み児と呼ばれるには訳があって、
稀に産まれるアマゾネスの男子には
碌に戦闘能力が、戦う才能がありません」
「……」
「それ故産まれた男子は里子に出されるはずでしたが
母はボクが男である事を隠して育てていました。
ですがやがてそれ発覚して追放されるという所で
妹が自分が二人分戦うから、とボクをかばって」
「……」
「それで本来追放されるはずのボクは男である事を隠すのを条件に
今までアマゾネスとして存在する事をゆるされていました。
ですがソレが世間に知られてしまえば、ボクは……ボクは……」
「追放されたくないから、黙っていて欲しい……っと」
「はい。守ってくれた妹や母の為に……なんでもします。
だから、この事はなにとぞご内密に」
「いいわ、最近物騒だから用心棒がいてくれれば助かるわ」
もともとそのつもりだったけど、ともリアは言った。
そしてふと、気になって尋ねる。
「それにしても
……そう言うことであるならば
貴女が一人で東西無双と言う事になるのね」
呆れたわ、っとでも言いたげな目で
ナースティヤちゃんを見るリアであった。
しかし同時に、
呆れた大きさだわ、っとでも言いたげな目でナースティヤちゃん
(の今まで押さえつけられていた巨大な双丘) を見るリアであった。
* * *
あの後暇なのでいつもの様に二度寝していたら
突然双子が現れDoGeZaしてきた。
「ごめんなさい、ボクの不注意が原因で貴方を傷つける事になってしまって」
回復した俺に見舞いと謝罪にきた双子達。
とりあえず頭を上げてもらって、そこで事のあらましを聞く。
「そう言う事情であったのか。
いやあれは事故だ。
気にするな、寧ろ忘れてくれ」
風呂場で滑って転ぶなど間抜けな事故であった。
無論遺恨は無い。ご褒美もあったし。
しかし、だな……、改めて見ても美人さんだな、この双子。
真相を知っても顔だけ比較して見ても、まるで区別がつかない。
ナースティア君を見る、彼は魅力的な女性に見える。
だが、男だ。
……彼に惹かれる理由はわかっている。
役者の女形がそうであるように
男の理想の女性像を演じるのには
男でなければ理解できないのだ。
それで男でありながら女を演じているために
自分の理想の女性像を無意識に演じてしまい、
女性としての魅力が増して感じられるのであろう。
俺はそんな趣味無いはずなのに。
……だが、男だ。
ナースティヤちゃんを見る、彼女は魅力的な女性に見える。
だが、巨乳だ。
……彼女に惹かれる理由はわかっている。
俺達は哺乳類であるため
男女共にオッパイによる母性像からは逃れられないのだ。
それで少女でありながら巨乳である為、
彼女にその母性像を無意識に感じてしまい、
女性としての魅力が増して感じられるのであろう。
俺はどちらかと言うと妹属性である貧乳派であるはずなのに。
……だが、巨乳だ。
だが正確に言えば貧乳よりはこう、膨らみかけの胸が好きなのだがな。
だからと言って別にロリコンではないぞ!
あくまで生命を礼賛しているだけだぞ!!
妹万歳!!!




