第54話 - 破源の瞳 -
魔眼って憧れる時期ありますよね。
作者のやる気が漲るので
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第54話もよろしくお願いします!
◎天狐の名前表記を片仮名に変更しました。
『なんだ?主さんじゃねーか!』
「あれっ?もしかして…」
『この前は親戚一同で訪ねちまってすまなかったな!その娘は食べても良いのか?』
「ひえっ!?」
「やっぱり…」
クロ曰くベルゼの眼に詳しいだろう親戚は、先日のクロと契約した時に来ていた食いしん坊そうな親戚の方だった。
『伯父貴、主のパーティメンバーなのだ。喰ったら怒られるのは我なのだ。』
「伯父さんなんだ…」
『冗談だ。それよりケーキとやら、アレは美味いな!』
「冗談だって!良かったねティア!」
「冗談に聞こえなかった…」
「お口にあったようで良かったです。。」
そう言いながらも既にモフリ態勢に入っているティア。
クロの好物"ケーキ"は他のシャドウクリーパーさん達にも好評だった。
『伯父貴よ、我が主がおそらく魔眼を開眼したのだ。』
『それは本当か!いやあ!着々と闇の力を掌握していってるな!』
「この眼について分かるかもしれないと、お話が聞ければと思ったんですけど」
『どれ、見せてみな。それなりに魔眼は見てきたからな!』
「では…」
そう言うとベルゼの瞳が変色していく。
右眼の虹彩が黒く、瞳孔が金色へと変わる。
『ほう…これは珍しいな…!』
『伯父貴、魔眼なのであろうか?』
『そうだな、片目だけだが歴とした魔眼だな』
「「おお!」」
「片目だけだがって事は両眼が変わるんですか?」
『そのはずだ。この魔眼は "破源の瞳" と呼ばれていた眼だ。私も実際に見るのは初めてだが、同胞の主人に開眼した者がいて話を聞いた事がある。間違いないだろう。』
「破源の瞳…」
『そもそも魔眼を開眼する者は少ない。というのも今の時代、属性に好かれる者が少なくなってしまったからな。好かれていても、力を掌握していても発現する者も少ない。』
「そうなんですか…」
「クロのおじさん!破源の瞳はどういう眼なんですか?」
『ふむ…同胞の主人ともそれ以来会ってなくてな。昔たまたま会った時に少し聞いた話では魔力が可視化することによって、相手の動作が他人より良く見える…だったか?』
「……確かに。体に巡る何かが薄っすら見えるんだけど、これが魔力なのか!あと、ティアの最高の技が見えたし、リエルの最高の一撃も見えたな…?」
「そうなのか!?」
「だから私にも確認したのね!」
「そうそう。」
「そういえば魔眼はどういう条件で開眼するの?」
「あ、確かに!私も開眼したいー!」
「「え」」
『魔眼の開眼については未だに詳しく分かっていない。なにせ、そもそも開眼している者が極めて少ないからな』
「まあそうだよなあ」
『私に分かる事はそれくらいだな。先ほど言った、主人が"破源の瞳"を開眼した同胞も長い間会っていない。今頃どこにいるのか、そもそも生きてるのかは分からん。すまんが、これ以上は力になれないな。」
「いえいえ十分です。それと、さっき闇の力を掌握してると言ってましたけど、段階みたいなのがあるんですか?」
『ふむ、それについても話したいのだが、話す事はできないのだ。と言うのも、一度主人を持ち、契約を交わした魔物は、その秘密を話す事ができない。もし、話そうにも契約の呪いで死んでしまうのだ。それは主人が死んでも解除されない。』
「契約の呪い…クロの伯父さんに亡くなられても困るので話さないでくださいね!」
『すまぬな。』
「いえいえ、ありがとうございました。」
魔眼について知っているのはクロの伯父さんだった。前にリエルを食べていいか?と聞いたのが伯父さんだった事には驚いた。
その伯父さんからは眼の呼び名と、少しの情報しか入手できなかったが、この眼を開眼した者がそもそも少ないんじゃ仕方ないよね。そもそも魔眼を開眼っていよいよ厨二感が凄いな…
「さて…これからどうするかな」
「クロの里帰りもベルゼの眼の事も聞けたしね!」
「もふもふできた。」
「…良かったね。」
「これからどうしよっか。王都行く?」
「うーん…2人は目的がある訳じゃなくて、行ってみたいってだけで、私の剣の強化ができるかもしれないって事だけだもんね」
「まあ、そうだけど全然良いよね?」
「問題ないよ。」
「日も傾いてるし、クロのご両親に泊まって行けって言われてたけど…あんまり長居してもあれだし明日発とうか?」
「クロはそれで平気?」
『うむ問題ない。両親へは我が伝えておこう』
「ありがとう。」
クロの両親はもっと長く居たらいいのに。と言ってはくれたものの、長居しても申し訳ないし、魔物も討伐したい。
とりあえず王都に向かう事になりそうだが、この世界の首都はどんな所なのか。期待に胸を膨らませるベルゼだった。
♢翌朝
「んっ…もふもふぅ…」
「…ちょっと前のリエルみたいだな」
『今はアタシがいるからね!その座は譲らないよ!』
「お、おう…」
リエルとティアがまだ起きてこなかったため、ベルゼが2人を起こしに来たのだが、カノミンは起きていた。気配を察知したのかは分からないが、突如眼前に現れた。
パーティメンバーではあるが、リエルならまだしも女の子のティアが寝てるのを見て、いきなり起こすのはやめて誰もいない草原に戻ってきて、カノミンと少し話をする事にした。
天狐の圧倒的な魔力を前にして何も出来なかったベルゼだが、その圧倒的な力とのギャップに未だについて行けていない。
「カノミンは誰かに仕えるのは、リエルが初めてなの?」
『そうだよー!今まで出会って来た光の者達はいまいち歯応えがなくてね!』
「そうなんだ…」
天狐からすれば…まあそうだろうな。
リエルもリエルであんな技を隠していたなんて…普通なら死ぬからね?
『あの子はどうしてあそこまで魔物を倒す事に傾倒してるの?』
「うーん…俺から言ったらダメな気がするから、申し訳ないけどリエルから直接聞いてもらえる?」
『偉いのね!普通ならペラっと言うのが人間かと思ってた!』
「うーん…そんな事ないと思うけど?」
『そんな事あるんだなあ!アタシがどれくらい生きてきて、どれくらいの人間を見てきたと思うの?』
「はは…そうだったね」
『でもまあその辺が、あの子があなたを好いてる理由の一つなのかもね!」
「俺にはもったいない子だよ」
『まるで自分の方が歳上みたいな言い方ね?』
「そんなつもりはなかったんだけど…でも前世を含めたら俺の方が多分歳上だよ。」
『あら、もしかしてあなた転生者なの?』
「そうそう。前世で不運が続いたから特典持たせてくれて、この世界に転生したんだ。」
『そうなのね!なるほどねぇ〜あの小僧は運が良いのかもね!』
「運が良い?」
『前世の記憶がある転生者は強くなるって昔聞いたからね!ただ、アタシはダンジョンに篭りっぱなしだったから詳しくは知らないけどね!』
「あーそうだよね。まあ、俺はのんびり暮らしたかったんだけど、クロにはそれは無理って言われたし、なんとなくそんな気がしてるしね…」
『まあ難しそうだね!』
「最近は少し諦めてるんだけどね…。だから最近、俺は守りたい人達を守って生きたいと思うかなぁ。2人の害になるのは全力で排除できるように強くなりたいかな。」
『いいね!いいね!あなたのこと見直したよ!』
「それはどうも。そんな大きな事を言っても、カノミンには絶対勝てないと思ったけどね…」
『それはこれから次第なんじゃない?でも、あなたがもし死んだりしたら、あの子は悲しむからね!あの子を悲しませる事は許さないからね。』
「善処するよ。それよりリエルが魔物を倒す理由については本人に聞いてね。」
『まあ、その辺は直接聞くよ!』
「そうしてもらえると助かるよ。それと2人を起こしてきてもらえるかな?」
『おっけー!天狐たるアタシに人間を起こさせるなんて普通じゃ出来ないからね!』
「そうだろうね笑 よろしく頼むよ。」
空中でとどまりながら話していたカノミンは2人の元へと飛んで行ったのだった。
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