第60話 - 転生冒険者の口裏合わせ -
台風大丈夫ですか。
幸い筆者の所は災害に見舞われる事はなかったですが、台風の影響で本業に支障が出てます(´・ω・`)
それでは第60話です〜!
衛兵の詰所にて、ライアダム山に竜が出現したかもしれないという話を聞いた一向。
幸い時刻は夕方。今到着したばかりだから一旦宿を取って明日、出向くと衛兵に伝えるとそのまま解放された。
そして無事宿も取る事ができ3人と2匹での打ち合わせが始まった。
「どうやって討伐隊をライアダム山に向かわせないようにするか…」
討伐できるとは到底思えないが、それでもクロの妹に討伐隊が向けられるのは気が進まない。
『すまぬ…我が妹が迷惑をかけてしまって…』
「ん。クロが気にすることじゃない。」
「ティア。もふもふしてないでちゃんと考えて」
「正直に言うのはちょっと難しいよねー」
竜が身内です。なんてとても言えはしない。
上手いことバレないように持っていく方法を考えるか…
「火山に討伐隊を送るってのも、ここの領主はなかなか無茶言うよね。」
「まあ確かにそうだけど…高ランク冒険者となると装備も整ってるだろうし、無理ではないんだろうね!」
「あぁ…そっか…」
現にベルゼのパーティは行っているのだ。
「討伐隊が山に行かないようにしたい」
「そうだなぁ…」
「そうだ!ベルゼ、アルスローの街で下位竜を討伐したじゃん?」
「したね?」
「アルノルト様から竜の住処の調査を依頼されたって言うのはどう?」
…リエルが考えてる事が何となく分かった気がする。
「うーん、それは良さそうだな。アルスローで聞いた噂を元にライアダム山に調査しに来て居なくなった後だった。みたいな感じでどうかな?」
「2人はアルスロー家に仕えてるんだっけ。」
「形的にはね。でもそうなるとアルノルト様に迷惑がかかるよね。」
「アルノルト様には正直に言ってみるとか?」
「…まあ色々世話にもなってるしなぁ」
「普通に受け入れてくれそうじゃない?」
あーたしかに。
「あの人の性格からしたら大丈夫そうな気はするな…」
「でしょ!」
「それならまだ夕方だし今から転移で行こうかな。」
「うんっ!久しぶりにアルスローにも行きたいし!」
「おっけー。大人数で押し掛けても悪いから2人はフェルにも注意をしに行ってもらえないかな…?」
「「りょうかい!」」
♢
「あーだるいっす。早く仕事終わないっすかね」
「お前、上司に聞かれたらぶっ飛ばされるぞ」
夕暮れに染まる領主の館。
現当主アルノルト・アルスローが執務を行う館である。
その門の前に立つ2人はアルスロー家の門番だ。
「最近めっちゃ暇じゃないっすかー」
「まあ確かにな。モンスターフェスティバルが終わってからずっと治安が良いからな」
「その前はそうでもなかったんすか?」
「まあそれなりに衛兵が動く事はあったな。」
「そうなんすかー。なんでそのモンスターフェスティバルとかってやつの後からは治安が良くなったんすか?」
「ああそうか。お前はその後にここに来たからな。知らないのか。」
「なんすかもったいぶってー教えてくださいよー」
「モンスターフェスティバルの最終日に竜が出たんだ。」
「え、竜っすか!?でも俺が来た時、全然復興とかしてなかったっすよ?」
「ある冒険者によって竜が倒されたからだ。街の外で。」
「げ、まじっすか! この街ってそんな強い冒険者って多かったっすか?……え、冒険者パーティじゃなくて、冒険者って言ったすか!?」
「ああ、1人の冒険者によってな…」
「その冒険者、人間辞めてるっすね。……で、その人間を辞めた冒険者が何の関係があるんすか?」
「アルノルト様が上手いこと抱え込んだって噂だ。」
「あーだから平和になったんすね?領主様が抱え込んでるその冒険者が、竜を倒すほどの実力だからって。…まあそりゃ領主様としてはそんな冒険者がいるなら手元に置きたいっすよね。冒険者貴族に仕えたら将来安泰だろうし。」
若い方は喋り方はアレだが頭の回転が早いようだ。
「普通はな。でも、その冒険者は普通じゃなかったらしい。」
「どゆことっすか?」
「貴族に仕えるより冒険者やりたいとか言って、普段は冒険者やってるらしい。」
「はー?意味わかんないっすね。わざわざ命をかけて魔物狩るより絶対楽じゃないっすか?」
「それは同意だな。全くもって俺にも分からん。」
随分と好き勝手を言う門番達だなあ。
転移して来たものの話に割って入るのも失礼かと思ってたが、これ以上遅くなる方が余計に迷惑だろう。そろそろ行くか。
「そうなんすねー」
「ああ。だが、もし訪ねて来るような事があったら最優先で通せと言われてるからな…覚えとけよ?」
「うぃーす。その冒険者ってどんな感じの奴なんすか?」
「それがな…」
「こんにちはー。アルノルト様に会いたいんだけど大丈夫かな?」
「えっ、どこから現れたんすか?…ここは子供が来るような所じゃないっすよ」
「ばかっ!お前!!」
「なんすか先輩?」
「今お前が門前払いしようとしてるのがまさに話してた冒険者なんだよ!」
「は??冗談っすよね??」
門番の若い方は驚いた事だろう。
自分より幼い女の子とも見える少年が、竜を倒すほどの冒険者だと言われても、普通は信じられない。
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