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VRMMOのお友達が生徒会長だった

 数か月後、磯貝圭介はVRMMOに入り浸っていた。

とある企業の人気VRMMMOで遊んでいた。生産職や攻撃職まで幅広く、スキルを上げていくゲーム。VRで俺にとっては人と会話できるのが魅力的だった。NPCに再現できない自然な会話がいい。

 

青い空にぽつぽつと白い雲が浮かんでいて、ぽかぽかする日をうける草原。草原に点在する樹木の影に2人して入ると風が吹いてて気持ちいい。見晴らしのいい景色に建物も車も、他の人影も存在しない。待ち合わせにはちょうどいい。


「装備変えた?」

「わかる?イヤリングつけてみた」


隣に目をやると美少女が立っている。彼女の名前はソフィ。赤いイヤリングをつけていた。太陽の光を反射していて目立つ。


「ふふふ、レアアイテムのドロップ率1%上昇するんだって。今日こそはウリ坊の落とす極上の毛皮手に入れたい。ふわっふわのマフラーつけるんだ」

「かわいくて人気のやつな」

「ケイ君持ってない?お姉さんサービスしちゃうよ」

「ない。しなを作るな、しなを」


 えーっと残念そうな声で剣を水平にして草原を切り裂いていく。モーションによっては胸がぶるんとゆれたりカメラアングル次第でパンツがみれるゲームである。

 現実でかわいらしい外見をしている女の子がそんな提案話してきたらどきどきする。しかし、ゲームならなんてことない。みんな美人だし。俺もイケメンだ。


 俺のはマッチョなアバター。スキンヘッドで巨大な十字盾で相手の攻撃をガード、盾でぶん殴ったり、剣で叩きつけるプレーをしてる。


 ソフィとログイン時間がよくかぶるから知り合いになり、クエストを通して友達になった。定期テストの話題とか数学が難しいだの愚痴を聞いてるから同じ高校生だろう。


 「ケイ君、このゲームのCVさん達のサイン会あるの知ってる?近所の○○市であるから行こうと思うんだ」

 「え、○○市?S県の?」

 「うん」

 お互い同じ県に住んでるとわかって、じゃあ、オフ会してみない?となるまでが早かった。86歳のおじいちゃんとかきたらどうしょう。ゲームの話いっぱいするぞ。


 数日後。ゲームセンターで待ち合わせたら見覚えのある顔があった。高橋愛、美人な生徒会長さんだ。先輩もゲーセンなんかくるんだ。意外。


 「高橋先輩こんにちわ。先輩もゲーセンで遊ぶんですね」

 「こんにちは、磯貝、ケイスケ君?」


 うん?フルネームで呼ばれたの初めてだな。いつもは苗字で呼び捨てだったのに。すごく目を見開いてるんですが。今日は、VRMMOであった友人と待ち合わせにきました。場所、ゲームセンター。で、目の前に高橋愛先輩がいる。

 

 「まんまの名前」

 「ソフィさん?」

 「ダメ!」


 パシっと口元に手をやろうとして手を下ろす。目の前でモジモジする先輩。確認に名前確認しようぜって言ったの先輩なのに。リアルで知ってる人に名前知られるのは嫌か?マジカル天使ソフィちゃんハートとかならわかるけどいいじゃんソフィ。ソフィ嫌か。はい。


 「そうだけど、その。学校のみんなには言わないで」

 

 

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