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ブラックリベリオン〜俺は絵で世界を転覆させる〜  作者: ルキナ
第二の腐った人生
8/17

俺たちはここから出る 続

書けなかった分一気に書きました

パパラパパパラパパパパ〜

爆音のラッパ音で目が覚め飛び起きた

あれ?俺あの後すぐ寝落ちしちまったのか

そんなことを考えていたら

おいお前らぁ 仕事だ! 早く持ち場につけぇ!

周りにいた労働者たちが一斉に俺はもみくちゃにされた

くそ! 大体俺の持ち場ってどこなんだよ てか俺は働く気なんてないぞ!

そんな悪態をついたところでここで強制労働させられる運命には逆らえないことは悟っていた

全身から血の気が引いていった俺の手を誰かが掴んだ

おい! こっちだ! はぐれないでついてこいよ!

俺はリックに引っ張られながら人混みを抜け最下層にある焼却施設へと連れてかれた

わりぃ、昨日言いそびれちまったんだが俺らの持ち場はこの焼却施設

内容としては帝国から出てきた鉄屑、生ごみなんかをこの焼却炉に投げ入れる仕事だ

焼却炉の中はマグマの様になっており、暑さも尋常じゃない 最悪の労働環境だ

ところでお前の名前聞いてなかったんだけどなんていうんだ?

ん?俺か、俺の名前は⋯

そこでふと思った

今の俺に名前なんてあるのか? 転生してすぐ捨てられて新しい名前なんてのももらってないしな

それに大体こういう時に前世のフルネームを名乗ると?って反応されるだろうし

後は変わった名前で他のやつに目をつけられると厄介だな

俺は元々自分という人間が大嫌いだった

優柔不断で周りに合わせることしかできず、自分の意見があっても言えない、常に人の目を気にする操り人形

自分の存在も認めれない、存在してはいけない、価値のない人間そう思ってる

自分の名前も嫌いだ

黒峰来人、どうせ生まれ変わったこの人生、この名を捨てた所で何の問題もない

転生して数日が経つ、そこで経験したエグい思い出が俺を強くしたのか、狂わせたのかわからないが

今の俺は自分を責めて他人の幸福を願っている振りをしている昔の自分ではなく

こんな状況にいることへの怒り、強い生への執着が心にある

今の俺は昔の俺じゃない 俺はもう二度と誰の奴隷にも、操り人形にもならない

俺の名前はライトだ 名乗るのが遅れちまったな

結局下の名前をカタカナにしただけかよって思っただろう

実際下の名前は気に入ってたからな どこかの神みたいで

それにライトだけなら洋風っぽいしな 和洋って文化があるのか知らんが

ライトっていうのか! よろしくライト!

おい! お前らぁ! さっさと仕事しやがれ! 殺されてえのか!

すぐやります! リックが急いで持ち場に着く

ライトも来い! これを焼却炉まで運んで燃やすぞ!

お、おう

まじかよ これバイクか? タイヤがついてないし これあげるのかよ

おいリック、これまじで素手で持ってくのか?

んあ? まじだぞ まあここまで重いのはそうそう来ないから安心しろ

そうそうってどれくらいだよ

ん〜日当たり10回くらいか?

!? 俺絶対死んだわ

そんな驚くなって、慣れれば意外にいけるからよ それにライトは見たところ俺と同い年だろ?

それなら若さでカバーできるってもんよ

そう言えば俺って今何歳くらいなんだろうな

リックの見た目で言えばちょうど16歳位か、子供にこんなことさせる世界があっていいのかよ

まあこれが異世界ってもんか 成人が何歳なのかもわからんしな

いくら若いって言っても限度があるだろ 台車とか使えねえのか?

このサイズと重さのは台車が壊れちまうから無理なんだ ガラクタならいいが

俺とリックはこのクソ重いバイク?を何とか持ち上げゆっくり運び焼却炉に落とす

さっきまであった形がドロドロになり溶けていく

そう言えばリックのやつ爺さんをここに投げ入れてたっけ ふと思い出した

今思えばやらなきゃ自分が殺されるからな 俺でも投げ捨てるだろうな

おい、次行くぞ

お、おう 俺はリックについていき次のゴミを片付ける

なあ、そう言えば一つ大事なこと言い忘れてたんだがよ

また言い忘れかよ、何だ?

言うことが多いからしょうがねえだろ!

ここでは使えない奴は容赦なく殺される それはわかるだろ?

ああ リックの顔がおちゃらけていなく真剣な顔になっていた

ここでは使えない人間も一緒に焼却されるんだ そしてそいつらを落とす係ってのがある

係? 当番制みたいなかんじなのか?

まあ当番制みたいに順繰り回ればいいんだけどな 実際は違う

看守の奴らは係だって言うが実際は人を殺させてその反応を楽しんでるんだ

!? なんて外道なやつらだ

だろ? 係に選ばれる奴は大体新入りか、気に入らねえやつかそんな所だ

何でそんなことをさせるんだよ

まず新入りに人間を殺させるだろ? そうすると大概のやつは罪悪感だったりで自分を追い込んでいく

そこに漬け込んでさらに追い込んで人間としての感情をズタズタにするんだ

そうすると何でも言うことを聞く感情のないロボットの完成ってわけだ

その中でも気に入らないやつには過激な暴力までプラスして自らマグマに飛び込ませたりしてるぜ

俺は自分の顔が青くなるのがわかった

だからお前も覚悟しとけよ いつ係に選ばれるかわからねえからな

リック、お前は大丈夫だったのか?

ん? ああ、大丈夫ではないよな 流石に心が痛いさ だからいつも落とす前に気絶させるんだ

リックは落とす直前に腹を殴り気絶させていたらしい

なるほど、ドスッって音は腹を殴った音だったのか

なんかリックのこと見直したよ

見直したってどう言うことだよ!

ギロッ! 看守の目が光る

やべえ、声出しすぎた

ここは本来であれば耳栓が必要な職場だ ある程度の会話ならバレないがバレればどうなることか

ふうっ とりあえずセーフだな

みたいだな、次はあのガラクタの山か

俺はガラクタ台車に手をかけようとしたがあるものを見つけ手が止まった

おい、どうしたんだライト ってこれって!?

リックもこれを見て驚いていた

そうこれは間違いなく拳銃だ

なあリック、これ使えると思うか?

使えるも何も俺はこの時を待ってたんだよ! てかお前これが何なのかわかるのかよ!

? 何ってこれ拳銃だろ? 見れば誰でもわかるだろ

と言ったが確かに考えてみればおかしい

なぜこんな物が平然と捨てられている? 労働者の手に渡れば反抗されるに決まっているのに

まじかよ! お前他のやつと違うと思ってたけどまさかこれが銃ってわかるとはな

おい! お前ら! 何コソコソ喋ってやがんだ! これは教育が必要だな

リックが勢いよく引っ張られ鞭を浴びせられる

ぐっ! その表情は苦痛に歪んでいる

次はお前の番だ 覚悟しやがれ

くそ! こいつは何の権限があってこんな横暴なことができんだよ

俺ははらわたが煮えくり返っていた

何でこんなゴミにこき使われなきゃいけねえんだよ

リックは俺なら大丈夫だと言わんばかりに笑顔を見せたが我慢の限界だった

俺は気づくとガラクタの中にあった拳銃を取り看守に突きつけていた

あ? お前今何してんのかわかってんだろうな

おい! 流石に今はまずい! 早く謝れ!

リックが何か言ってるようだが俺には聞こえない

おいおい、恐怖で気が狂ったか ハハハ そんなガラクラで何するって言うんだよ!

看守が攻撃を加えようと動いた瞬間俺は引き金を引いた

バァン! 火薬と血の匂いがした

ドサッ! 看守が勢いよく地面に倒れた

!? リックが驚き、周りの看守が異変に気づき駆け寄ってくる

残るは二人、弾も問題ないだろう

俺は最初に駆け寄ってきた看守の心臓目掛けて引き金を引く

バァン! 打った反動で上に上がり運良く頭の命中 即死だ

てめえ! 何しやがった!

最後の看守が迫る 俺は落ち着きまた心臓目掛けて引き金を引いた

パチッ おいまじか 弾切れだ

看守は俺に強烈なタックルを浴びせそのまま馬乗りになり殴りつけてくる

どう見ても力任せのタックル、パンチ、そこには技術のかけらもないがフィジカルの差で圧倒された

ぐはっ! やばい 動けない!

俺はなすすべなく殴られる ガードするので精一杯だ

このまま殴り殺してやる! 看守が最後と言わんばかりにフルパワーでパンチしにくる

これは流石に終わったな そう思った次の瞬間

グサッ! 看守の喉に鋭利な物が刺さった

俺は返り血を浴びキョトンとしていた

はあ、間に合った 生きてるみたいだな相棒

そこにはリックの姿がありドスサイズの刃物を看守に突き刺していた

看守を横に倒しパウンド地獄から解放される

いやあマジでビビったぜ まさか看守を二人をやっちまうなんて

自分もようやく冷静になったのだろう 手足が震え尻餅をつき座り込んだ

ああ、俺は二人殺したのか

そこには殺してしまったという、罪悪感なんてものは微塵もなく、達成感、圧倒的自由を手にした

開放感で満ち満ちていた

この世界では俺を縛るものは何もない そう思った時笑みがこぼれた

何笑ってんだよ 気がおかしくなったか? リックが心配する

いや、むしろ最高の気分だ もう誰にも支配される気なんてねえ リック、ここから出るぞ!

言われなくてもそうするさ! ライト今から忙しくなるぜ!

俺たち二人は不敵な笑みを浮かべ脱出を決意した


次回 生なる殺戮

初めて評価していただけてビックリしたのと嬉しさでやりがいを感じました

ありがとうございます

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