第30話 - 金色の夜空 -
第30話です。
暫く悩んでいたのですが、
章で区切りをつけようと思います。
1章はモンスターフェスティバル終了にて終わり、2章にします。その為、そのうち多少レイアウトが変わると思いますのでよろしくお願いします。
「よーし!今日はここまでにして帰ろうか!」
モンスターフェスティバルも6日目。
鬱蒼とした森の中ではあるが、木々の隙間から見える太陽の西陽から手によって目を覆いながら、ベルゼはそう言う。
モンスターフェスティバルも残すところ明日だけだ。
この6日間、ベルゼは今まで以上に森に潜り魔物を討伐してきた。途中、変な勇者に絡まれたり、闇魔法のレベルが上がったりと色々とあったが、毎日が充実していた。
前世では、初見の仕事で分からない事を聞こうにも嫌な顔をされたり、クソ上司に理不尽に怒鳴られてばかりの毎日だった。
日に日に窶れ、夜寝る前は明日の朝が来ないでほしいと毎夜願ったものだが、その時と比べると天国と地獄のような変化だ。
特に顕著なのは人と喋るという事だ。
前世はクソ上司からの一方的な罵倒か、ゲーム中にフレンド達とVCで話すか、ごく稀に友人と会って話す程度だった。
それが今では人と毎日顔を付き合わせて"会話"をする。
それが何よりベルゼの精神に余裕を生んでいるのだ。
そんな過去はもう今となっては笑い話にできる。そう思える現世の毎日だった。
「明日でお祭りも終わりだね!優勝できるかなあ!」
「そうだな…優勝争いはできてるんだよな?」
「そうだね!昨日の時点では"金色の夜空"といい勝負みたいだったからね!」
「ああ、この前晩ごはんをご馳走になった人たちだったよな…?」
モンスターフェスティバル2日目
その日討伐した魔物の証明部位をギルドに持って行った時の事だ。
「お、リエルじゃないか!順調か?」
「あらマークス、まあまあ順調だよ!そっちは?」
「こっちも順調だぜ!今年も優勝狙ってるからな!」
「今年は私たちも優勝狙ってるからね!負けないよ!」
「そういえば"大空の雷"と組んで出てるんじゃ無いんだな」
「あの子達は臨時パーティだったからね。今はベルゼと組んでるよ!」
「リエルー!買取終わったぞーってこの前のAランク冒険者?」
「ああ、マークスだ。この前の事は本当にありがとう。」
「マークスは"金色の夜空"って言うAランクパーティのリーダーなんだよ」
「そうなのか。マークスさんお礼はあの時にたくさん言われたからもういい良いですよ」
「そうは言っても貴方には感謝しても足りないのよ〜」
「その通りなんだ。ユミール、買取は終わったのか?」
「終わったわよ〜 想定通りの金額だったわよ〜!」
「それは良かった。ゴドリー達と合流したら飯にするか」
「そうね〜そろそろ戻ってきそうだしね〜。それより貴方〜、今晩予定はあるかしら?」
「今晩…?特に用事は無」
「ユミール!!ベルゼは今晩忙しいから貴女の相手はできないよっ!」
「あら〜そうなの〜?せっかくだから夜の冒険もご一緒したいと思ったのだけれど残念ね〜」
(おっさんみたいな事言うな…)
「もう!ユミールはすぐそうやって男の人を誑かせるんだから!」
「うふふ〜誰でもって訳じゃないのよ〜」
「とにかくベルゼを狙うのはやめてねっ!」
「あらあ〜別に貴女のものじゃないわよね〜」
「私がツバつけてるんだからね!」
睨み合う2人。
リエルが猫の様に威嚇をすればユミールは大人なお姉さんみたいな余裕で待ち構える。こういう時は口を出さないのが吉。ベルゼは知っているのだ。
「「マークス!待たせてたな!」」
「お、ちょうど良い。弟子との訓練は終わったのか?」
「ああ、アイツは筋が良い上に呑み込みが早い」
「ああ、アイツは勘が良い上に基本にも忠実だ」
「教え甲斐がありそうでなによりだな」
「「そうだな!ところでなんでコイツが?」」
「ちょうど会って、冒険のお誘いをしてたのよ〜!」
「あ、まだ諦めてなかったの」
「「コイツの魔法は興味あるからな。気持ちは分かる」」
(絶妙に話が出て会ってないよ??)
「ゴドリーにオドリー。貴方達は魔法使いだもんね。魔法使いならベルゼの魔法に興味持つよね」
「「ゆっくり飲みながら話したいな」」
「なら〜この後晩ご飯はどうかしら〜?」
「お、良いな!俺たちを助けて貰った礼もしたいしな!」
「あら?ご馳走してくれるの?」
「ベルゼだけってわけにもいかねえからな!リエルの分もこっちで持つぞ!」
「酒は飲まないですけどご飯なら良いですよ」
「あ、マークス。ベルゼこんな見た目だけど物凄く食べるわよ…」
「気にするな!助けて貰った礼だからな!」
「「そうだな!!」」
「それじゃあ〜今日は私オススメの所に行くわよ〜!」
以前、アウストロル男爵家が企てたAランク冒険者誘拐事件で助けたパーティ、金色の夜空と晩飯を共にしたのだ。
彼らもリエル同様Aランクの冒険者なのだが、影から影へと不規則に移動できるシャドウクリーパーに不意打ちで全員やられてしまったそうだ。大丈夫かAランク……
そのシャドウクリーパーは現在ベルゼのペットであるクロだ。
この世界にはテイマーという魔物をテイムする職業もあるのだが…流石に、人を襲ったけどテイムしてもう安全です!というのは気が引ける。ましてや襲われた本人達の前に出たらと、被害者の事を考えると街中で迂闊にクロを出すのは避けているベルゼだった。
「そう、その彼らよ」
「あの双子面白かったなー!何喋るにしても同じ事言うんだもん」
「彼らは昔からそうよ笑」
2人は森から引き上げてきて
現在は既に宿へ到着している。
「優勝争いをしてるなら負けられないな!」
「そうね!明日の狩りに行ける時間はお昼までだから、街の開門と同時に出発しましょう!」
「そうしようか!よーし頑張るぞー!」
気合い充分な2人
いざ、モンスターフェスティバル最終日へ。
ご覧頂きありがとうございました。
次の投稿は明日になります。
次話もよろしくお願いします!
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