冬の匂い
朝の陽射しが、早くも肌を射貫く熱を帯び始めていた。それとともに、空気を震わす蝉の声が降り注ぐ。真白の雲と抜けるような青空を背に、鉄製の外階段を音高く軽快に駆けのぼっていった足音が、二階の廊下の突きあたりのドアを勢いよく開いた。
「あっつ~」
目深にかぶっていた帽子を脱ぐとともに、押し込んでいた長い金糸が、汗の伝ううなじに流れかかる。ぱたぱたとそのまま帽子で顔を扇ぎつつ、北瀬は冷蔵庫の扉に手をかけた。
そこに、薄い扉をがらがらと引く音が重なる。台所と、リビング兼雑魚寝の寝室になっている部屋を仕切るものだ。
「お、んだよ。走りに行ってたのか?」
「あ、佐倉。おそよ~」
「まだ七時だろ。久しぶりの休日にしちゃ、十分早起きだよ」
スポーツドリンクのペットボトルに直接口をつけて飲みながらの挨拶に、佐倉はあくびを噛み殺した。
「お前って、意外とストイックだよな・・・・・・」
仕事の不都合さえなければ早朝の走り込みをかかさないのもそうだが、この家には彼が持ち込んだ筋力トレーニングのグッズが転がっている。そして、いまの年齢に合わせた加減をされながらも、埃をかぶることなく、せっせとこまめに使われているのだ。
「いや、那世も佐倉も普通に鍛えてるじゃん。この仕事、身体が資本だし。俺は特にそうだから、ちょっと気をつかってるだけ」
那世の異能は、ゼロを百にするのではなく、一を千にも万にもするものだ。北瀬本人の基礎能力が高ければ高いほど、那世の強化の力もより強く発揮される。だから北瀬としては、子どもの身体だからといって、なまらせたくないのだそうだ。
だがそこまで身体作りに励まなくとも、那世の力の恩恵がなくなるわけではない。そこに甘えないのだから、妙なところで根が真面目なのだろうと佐倉は思う。けっして、口にはしないが。
「それに体力は、那世の異能の補正受けらんないからさ。落とさないようにしたいし」
「ああ、そっか。回復能力と体力面は那世持ちなんだっけか。あんま目にする類のもんじゃねぇから、忘れがちなんだよな」
「まぁ、ぱっと見は地味だけどさ。回復能力も相当だし、わりとえっぐい体力お化けだよ、那世。俺、那世がこの仕事でエナジードリンクに頼ってんの見たことない」
「嘘だろ、オレですらたまに飲むぞ」
「だからえっぐいつったじゃん」
〈あやかし〉の中でも、身体面において強い方であるとの自負のある佐倉でさえ、時にドーピングを行うのがこの仕事だ。北瀬の身体能力や頑強さに相当するものが、那世の体力を増強していると考えれば納得なのだが、にわかに理解しがたい。
「・・・・・・確かにあいつ、いつも涼しい顔して甘いもんしか飲んでねぇ」
「実は糖分を体内でなんらかしてる異能も持ってんじゃないのかな、って疑うよね」
相棒へ適当な言いがかりをつけつつ、北瀬はシャワー浴びてくると風呂場に去っていった。彼は今日も仕事ではあるのだが、省まで行く業務は相棒に預けてあるらしい。この家で引き続き、おとり捜査の下準備という名の休息を取るつもりなのだろう。
朝食をどうするとの佐倉の声に、たんぱく質、というなんとも雑な返答が浴室から投げて寄越された。だが、それに応えて、彼が汗を流してきた頃には、机の上にはたんぱく質――もとい、ハムとチーズをたっぷり挟んだパンの上、おしゃれに目玉焼きまでのったクロックマダムがサラダ添えて整えられていた。
「あ・・・・・・これ人としてダメになるやつだ。佐倉、別れよう」
「てめぇとは一瞬たりとてつきあってすらいねぇよ。素直に礼を言えねぇのか」
「ありがとうございます。いただきます」
「・・・・・・それはそれでぞわっとすんな」
「人が下出にでてやれば喧嘩売ってくんじゃん。買うよ?」
気味悪そうに粟立つ腕をさする仕草に、殊勝の皮を瞬時にはいで少年は言った。
「しかし、その怖い顔のどこから、こんなおしゃれ料理が出てくるんだろうね。しかもすっごい美味しい」
「おう、褒めるんならせめて貶さず褒めろよ」
見た目ばかりは上品な小さな口を大きく広げて、獲物のパンに齧りつく。もぐもぐ元気に動く口元と大きく膨らむ頬は、育ち盛りの少年そのものだ。そのせいで常と変わらぬ口の悪さを大目に見てしまいそうになるのだから、視覚情報とは恐ろしい。つい勢いが甘くなってしまった口調に釈然としない思いを抱きつつ、佐倉は自分もばくりと朝食を口にした。
「まあ・・・・・・料理は班長の奥さんが師匠っつうか、オレのお袋の味はあの人だからさ。世話になりだした頃から手伝ったり真似したりしてるうちに、オレ、作るのも食べるのも相当に好きだったんだなぁって知ってさ。しかもそれ言って以来、いつもいいレシピ見つけたら教えてくれんだよ。趣味が合うからな。たいていどれもめちゃくちゃ美味いし、作って楽しい。これもそのひとつ」
話すとはなしに語られる空気に、幸福の香りがふわりと混じる。なるほど肉じゃがとアップルパイの匂いがしあう仲だと微笑ましく聞きながら、北瀬はそっと部屋の片隅に視線を流した。情報収集を名目として持ち込んだ、娯楽家電――テレビがそこにはあり、そのわきに黒い不織布の小さなかばんが転がっている。
「・・・・・・そんな心温まる話聞かせてもらった後だと言いづらいんだけどさ」
「てめぇがそこまで言うだけで、嫌な予感しかしねぇよ」
「昨日、帰り道にあった古き良きレンタルショップに郷愁そそられて、DVD借りてきたんだけど、いまからどっち観る? その筋のイケメン若頭と女子高生のラブロマンスと、ホラー映画」
「どこをどうすれば、んなオレへの悪意に満ちたチョイスができんだ? あ?」
「せめてもの情けでホラーからにするか。夜に見るよりいいでしょ」
「聞けよ!」
ごそごそとテレビの方に向かって這いより出した襟首をふん捕まえて睨みつける。
「見るなんて一言もいってねぇだろうが」
「いや、正直さ、佐倉ってホラーのなにが苦手なの? その筋のラブロマンスが嫌いなのは、いつも手を焼かされてるくそ野郎どもがイケメンのいい奴になって活躍してるのが腹立つっていう、狭量な嫉妬なのは分かるんだけどさ」
「ドラマで主役張る捜一様は言うこと違ぇな、おい、こら。誰が狭量だ?」
「ちなみに、背後が怖い系しっとりホラーとショッキング展開でびびらせてくる系ホラーがある」
「そこの選択肢はいらねぇよ」
無駄に借りてきやがって、と苦々しく吐き出しながらも、一応差し出されたタイトルを見比べて吟味してやる。その佐倉の姿を律義だな、と他人事の顔で北瀬は眺めた。
「佐倉さ、そんなんで心霊スポットの古びた洋館とかで犯人追いかけることになった時どうすんの?」
「んなピンポイントな状況そうならねぇよ」
仮定にしても無理があると切って捨て、佐倉は居心地悪そうにもにょもにょと呟いた。
「なんつぅか、理不尽にやられるとこがあんのが怖ぇんだよ。やらかしちまった系のもあるけどよ、特に悪いことしてねぇのに呪われたり、襲われたりするのもあんだろ。ただ夜道歩いてだけなのに声かけられて、『私きれい?』みたいなよぉ・・・・・・」
「なぁんだ、そんなことかぁ」
けらけら笑う声にカーテンを引く音が重なり、部屋の明かりが消されて落ちる。
「ちょ! 暗くすんなよ!」
「大丈夫だよ。これは自分から呪われた屋敷に入っちゃうタイプのだから、佐倉的には怖くない」
「怖ぇよ!」
さっと佐倉の手から抜き取られた片方のDVDが、素早くセットされてデッキが動き出す。リモコンはすでに北瀬の手の中だ。奪い取ろうとする佐倉を制して北瀬は言う。
「まあまあ、どうせ朝はどの番組も昨日の無罪判決でもちきりだろうからさ」
「ああ・・・・・・あの胸糞わりぃ」
「性被害は証明が難しいからねぇ。被害者が勇気を出しても、傷を深めて泣き寝入りになることもある。まして子どもだと、証言の信憑性から問われるし・・・・・・」
冤罪を生まないために必要なプロセスがあるのは、立場上、よく理解している。ただ、静かな声音は言外に不満を滲ませるのを惜しみはしなかった。
「体操教室の講師だったか・・・・・・人気の」
「好感を持つ信頼する相手に、明確な拒絶を瞬時に示せるなんて、子どもはおろか大人だって簡単にできないよって思うけどね」
「信頼を餌にすんのは、ほんとに許せねぇよな」
「検察側はちゃんと控訴するだろうけどさ。こういうの聞くたび、同じくらい酷い目に合わせてやりたいなぁみたいな、俗っぽい正義が首をもたげちゃうよね」
俺は俗物なんで、と、もぐもぐと残りのクロックマダムを咀嚼しながら、北瀬はこぼす。あっさりとしたものだが、実際に現場や聴取で彼らが感じることになるのは、もっとどろりとした苦味だ。佐倉も、その憤りをはらわたで焼き焦がすに似た苦しさは、何度も味わってきた。だが――
「ルール無用の奴らだからって、こっちもルール無用で挑むようになっちゃさ、結局、誰よりずる賢く相手を殴れる奴が得をする――そういう最悪の理不尽を招いちゃう。それに、たった一人で抱え込む正しさは、いつかどこかで変わってしまう危険性もあるからね。なんのために犯罪者のケツ追い回す、こんな無駄も多くて労力かかる仕事に命張ってるのかっていうと、正しく戦うためだから。・・・・・・そこを、忘れちゃならないよなぁってさ」
ごちそうさまでした、と丁寧に手を合わせ、だから、と佐倉を見上げた幼い顔は、人の悪い優しい笑みを湛えていた。
「嫌な事件の進展ない繰り返しを聞くよりは、佐倉の怖がる顔を見てた方が、まだ精神の健康にいい」
「てめぇ・・・・・・悪趣味って言葉知ってるか?」
佐倉は北瀬を睨んで頭を抱えたが、リモコンを奪う気力はすっかり削がれてしまった。苦情を聞き流す笑い声が、耳元で軽やかに踊っていく。
「まあ、佐倉もさ、想像してみなよ。強い霊能者だったらホラー怖くなかったと思うよ。だって理不尽に襲ってきて殺されることがあるの、犯罪の方が圧倒的に多いのにさ、そっちには立ち向かえるでしょ?」
「そりゃ、まあ、な」
「対抗できる力のあるなしの自覚なんだと思うんだよねぇ。だからさ、ホラー見てると、現実の犯罪はこんな風に為す術ないわけじゃないよう、なんとしないとなって、闘志がわく」
「てめぇのホラーの楽しみ方、意味わかんねぇよ」
毅然とした決意表明は立派だが、その発端箇所に首を捻りつつ、佐倉は薄暗い部屋で、テレビの光に照らされる少年の横顔を見やった。
――彼がいま言ったような理不尽な犯罪の被害者になったのは、これぐらいの時分だったのだろうか。
「――なぁ、んとにてめぇは怖くねぇの? いま」
レンタル版特有で流れる他DVDの宣伝を飛ばそうとしていた手を止め、青い瞳が佐倉を振り仰いだ。佐倉の表情を見た瞬間、その澄んだ色はふわりと淡い弧を描く。
「カウンセリングなら一昨日受けてきたよ」
しくじったと、失言に天井を仰ぎ、額にやられる骨ばった大きな手が「気にしねぇでくれ」と呻く。だが、北瀬は笑って続けた。
「いまはなにが危ないかってことも、それへの対処の術も、気持ちの整え方も、ちゃんと知って訓練してる。助けてくれるチームもある。だから、正しく恐れてはいるけど、怖じるって感覚はないかなぁ。ただ正直・・・・・・小さい時も、最初怖くなかったんだよ」
テレビから流れる音に比べればずっと静かな音色は、それでもなぜかするりと、幼い響きに不相応の落ち着きを秘めて、佐倉の耳朶に染み渡った。
「十歳の時だったから、いまよりもう少しだけ小さかったかな。母が非違検察課長で、ちょうどその頃、特定暴力組織の締め付けをかなり強化しだした時期だったんだよ。それで脅しだねぇ。カタギに手を出さないなんて、結局恣意的なもんだからさ。俺はそれ以来、こういうもんの渡世の仁義ってやつは冷めた目で見てんだけど」
そうラブロマンスもののDVDをひらひらさせながら、くすくすと北瀬は肩をゆらす。
「常々俺も注意を受けてたから、登下校でひとりにならないようにしたり、停まってる車がある時は大きく避けたり、気をつけてはいたんだけどね。たまたま、運が悪かったんだよ。冬でさ。風邪が流行ってて、友達の欠席が相次いだんだよね。で、どうしてもひとりで帰宅する日が出来ちゃってさ。まだ明るいからいいかなぁって、子どもの油断もあって、そしたらとっ捕まってトランクに押し込まれたんだ」
その時は那世の異能もないから真実か弱かったんで、と冗談を交え、神妙な面持ちの佐倉を微笑んで見上げる。
「それでさ、普通なら怖がるべきところなんだろうけど、なんか俺はその時、『殺されるにしても、こいつら捕まえられる証拠残して殺されよう』って、なんか変な方向に思考の舵切っちゃったんだよね。だから恐怖はなくてさ。どうやったら証拠残せるかを、殺される前提でトランクの中でずっと考えてた」
「おま・・・・・・それ、逆に心配になんぞ。ちゃんと怯えろよ、ガキなんだから」
「いまの俺もそう思うよ」
昔日の彼を憂慮してぐっと寄せられる太い眉に、いつかのままの少年の声はけらけらと臆面なく笑った。
「でもそれで冷静でいられたのが功を奏してさ。対処法思い出せたんだよ。だから、ブレーキライトに渾身の蹴りをかましまくったの。そしたら運よく外れてくれて、それを見た後続車の人が警察に連絡してくれたんで、結構すぐ助けられたんだよね。実質誘拐時間は、二時間あるかないかぐらいじゃなかったんじゃないかな。おかげで、犯人から身体的危害を加えられることはなかったんだ。まあ、脚に力入れ過ぎて罅入ったから、結局怪我はしたんだけどさ」
それから二週間、怪我の療養と安全のため家に軟禁状態になった方が退屈で辛かったと、暢気な感想を述べてから、「でも」、と彼はゆるやかに続けた。
「ちゃんと怖いと思えたよ。俺はどうも、恐怖を感じる感覚が薄いらしいんだけどね。それでも、助けられて、大勢の警察官に囲まれて、父と母が飛んできて抱きしめてきた時は、安堵と一緒に怖さが足元から這い上がってきた。安心して、ようやく怖がることが出来たんだ。いまも覚えてるなぁ・・・・・・。トランク開けてもらえた瞬間の空気と空。遺棄する気だったのか、山の方まで来ててさ。冬だったから身を切るように空気が冷たくて、でもその凍てつくような冷たさが、凛と透き通ってて、閉じ込められていた俺には清々しかった。それにいい天気でさ。満天の星っての、その時にちゃんと初めて眺めたね。北極星がはっきり視認できたの、感動したな」
「んな、お前、能天気な・・・・・・」
呆れ交じりの苦笑に、凶相がくしゃりと柔らかくなる。あの日の寒空の下にも、彼のような怖い顔をした優しい刑事たちがたくさんいた。そう、北瀬は懐かしさに可笑しさを誘われた。
「結構そんなのが、強烈な思い出なんだって。まあ、もちろんその時、とてつもなくいやで恐ろしい大人と、善意とともに助けてくれる大人がいるってことも、強く印象に残ったよ。だから、思ったんだ。なら俺は将来、善意の側にいたいなって。いま貰ったこの安心を与えられる側になりたい、ってね。だからこうしていまも、子どもが安心してひとりで家に帰れる世の中のために頑張ってる」
「そいつは・・・・・・ささやかだけど、途方もねぇ夢だな」
「どうやってもままならない世の中だからこそ、綺麗事ぐらい言い続けてやんないとね」
当たり前の事としていとも容易く手繰り寄せられそうで、それは果てない遠くの優しい夢だ。穏やかに踊った佐倉の声に、楽しげに北瀬の唇はほころんだ。
「あれはさ、俺にとって最悪の出来事でもあったけど、大事な思い出っていうか、経験だったんだよ。これ、那世には言ってないんだけどさ。初めて会った時、那世からした匂い、それなんだ」
「それって?」
機嫌よくこぼされた秘密の欠片に佐倉が首を傾げれば、薄闇の中、ちかちかと揺れるテレビの光を弾いて、金糸の髪が慕わしげに微笑んだ。
「あの助けられた瞬間の――凍えた冬の凛とした空気」
澱んだ空気を切り裂いた、夜と星明かりを纏った香り。静謐と泰然で不安を包み込む、研ぎ澄まされた冬の匂いがした。
「こんな仕事して、いろんな事件に慣れて、俗物な俺はさ、どうしたって、心が荒んだり、感覚が鈍りそうになったりしちゃうけど、隣にあの時と同じ、静かな冬の空気があってくれるなら――いつだって、誰かを守りたいと誓った、最初の気持ちを奮い立たせられる」
しなやかに、真っ直ぐ彼は言い切った。それは少年の音色のはずなのに、大人びた笑みまじりの響きに、常の彼の声音が重なって聞こえるようだった。
「初めて会った時に、そうなるって思った。だから、警察官になりそうな香りがしたって言ったけど、ちょっと言い方が違ったかな」
いつかの戯れごとのような言葉を引きだして、青い瞳が、昔日を見るように笑みを宿す。
「隣にいて欲しい匂いがした。だから少し――熱をあげた」
悪戯めかして引き上げられた口角には、それでも隠しきれない、その真摯な熱が帯びていた。
「なんか・・・・・・思ったよりも語っちゃったなぁ」
すでに序盤が進みだしているDVDを眺め、せっかくだから巻き戻すね、と北瀬はいやに優しく佐倉に笑いかけた。忘れていられた恐怖が、勢いよく最初に戻っていく。
「あ、てめ、気恥ずかしくなったからってオレへの嫌がらせに逃げんじゃねぇよ!」
「なってませ~ん! 逃げてませ~ん! 純粋に佐倉の怖がる顔が見たいだけですぅ」
「だからそれも性質がわりぃわ!」
やいのやいのと火のついた言い合いが収まって、結局、大小仲良く肩を並べて真夏の日中からホラー鑑賞会と決め込むことになるのは、もう少しあとのことになる。