第20話 - ステータス -
えっ…2000PV…だと…!?
一昨日1000PVを超えたはずでは……
2000PV、ブクマや高評価ありがとうございます!
日に日に増えるのが本当に力になります!!!
誤字脱字や稚拙な文章なのに大変恐縮ですが、めっちゃやる気になれるのです。 今後ともよろしくお願いします!
では第20話です!
アウストロル男爵家の領主転覆事件から1ヶ月。
今日も今日とてベルゼは魔物を討伐に出かけていた。
「ふいー。やっとゴブリン隊は全滅かな」
「主の手にかかればこの程度はあっという間だな」
「まあね。クロもリエルも倒してくれたし。」
「やっぱゴブリンの群れは面倒よね」
「そうだね。とりあえずゴブリンロードの討伐証明部位を剥ぎ取ってから戻ろうか」
「それにしてもベルゼって本当なんでもできるのね。仕方ないのは分かるけど、Cランクなのが勿体なさすぎるよ」
「まあこればっかりは仕方ないもんね」
「分かってはいるんだけどねー 剥ぎ取りも終わったし戻りましょうか!」
♢ アルスロー ギルド内
「魔物討伐の依頼も随分減ったよね」
「ここのところ冒険者が頑張ってクエストに出てるみたいよ?誰かさんに負けないようにって」
「…誰の事だろうね。それにしてもここまで少ないと拠点を移動しても良いかもなあ」
「私を置いていくの?」
「いや、別にパーティメンバーって訳じゃないし…」
「それもそうなのだけど…」
「というかリエルはなんでアルスローを離れたくないの?」
「別に離れたくない訳じゃないわよ?ただ、もう少し経つとモンスターフェスティバルがあるからそれまではアルスローにいるつもりなの」
「え、なにその楽しそうなフェスは…!」
「あら知らなかったの?毎年この時期になると、アルスローの近くの洞窟で魔物が大量発生するのよ。それをパーティで討伐数を競うのよ」
「参加したいな?」
「なら私とパーティ組む?」
「臨時パーティなら…」
「まあいいわ。ならパーティの延長申請と、モンスターフェスティバルの参加申請をしていきましょう」
モンスターフェスティバルの為の臨時パーティの延長申請とフェスの申請を終えた一行。
今日のクエストは終えたばかりなのでモンスターフェスティバルについての打ち合わせと称し、流行りの甘味処へと来ている。
昔はこういう所は男の俺としては周りの目が気になってしまい苦手だったのだが、今は自分も女と言われたら分からないような顔だし…一緒にいるのもリエルという、可愛い女の子だし周囲の目はあまり気にならないのだ。
「そういえばさ、リエルはレベル今どの位なの?」
この1ヶ月、毎日のようにパーティに勧誘してくるリエルのしつこさに根負けしたベルゼは、臨時パーティとして組む事になっていた。
臨時とはいえこの世界に来て初めてのパーティだ。
得られる情報も多かった。やはり現地の人間に色々聞くことができるのは大きい。特筆するならば、今話題に上がったレベルについてだ。
この世界の魔力を持つ者は自分のステータスが見れるとの事。その方法は2通りで、1つは詠唱をし、ステータスを開くという魔法を使う方法。もう1つはリエルのように魔道具に頼る者。この魔道具は比較的安価で冒険者の多くはこれに頼っている。
「私は…今124よ。ベルゼは?」
「あー久しく見てなかったな…!どれどれ」
ー ステータス ー
Name ベルゼ
Lv. 152 Rank C
HP 126000/126000
MP 158000/158000
- 装備 -
○宵闇のローブ
・光以外の属性魔法耐性
・防御力 極大
・耐寒耐熱 温度調整
・破損修復
○回復の指輪
・HP.MP自動回復 (回復量大)
- 属性 -
(・闇)
(・炎,水,土,風,雷,氷,時)
- 固有スキル -
・創造具現化・遅延呪文
-特殊-
闇属性攻撃 大
光属性攻撃耐性 極小(※追加)
闇属性攻撃耐性 完全無効
※光属性の攻撃を受けた場合
通常の100倍のダメージ
ーーーーーーーーーーー
「…………」
「どうしたの?」
「いや、何でもない…! さて、モンスターフェスティバルについてなんだが…」
「あからさまに話逸らしたわね」
「いやな。大声出さないでくれよ?」
「なんとなくそうだとは思ったけど、いくつなの?」
「152」
「ひゃく!…んーんーんー!!!」
「危なかった」
ギリギリの所でリエルの口を塞ぐ事ができた。
絶対文句言われると思ったからな。準備万端だったぜ。
「あなたねえ!Aランクの私より上じゃないの!」
「これに関しては俺も驚いてる…」
確かにしばらく見ないうちに、かなりレベルが上がっていたようだ……いつのまにか大台のLv100を超えてるし。。
ここ1ヶ月、精力的に冒険者活動もしているが、何より先日の魔物のスタンピードの大半を蹴散らしたからなのが大きいだろうなあ。……それにしてもAランク冒険者より上とは。たまげたなあ。
それに新しい項目も増えてるな。
特殊…って光属性の攻撃受けたら100倍のダメージ入るの?!
光に対しての耐性なさすぎませんか…?
「リエルって…というか他の冒険者もそうだけど、レベルとか以外に何か分かる事ってあるの?」
「ベルゼって本当田舎者よね。誰でも知ってるような事を知らないなんて」
「あはははは…」
俺は凄く田舎から出てきた世間知らずで通していこうと思う。転生者と言っても余計な事になるだけだろうからな。
「まあいいわ。この"賢者の指輪"をしてると、色々分かるのよ。…はい!」
そう言ったリエルの手元には、前世で見たゲームのようなウインドウ画面。そこにはステータスが映っている。
ー ステータス ー
Name リエル
Lv. 124 Rank A
HP 89000/89000
MP 95200/95200
- 装備 -
○輝藍剣
・物理攻撃力 大
・魔力付与 スロット2
○星光のドレス
・防御力 大
・耐寒耐熱 温度調整
・破損修復
○聖者の指輪
・HP.MP自動回復 (回復量増大)
○賢者の指輪
・ステータスを数値化する
- 属性 -
・光
・雷,水,風
- 固有スキル -
・聖霊の煌 ・精霊の言霊
-特殊-
闇属性攻撃耐性 僅少
光属性攻撃耐性 極大
光属性攻撃 極大
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(光属性に特化してるな…完全に俺と真反対な人間って感じだな。)
「どう?これでも一応Aランク冒険者だからね!普通の人より凄いのよ?」
「うん、普通に凄い。光属性に特化してるんだね」
「そうね。他の魔法も使うけど、光が魔力的にも身体への負担も考えると一番使いやすいかな?」
「相性とかなのかな?」
「うーん。どうなんだろう?今まで意識した事は無かったけど、そう言われると確かに相性は良いのかもね。ステータスにも分かれて載ってるし。」
本当だ。俺も前まで闇は同列だったが、列が別れてる。となると相性が良いとかそういう事なのか?
「なるほど。俺は闇が相性いいのかなあ」
「そうだと思うわよ?クロに認められる程ですものね!」
「うむ。主ほど闇に特化してる男は見た事ないぞ」
「まあ、いいわ!すぐにレベルも追いついてみせるから待ってなさいよ!」
「あ、ああ…」
ここにも 誰かさん に負けないよう頑張ろうとしている人がいたのだった。
「それにしてもその指輪便利だね」
「賢者の指輪は比較的安価だし、冒険者はだいたいみんな持ってるの」
「そうなんだ、あとで買いに行こうかな」
「主よ…我もそのふわふわしたの食べたいのだが…」
今まで影で鳴りを潜めてたシャドウクリーパーと呼ばれるAランク魔物。最近ベルゼにテイムされた形の真っ黒の愛犬だ。名前はクロ。ベルゼにネーミングセンスは求めてはいけない。
本来シャドウクリーパーは高ランク魔物だが、数が少ないらしくあまり見る事はない。というのも、数は多くないが、普段影を移動する事からあまり知られていないというのが現状らしい。これはリエルとクロからの情報だ。クロいわく、シャドウクリーパーは大体親戚だそうだ。
「クロ、これはケーキというんだよ。クロがここで出ると騒ぎになるからな。影でこっそり食べるんだぞ」
ケーキといっても、前世でいうフルーツタルトに近いようなものだ。
「ありがたき!! ……おお!美味い!!! ケーキとやら!我は気に入ったぞ!」
「それは良かった」
「すっかり飼いならされてるのね」
「まあ、俺のためにしっかり働いてくれるし」
「いいなあ!私も魔物をテイムしたいな!」
「普通の魔物ってテイムできるのか?」
「クロのように知性が高くないと難しいわね。後はその時の運ってかんじかな?」
「へえー」
ベルゼもケーキを口に運ぶ。
「ベルゼってどんな田舎から出てきたのよ。強いのに誰でも知ってるような事を知らないなんて」
「まあいいじゃないの。それよりモンスターフェスティバルについてなんだけど。」
「………。何から話せば良いかなあ。まず、今の時期、秋の満月の頃になると、アルスローの南西にある"満月の洞窟"と呼ばれる洞窟の中が濃密な魔素に満たされるの。」
魔素…確かエリースの図書館で読んだな。
魔力の素となるもので、人や魔物の中に多く存在しているとか。体内に魔素が少ないと魔力量は少なく逆に多過ぎても中毒になるんだっけ。
そうば言っても目に見えないし、魔法を使う時もイメージと感覚だから良くわならないんだよなあ。
「魔素溜まりとなった洞窟から様々な魔物が排出されるの。それもかなりの数ね。
昔、アルスローを治めてた領主様が、毎年大量に出でくる魔物に困り果て、冒険者に報酬を出すからどれだけ多くの魔物を討伐できるか。っていうのをやらせたんだって。賞金と景品に目が眩んだ冒険者達はどのパーティも討伐に繰り出すようになったそうね。領主様としても、冒険者達としてもお互いにメリットばかりだって事で、それから毎年のように祭り事としてやるようになったそうよ。」
「なるほど。というかその洞窟は普段大丈夫なのか?」
「それはもう昔からかなり調べてきてるらしいわ。ただ、普段は全く変哲もないただの洞窟らしいの」
「へえ〜不思議な事もあるんだな」
「そうね。魔法とか魔道具は発達しても未だにこの原因は分かっていないって言うのだから不思議よね。」
2人はケーキの最後の1キレを口に放り込む。
「さて、そろそろ宿に戻ろうか」
「ええ、そうしましょうか!」
おまけ
ー ステータス ー
Name クロ
称号 魔神の飼い犬(仮)
Lv. 130 Rank A
HP 98000/98000
MP 100200/100200
- 属性 -
・闇,炎
- 固有スキル -
・影縫いの歩
-特殊-
闇属性攻撃 大
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