第44話 - 夢想一閃 -
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その日のダンジョン攻略は捗った。
Aランク冒険者である魔法剣士のリエルと、Bランクながら下位の竜をも倒す魔法使いのベルゼの2人パーティのため、今まで火力不足の心配はなかったが、ティアという火力・手数が増えた分、今まで以上に攻撃のバリエーションが増え、一度に相手ができる魔物の数が増えたのだ。
その結果リエルが昔このゴルティアダンジョンに潜った際の記録である58階層はあっという間に突破していた。
「ふぅ〜駆け足で62階層まで来たから少し休憩しようか?」
「さんせーい!」
「・・・・・」
「ティアどうしたの?」
「いや…私は2人に比べると力の差が歴然。2人に少しでも追いつきたい。だから休憩するのは…」
「なるほどね」
ティアの言う通り確かにその通りだった。
2人と比べるとティアのレベルは圧倒的に下なのだ。だが、ベルゼとリエルはそのチートじみた固有スキルを活用し、魔物を多く倒して来た結果なので、普通の冒険者であるティアと比べるのは酷であろう。。
「あんまり偉そうな事を言うのは好きじゃないんだけど、こここで無理して怪我でもしたらそっちのがいろいろ勿体なくない?」
「うん、先輩冒険者として言わせて貰うけど、パーティ内の力量の差はいずれ埋まるの。だからここで無理はしないで休む時は休む。これは大事なことだよ?」
「うむぅ…なら暇な時に剣の修行に付き合って欲しい。リエル…さん」
「あー今ティアちゃんとの壁を感じたー!お姉さん傷ついたー!」
「むぅ。リエル…ちゃん…?」
「待って。リエルちゃん良い…!」
「おい…」
「なによベルゼ。いつもお姉さんの事呼び捨てにして」
「冒険者に年齢は関係ありませーん!」
「むぅ!」
「ふふっ。仲が良くて羨ましい。でも、リエルちゃんは呼び難い…私もリエルで良いかな?」
「もう!ティアちゃんまで!」
結局休憩する事に落ち着いた3人。
休憩中はティアの話を聞いた。
故郷の事、家族の事。どんな冒険をして来たとか、魔法が使えない純粋な剣士だとか。
和やかな雰囲気で休憩を終える事ができた3人は再びダンジョン攻略へと歩みを進める。
「ほい。ほいほい。ほっ!よいしょー!」
回廊が終わり、ひらけた場所での戦闘の為、ベルゼはブラック・バレットで魔物を射抜いている。
「…なんというか、ベルゼは凄い。」
「だよねー。ベルゼはまだ冒険者になって1年も経ってないのに凄いよねー。ずるいよねー。」
「いや…そこまで思ってはないのだけど…」
「最近は狭い所で戦う為に魔法を剣みたいに具現化して、それで戦う練習もしてるんだよね。あぁ…私のポジションが取られてしまう!!」
「そんな事はないと思う…それにしても無詠唱にも驚いたけど、魔法を剣のように扱うとは…」
「全く羨ましい限りね。」
「しかし魔物をああやって笑いながら倒していくのは何というか……悪魔みたい…」
「よいしょー!」
休憩の時に話していたのだが、ティアの力量について、詳細には分かっていない2人。
逆にティア自身も2人の戦闘を見る余裕が無かったので力量が分からない。
という事で、出現する魔物が少ない時に1人が相対し、2人がその様子を見学するという事になったのだ。
「終わったよー!」
「おつかれさま!私はさっき戦ったから次はティアね!」
「私も頑張る」
「やっとエンジンかかってきたな?」
時刻は昼前。ダンジョン内にいる3人には分からないが、ようやく低血圧のティアのテンションも上がってきたようだ。ちなみに話し合いの結果、お互いにリエル、ティアと呼ぶ事になった。
「ベルゼ、ティア!」
「3匹かな?」
「……魔物?」
「うん、もう少し歩いたら来るよ!次はティアの番だけど無理はしないでね!」
「わかった。…私もその探知覚えたい。」
「いいね!余裕がある時教えてあげるね!」
『『『グオオオオウ!!!』』』
「熊か。」
「熊ね。」
「では行ってくる!」
「頑張れー」
「気をつけてね!」
森の中を歩いてきたフォレスト・グリズリーと呼ばれるCランクの魔物だ。熊ではない。
「熊の手って美味しいらしいね」
「あの熊の肉も美味しいのよね」
熊ではない。だが事実、フォレスト・グリズリーの肉は美味い。この世界では一般的に家畜として飼われている草食の魔物の肉が良く食べられる。
もちろん他の魔物も食べれるのだが、このフォレスト・グリズリーはその見た目通りの凶暴性と、Cランクゆえ、一般人は頻繁に食べることはできない。冒険者が討伐したものが市場に出回ってようやく一般人が食べられるのだ。
「私の経験値となるのだ! … 紅天十字斬り!」
「(めっちゃ厨二っぽい技名出てきたー!)」
『グォオオオオ!!』
振るわれた剣によって2頭の熊に十字の切り跡と共に血が体外へと放出される。
「リエル、剣筋見えなかったんだけど見えた?」
「強化してない眼だとギリギリ見えたけど…」
「マジか。リエルでそうなのか…」
「多分慣れればもう少し見えると思うけど、凄いね!」
そうこうしているうちに2頭目を倒したティアは最後の1頭と対峙している。
「ティアって魔法使えないって言ってたよね?身体強化してない体でアレは凄いな…」
「そうだね!魔法が使えない分、苦労して剣を練習したんだろうね。」
「苦労したんだなぁ」
2人が話している間にティアは剣を鞘に納めていた。そしてティアが軽く目を閉じた後、リエルの身体強化した眼にはティア身体がブレたように見えた瞬間、その戦いは終わっていた。
「…夢想一閃」
フォレスト・グリズリーの背後から小さく聞こえた技の名前。その瞬間、納剣した甲高い音と、真っ二つに分断されたフォレスト・グリズリーの背後にティアの姿が現れる。
「待って…私の目でも見えなかった…」
冒険者としてそれなりに経験を積み、Aランクにまで上り詰め、魔法もそれなりに使えると自負していたリエルが驚愕する。
「終わったの。最後に使った技が私の最高の技。」
「おつかれさま!凄かった!最後の技は私も見えなかったよ…」
「……………」
「どうかしたのベルゼ? ……?!」
「いや、何でもないよ。凄かったよティア!」
「ありがとう。」
「ベルゼ!?」
「ん?」
「あれ? ……ううん。なんでもない…」
「?。それよりティア、あの蟹に最後の技を使わなかったのは剣を庇ったの?」
「良くわかったね。私の剣はそこまで上物じゃないからあの蟹に使ったら折れてしまうと思った。」
「なるほどね。」
「ていうかそれで52階層までよくやって来れたね…笑」
「ダンジョンで稼いで、良い剣に出会えたら買おうと思ってたの」
「良い剣に出会えるといいね!」
こうして各々の力量がある程度分かったところで、再びダンジョン攻略に戻った3人。結局、本日は夕方までで66階層まで到達する事ができた。
このゴルティアダンジョンの公式到達記録である78階層もかなり視界に入ってきた。
もっとも普通の冒険者ではこの短期間でここまで到達する事は困難であろうが。
ベルゼとリエルの転生の特典である、チートじみた固有スキルがあってこそなのだ。
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