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11話 入浴:ヨクジョウ

 カポーン/


 - 温泉ナウ


 いやー風呂は文化の極みだねー。


 ここに来てシャワーばかり浴びていたが

(部屋にはバスタブはなかった、まあ欧米では普通だが!)

 どうしても湯船に入りたくなって思い切って訊いてみた。


 すると実はこの施設に大浴場があったという。

 それもなんと温泉だそうだ!


 なぜ言わない!

 と言ったところ

「聞かれなかったから?」

 とかそっけなく言われた。


 - 解せぬ!



 だがまあいい、ではそこで早速ひとっ風呂浴びよう。

 と、のこのことやってきたのだが……。




「ふーっ  風呂はいいね〜 まさに命の洗濯だよ」

 まったくとろけてしましそうだ。


 しかもただの銭湯風の大浴場などではなくそれもスーパー銭湯とかいうチャチな物じゃない本格的な和風温泉だった。


 ナニをいっているかわからないだろうが、こちらは素晴らしきものの片鱗を味わった気分だ。

 そう、そこはまるで日本庭園の中で風呂にでも入っているようだった。


 大小さまざまな岩温泉があり一部打たせ湯が滝の様に流れていたり果ては鍾乳洞風の温泉まであった。

 まさに至れり尽くせりである。

 イメージは奥道後温泉のジャングル風呂か?



 まったりと湯に浸かり、天井を眺めながらふと思う。


 - そういや爺や達、今頃どうしてるかな。


 箱根へ湯治に向かうなんて言ってたがまだあの事件のこと調べているのかなあ?

 まあ歳だし半ば隠居してるから好きにしていいんだけど……。 


 俺の爺やはウチの家の家令スチュワード昔風に言えば家老職か。

 両親亡き後俺の身元保証の後見人でもある。


 ちなみに家令といっても皇族や華族の家の家令(管財人)ではなく上級使用人スチュワードのことである。

 まあもっとも松竹家は御維新以前の旧財閥、元華族の家柄だから どちらでもいけるのだが。




 そもそもの松竹の家の本家は京都にある公家である。

 さらに遡ると古代の名門小野家の家柄だそうだ。


 うちは江戸松竹家。


 もとは松平まったいら将軍家の分家ができたばかりのお江戸に出て来た松竹の家分家と手を組んで婿入りしてきてできた家である。


 江戸松竹家はやってきた時には既に商人であり、また松平分家は婿入りに際し武士から商人になったそうだが。

 まあその実情は忍者の隠れ家、そう『隠密同心の隠れ宿』悪い言い方をすれば盗人宿のようなものが始まりである。


 大店を隠れ蓑に幕府配下『隠密同心』の拠点であったそうだ。


 そしてそのおかげで公家や武家の商法でも幕府から援助が出て幾多の苦難を乗り切ったのだか。

 おかげで幕末をもくぐり抜けて維新後は財閥として君臨したのだとか。



 話をもどして、

 そういや爺やの湯治にはあのメイド長もついて行ったんだよな。


 あの美貌のメイド長は家政婦長と言うよりずばりメイド長といった感じなんだよな。

 あの二人もう半世紀以上の付き合いらしいが。


 ……そうそう、ウチのメイド長は部下のメイド達を含め皆、全自動人形メイドロボである。


 人形ロボといえどまるで人間と区別がつかないハイクオリティであり受け答えも家事.管理.統括などもバッチリだ。


 もっともメイド長はツンデレを通り越して冷淡かつ毒舌で我が道を往くセメント系だがな。

 開発初期から数多のバージョンアップを受けてきたのにどうにかならんかったのかね?


 なんでも爺やが若い頃からのつかず離れずの付き合いらしいが、これがもう、はっきり言って熟年夫婦。

 もう結婚しちゃえよ。

 そう爺やは未だ独身なのだ。


 いくら上級使用人が独身のほうが都合がいいからといってこの時代にそこまでしなくてもいいのに。


 まあ単にドールフェチだと言う話もあるが。

 などと考えていると何やら人の声が……。


 湯煙の向こうから無数の人影が! なん……だと!

 - 温泉に入っていると女に入浴を襲撃された件について。


「おいこら、おれの入浴中だぞ! 男女七歳にして席を同じゅうせずと言ってだな……」


 一応顔を背けて見ないフリをするが、どうしても目が離せない。

 若さ故の過ちだよね!


 などと考えているとリオの奴が、

「以前も一緒にお風呂に入りましたが? それが何か?」


 しまった、しかしアレは緊急事態だったのだ。

 いやなにあの時は君の聖水がその……。


 などと言っていると掛け湯をすませたリアのやつも湯船に入って来た。

 しかしリアの奴年の頃は14と訊いていたが、さて? あれは大きいのか小さいのか比較対象がいないので良くわからんな?


(この間3秒)


 思わずリアの姿にチラ見してしまったが、それよりマイエンジェル、リティちゃんは?

 っと、いた。

 美しい、でも良くは見えない。


 くっ、ツルペタなので俺が仰ぎ見るかせめて座り込んでくれないと。

 ・・・・・・いやロリコンじゃないよ! 


 無論全て●REC しているが。




 * * *




 風呂上がりになぜこんなことになったかと問いただすと、元々男女別に分かれていた風呂場だが、いまでは使用するのは3姉妹のみ。

 無論事実上女湯になっていたそうだ。


 そこでもう一つ男湯を用意する事を提案すると「なら今後は自分でお風呂の準備して片付けもするならいいわよ」

 っと言われた。




 ……いや混浴っていいな、最高だな。

  - 時間をずらして入ってやる。


 そもそも覗きは隠されるから燃えるのであって…… いやなんでも。

 流石にあんな大きな風呂場一人で用意できないので共同浴場として使用する。


 家族風呂だな!

 しかし正直生殺しなのです。


 だが、あの温泉、効能表示に『子宝安産』が書き加えられていたのはなんでだ?


これがあの惨事のきっかけになろうとは……。

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