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夢にまで見た異世界でのんびり冒険者をやりたい人生だった  作者: りるお
第1章 - 初級冒険者編 -
23/142

第23話 - 祭りの始まり -

第23話です!


ブクマ数が増えて、総合評価が100ptを突破致しました。

いつもご覧頂き本当にありがとうございます!

所用にて今晩の投稿は少し遅くなってしまいますがお昼の部、お楽しみ頂けたらと思います!





モンスターフェスティバル


それは年に1度、秋の満月の頃になると、アルスローの南東にある"満月の洞窟"と呼ばれる洞窟の中が濃密な魔素に満たされ、魔素溜まりとなった洞窟から様々な魔物が数多く排出される事になる。


排出された魔物は普通の魔物同様、住処を作ったりして暮らすが、人間の住む場所にも頻繁するようになる。


好戦的な魔物は人を襲う。

それを危惧した当時の領主は、一番多く討伐した者に報酬を出すからなるべく多く狩ってほしいとギルドに持ちかけたそうだ。そしてそれが現代まで続き、年に1回の祭り事となって今日まで残っている。






「皆の者!よく集まってくれた!! まず最初に例を言いたい。知っている者も多いと思うが我らは街始まって以来の危機に瀕していた。貴族の国家転覆、魔物のスタンピードじゃ。それを見事解決してくれたのは冒険者諸君じゃ!本当に感謝している!!」




「「「「「「うおおおおおおおお」」」」」」」



「さて、今日より1週間!毎年恒例のモンスターフェスティバル!これが無事に開催できるのは皆のおかげじゃ。盛大に楽しむとしよう!! これより祭りを開催する!!!」




「「「「「「うおおおおおおおお」」」」」」」



街の広場には住人をはじめ、冒険者や商人、衛兵がかなり多く集まっていた。

領主のアルスロー家当主、アルノルト・アルスローより開幕の挨拶が終わると街は普段より活気づく。








「おっちゃん!この串焼き6本ちょうだい!」


「まいど!今日は女の子を連れてベルゼも隅に置けないな!」


「羨ましいだろーう」


「う、そう返されるとなんか辛いな…おまけしとくぜ!」


「お!ありがとう!」



この屋台のおっちゃんが焼く串焼きは、ここ最近のお気に入りだ。


屋台のおっちゃんも1人で食べるには間違いなく多い量を買うベルゼを、良く食べる子だとは思いながらもありがたく思っているが、実際はベルゼと影に潜むクロの分なのを知らない。


今日はリエルと3人…もとい2人と1匹なので6本だったのだ。



「美味しいー! あんまり屋台で買って食べ歩く事ってないけど、これはこれで良いわね!」


「うん、なんか毎日お祭りみたいな気分になるし、手っ取り早く済ますには良いよね」


「そうだね! 食べ終わったらこのまま魔物を狩りに行きましょうか!」


「そうだな! 試したい魔法もあるし、優勝商品のあの杖も気になるからね」







モンスターフェスティバル

毎日大量発生する魔物。最も多く狩ったパーティに出される賞金と商品は毎年で変わるらしい。



リエルは Aランク冒険者と言うこともあって、今までかなり稼いできた。

ベルゼはエリースでのオーク討伐や西の森で稼いだ魔石、アルスローでのスタンピードで稼いだ魔石や領主転覆を図ったアウストロル男爵家の件で得た報酬で、懐は暖かい。


故に2人は賞金についてはあまり気になっていなかったのだが、今年の報酬品が魔法使い向けの杖という事で、ベルゼはちょっとやる気だ。



リエルは魔法剣士といったスタイルなので杖ではなく剣を使うが、今装備している"輝藍剣" は一昨年のモンスターフェスティバルで入手したそうだ。ちなみに、去年はリエルに取って不要な魔道具だった為、優勝は狙わなかったそうだ。




この"輝藍剣"は Aランク冒険者であるリエルが愛用しているくらいなので、かなり質が良い。


文字通り全体的に藍色に薄っすら輝いているこの剣は、大部分がミスリル製のため魔力が通しやすいそうだ。この世界のミスリルは素材として最上級に位置するそうで、硬度が高く軽い。そして魔力との親和性も非常に高く、魔法剣士が良く愛用するそうだが、産出量が少なく高価なのだそうだ。


そんなミスリルをふんだんに使った剣を商品にするくらいの資金…

いったいアルスロー家はどこでこんな高価そうなものを入手しているのか…




「このモンスターフェスティバルの経済効果がすごいらしくて、お祭りでの売り上げと、狩った魔物の売り上げの一部が、主催のアルスロー家の取り分なんだって。他国からもこのお祭りの為だけに来るくらいだし、かなりの儲けなんでしょうね。それを報酬に充てることくらいは余裕なんでしょうね」



そう言うリエルはちょうど串焼きを食べ終えたところだった。



「じゃあそろそろ行きますか!久しぶりのちゃんとした戦闘だから気を引き締めていこう!」



「うんっ!」「了解した!」




2人と1匹は気を引き締め直し、街を後にするのだった。
















♢ アルスロー 森



「うわっ!!」


「ヨルン!大丈夫か!?」


「大丈夫!油断してたけど、そんなにダメージ入ってないか…らっ!!」


「油断するのよくない」


「分かってるわよ!でもここまで数が多いとね…」


「たしかにここは多いな!だが、こいつでおしまいだっ!!」


「ガット、ナイス」




大空の雷 のメンバーは、3人組のBランクパーティだ。

以前ゴブリンロード討伐に際してリエルが臨時で助っ人として入っていたパーティである。



「今年は優勝狙えるんじゃねえか?」


「油断しない」


「優勝したいよねー! でも今年は Aランク冒険者もみんな参加してるんでしょ?」


「リエル姉さまも参加してる」


「アレだろ?ベルゼと一緒に組んでるって話しだろ?」


「他のAランク冒険者もアウストロル男爵家の一件で鍛え直したらしいもんね」


「それは仕方ないこと」


「にしてもベルゼってまだCランクなんだろ?あのスタンピードで見た魔法は強烈だったよな」


「アレは凄すぎ!自分に向けられた訳じゃないのに怖かったもん!!!」


「激しく同意」


「そんなベルゼがリエルさんと組んでるってこたあ優勝候補か?」


「一番人気は"金色(こんじき)の夜空"」


「あー"金色"も出てるのか!全員がAランクのパーティだもんなあ!」


「でも今年は私たちも負けないように頑張ろうね!」



3人は討伐証明部位を剥ぎ取り終える。




ドゴォーン!! ドゴォーン!



付近ではあちこちで戦闘が起こっている。

他のパーティに負けてられないと3人はすぐさま移動を開始するのだった。










「あれは… "金色の夜空" さん達じゃないですか!」


「噂をすればなんとやらだな」


「奇遇」



「あらヨルンちゃん達じゃないのぉ〜」


「お久しぶりです!ユミールさん!」


「悪いが先に戦闘を始めてたのは俺たちだ。邪魔はしないでもらうぞ」


「マークスさん!分かってますよー!」


「何故魔法職が前衛」


「あいつらも、あの件からやる気でな」


「そうなのよぉ〜 私達もみんなやる気でねぇ〜 順番に戦闘してるのよぉ〜」


「そうなんですね!ただでさえ強いみなさんなのに、これ以上強くなったら追いつけないですよぅ!」




「俺たちはまだまだだ!シャドウクリーパーに遅れをとるようじゃな!」


「そうそう!倒したCランク冒険者になんか負けてられないんだ!」



戦闘終えた魔法職2人が戻ってきたようだ。



「久しぶり、ゴドリー、オドリー」


「「カルラ魔法修行は順調か?」」


「ん。2人に追いつけるよう頑張ってる」


「「俺たちも負けられない奴がいるんだ!うかうかしてるともっと置いてくからな!」」



「相変わらず息がぴったりですねー」


「「双子だとな!息も合うもんだぜ!」」




ドゴォーン!! ドゴォォオオオオン!!!




「ほらぁ〜!終わったなら次行きますよぉ〜!」


「次は俺たちの番だからな!」




「ガット!カルラ!私達も行くわよ!!」



「おう!!」「うん」









ーーー登場人物メモーーー



- 金色の夜空 -

Aランクパーティ

・マークス 剣士 リーダー A

・ユミール 魔法剣士 女 A

・ゴドリー 魔法職 双子 A

・オドリー 魔法職 双子 A


- 大空の雷 -

Bランクパーティ

・ヨルン 剣士 リーダー 女 C

・ガット 斧使い おっさん B

・カルラ 魔法職 寡黙 女 C



ーーーーーーーーーーーー



現在、物語の主要人物ではありませんが

一応分かりやすく明記しておきます



ご覧頂きありがとうございました!

今晩の投稿は日付変更前になってしまうかと思いますが、次話もよろしくお願いします。


高評価、ブクマ等して頂けると筆者もやる気に満ち溢れます。それはもうモリモリと。合わせてよろしくお願いします。

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