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12話 街道:トーカイドー

 食後の午後のまどろみの中、俺の部屋のソファーで皆そろって寛いだ恰好でモニターに映る風景を見ている。


 俺の右手には姉のリア、左手にはその妹のリオが寄り添って、そして俺の膝の上にはマイエンジェルリティちゃんがいる。


 まどろみと少女達の温もりの中至福の時間が過ぎて行く。

 - ああこんな時間が何時までも続けばいいのに。




   * * * 




 事の発端は、ちみっ子二人とかくれんぼしていた時に司令室だか発令所だかを発見した事だ。


「ぐへっへへっへ、おじょうちゃ〜ん、どこかなあ〜、隠れてないででてきてよ〜」

 俺は物陰を覘いて彼女達えものを探して行く。



「くっくっくっく、ここかなあ〜」

 閉じた部屋のドアを次々と開けて行く。

 すると、


「あれ、なんだここ。電気点かないのかな? ねー君、明かりはどこだい?」

 近くをうろついていた小型の紅蓮に尋ねてみる。


 すると親切にも電源を立ち上げて明かりをつけてくれた。



「わーモニターがいっぱいだー」


 ここ、流石に部屋にTVは無かったからそう言う物は諦めていたのだが、(そもそも放送してるとはとても思えない)巨大なモニターやコンソールと言った物がひしめき合っていた。


 聴けば昔の大戦で戦闘用の司令室として使っていた区画であり現在は封鎖されているそうだ。


 何か映らないかとこれまた尋ねると、今でも巡回中の紅蓮達の視覚映像なんかは回せると聞いてせっかくなのでさっそく見せてもらう。


 なかなかに面白かったし外部の情報も知りたかたったので、モニターを部屋まで持って来れないかさらに尋ねたら、あっさり手配して持ってきて配線/セッティングまでしてくれた。


 まさに至れり尽くせりである。

 単に暇を持て余せていただけかもしれんが。

 まあ、音声まではきていなかった、あの連中基本念話で会話しているから。

 



 * * *




 かくれんぼを終えて、昼食を取りあらためて部屋でモニターを見てみる。


 モニターを設置している間にちゃんと倉庫からソファーも確保してきた。


 外の景色はまあ人工物なども見当たらず、紅葉も奇麗で行楽地みたいなかんじだった。


 ほかにも野生の動物や川や滝、湖の鳥の様子などなかなかに楽しめる。


 時折、一面の花畑などの真ん中に苔むし錆び付いた鉄巨人が

 蔓などにまみれて擱座しているのが見えるが……。

 ひょっとしてこいつらの親兄弟かな?



 などと司令室からもってきたモニターで巡回中の紅蓮の映像を見ていると、レディ達がいつもの如く遊びに来てモニター観ているのを発見し彼女達もたちまちのうちに画面に魅入っている。


 なんでも、今まではあまり外の事に関心が無かったので外の様子をあまり見た事がないそうだ。


 まあ、一応リアとリオは中枢とリンクして情報としてだけは知っていたそうだが。



 皆でそろって一つの大きなソファーに腰掛けて見ていると判ることがある。

 紅蓮達は動物が大好きみたいだ。


 雛が巣から落ちているのを発見すればさっと戻してやり、傷ついた狸がいればそっと手当を施し、群れからはぐれた子鹿がいればふっと瞬く間に親元に連れて行く。


 まあ、流石に食物連鎖には干渉しないようだが。

 動物番組のようでなかなかに興味深い。




 と、突然アラートが。 びっくりした! 

 音もちゃんと出るじゃないか!



 報告に寄ると、トーカイドーを通行中のキャラバンが何かに襲撃を受けているそうだ。


 なんでそれであわてているのかリアに聞いてみると、その土地を支配する主はその地の街道を守護する義務があるのだそうだ。


 今までも紅蓮達が護衛/撃退していたそうだが。

 もっとも今までは魔獣や野獣ばかりだったが今回改人達が襲っているようだ。


 改人?


 なんじゃらほい?

 現場の映像回線が廻ってきた。


 たしかにキャラバンが改人達とやらに襲われている。

 それを紅蓮達が増援を呼びながら撃退していくのが見える。

 七面鳥撃ちだ!


 あいつらなかなか強いな。

 しかし、それを見ていたリアが苦い顔で

「あの連中 もしやデーヴァの眷属? ……だけどなぜ?」

 とか呟いていた。


 それもしかしてそれって何かのフラグ?




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