第62話 - 王都ルートニオン -
62話が長くなってしまったので分けて投稿します。
夜に時間が取れれば手直しして63話として投稿いたします!
人族が多く住む国、ガヤート王国。
テンプレ然り王族がこの国を治め、貴族が領地を統治し、領民からの税で成り立っている。…もちろん全てが上手く成り立ってるとは言えないが。
数日前にバイロニーを出発した"冥府の使者"
無事に王都"ルートニオン"へと辿り着く事ができた。
「じゃあそれぞれ目的があるからここから別行動だね。」
「剣を強化してくれる人探しっ!」
「ん。知り合いのお店に行ってくる。」
「俺はのんびりフラフラしようかなあ」
「じゃあ、夜に宿でねっ!」
「「はーい」」
3人は王都へと来た目的がそれぞれ違う為、別行動をする事にした。
せっかく王都へと来たからと言っても、長居する予定は無い。それならば各々の目的を先に果たそうという結果である。
2人と別れたベルゼは街を歩く。
その光景は前世で見たものとはまるで違う。
レンガで作られた家々や店が立ち並び、人の多さに圧倒される。
「今朝採れた野菜だ!見て行ってくれ!」
「新鮮な魚だよ!安くするよー!」
「らっしゃーい!特上の肉だぜ!試食もあるぞー!」
「すごいなぁ。これじゃのんびり出来ないけど、これはこれで良いな。」
他の街も賑やかではあった。さすがは王都。
久しぶりに街の喧騒に身を任せて歩を進めるベルゼ。
『主よ…こんな事を言うのは難だが…』
「どったの?」
ベルゼの影から声をかけてきたのはシャドウクリーパーのクロだ。
『あそこの店から良き匂いがするのだ…』
「あーたしかに腹も減っ…甘味処やないかいー」
『だめかのう…』
「うーん…今の見た目なら世間的に許されるだろうけど…俺のメンタルが許されなそうだからな…明日2人と一緒にじゃダメ…?」
『構わぬぞっ!』
「良かった。多分クロと2人で行ったと知られたら、怒られそうだしな。」
『うむ…たしかにそれは困るな。天狐がどこで見てるかも分からないゆえ情報が漏洩する恐れもある…』
「いや、そんな大事ではないけどね?」
『それより主…』
「ああ。2組だな。」
この人混みの中では気配探知も役に立たない。
ベルゼはここ最近ずっと抑えていた魔力を少し解放しつつ、2人と別れてから間もなく探知魔法を発動していたのだ。
というのもこれだけの大都市。
リエルとティアと別れて行動するにあたって2人に何かあっては困るので、2人の居場所を分かるようにしていたのだが、先程からベルゼを付けてくる反応が2つあった。もちろんリエルでもティアでもない。
『我が片してくるか?』
「うーん、誰がなんの理由で付けてくるのか分からないからな…誘き出して理由を聞こうか。クロは、逃げられそうだったら捕縛してね」
『了解した。』
相手を誘導するように人通りが少ない路地へと向かう。さて、何が出るかな。
ーーーーー
「何用で俺をつけてきたんだ?」
「まさか我らの尾行に気がついてただと!?」
「思っていたよりやりそうだなァ!」
そういうと2人は懐の剣を抜く。
ベルゼは隠匿していた魔力を少しずつ解放し、"破源の瞳"を発動する。
ここ暫くは、破滅の瞳を鍛えるためリエルやティアとの組手練習でも使用している。
「こいつ…魔眼使いなのか!?」
「魔眼は両眼とも同じ眼になるって話!騙されるでない!」
本来ならその通りだ。
だが、今のベルゼは片眼だけである。
それでも魔力の流れや、魔力を原動とした身体の動きが良く見える。分かりやすく言うなら普通よりスローに見える。
魔眼に一瞬怯んだ2人だったが、それでもベルゼへと進める歩を止める事はなく、ベルゼを斬りつけようと剣を振るう。
振るわれた剣を避け、身体強化した拳で殴る。
殴った瞬間に違和感を覚えたベルゼだったが、殴られた1人はレンガ造りの壁へとぶち打ち当たり気絶する。
「くっ、これほどまでとは…!だがな!我らは人間如きに負る訳にはいかないのだ!」
そう呟いた男は次の瞬間から秘めていた魔力を解放する。
『主!こやつの魔力、魔族に違いない!』
「魔族ってあの…?」
『あの…?がどれかは分からぬが、その眼でも見えているのだろう。魔力が圧倒的に増えたのが。』
「それに質もかなり変わったな。」
「驚いたか!我らの本来の力はこれ程なのだ!」
「魔族かぁ。すごいすごいー」
先程よりも圧倒的に魔力が増えた。
魔力が増えたと言うことは抑えていた力があるという事。おそらくあの雰囲気から身体能力や魔法の威力も段違いだろう。
「何の用だか知らないけど俺に敵対するならぶちのめさないとな!」
ベルゼも気の抜けた顔から少しだけ真面目な顔になるのだった。
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