第2話 - 夢にまで見た異世界転生 -
2話目になります。よろしくお願いします。
「ん…」
俺は先程の草原と似たような場所で目が覚めた。頭がぼんやりしている。
不思議な出来事だった。
これが世の中に腐るほど出てきた、噂の事故って異世界転載しちゃいましたってやつか…。
状況が飲み込みきれていないものの、前世で得ていた知識のおかげか、そこまで慌ててはいない。
周りを見渡してみるが、ここは何もない草原。ゲームみたいに視野内に体力のゲージがあるんけでもシステムウィンドウがでるわけでもない…か。
ふと…身体に纏わりつく?"何か"が身体を覆っている…というか溢れている感じがするのに気がつく。
試しにソレに意識を集中させる。なんというか、心臓が熱い。そして身体を循環し体外に漏れて纏わり付いる…気がする。
テンプレ然りなんとなく手を開いて、火をイメージしてみる。すると掌に集中した"何か"が火となって具現化した。
「うおっ!」
驚いた。久し振りにこんな大声を出してたが…しかしなるほど。これがもしかすると魔法なの…か!?
となれば、色々と調整だったり他の魔法も使えるか試してみる事にするのが、ファンタジー脳の醍醐味である。
♢
俺は陽が傾き始めた頃、ようやく没頭し過ぎていた事に気がついた。そろそろ時刻的に夜になりそうだ。こんな草原ではなくどこか休める所にいかなくては。
となると、街とか村とかだよな。流石に野宿も嫌だし…あ、この世界のお金ってどうなってるんだ…?
というか、そもそも言葉は通じるのかな。
この世界はどんなところなのか。
夜は動物が出るのか、人が住んでる所まではどの位あるのか。とにかく少しでも情報を得よう。
テンプレ通りなら街とか近くにあるよなあ…。
そう思いながら、行動に移す為適当な方角にゆっくりと歩き始める。
没頭していた数時間で色々な事が分かった。
まず魔法(と思われるもの)はイメージがかなり大事だ。例えば、炎なら火というものを理解し、イメージする事によって具現化する。
出力も身体に纏わりつく"何かに"イメージを強めたり弱めたりする事で出力が増減する事が分かった。
強めすぎると纏わりつく"何か"はどんどん減る感覚も感じられる。やっぱりこれが魔力なのかな?
火の他にも水や土、氷や雷なども具現化でき、それを放出するできる事も分かった。
つまり本当にテンプレ通り魔法で攻撃できるという事だ。これで野宿になっても多少は大丈夫だろう。
次に身体を覆ってる"何か"は意識することによって体外に溢れる事は無さそうである。前世の知識を活かすなら…多分だが、これは俺の体外に出る事によって自然環境へと還ってしまってる気がする。分からんけど。
多分このまま街にでも行った日には騒がしい事に巻き込まれそうな気がする。分からんけど。流石にそれは自意識過剰が過ぎるな?
とはいえ、せっかく騒がしい毎日から解放されたのだからのんびり暮らしたいものである。
纏わりつく"何か"を目に集中したら遠くまで見る事が出来たり、足に集中すれば速く走る事もできる。いわば身体強化魔法的な所だろうか。
となれば身体を纏わりつく何かは、やはり魔力と考えて間違いなさそうだな。
更には魔力に残量とかステータスとかを強くイメージすると魔力残量や体力など数値化して一覧する事もできた。
ー ステータス ー
Name ??
Lv. 1
HP 980/990
MP 1102/1380
- 属性 -
- 固有スキル -
?? ?? ?? ??
「………魔法便利すぎじゃね?」
しかし名前と固有スキルが、??って…。
ステータスも基準が無いから高いのか低いのか分からないな。腹も減ってきたし、街に行ってその辺も調べてみよう。モタモタしてると夜が来てしまう。野宿は出来るだけ避けたいところだしなあ…
先程、没頭して分かった事を活かして、まず周囲に対して意識し、魔力を強める。
そうする事によって、周囲の状況がなんとなく分かるのである。探索魔法とでもいうところかな。
岩や動物っぽい物などが分かる。
徐々に魔力を強めると、ある方向に建物っぽい物や恐らく人だと分かるものが存在する事が判明した。まずはそこに向かうことにしようか。
「ってか本当に魔法便利すぎじゃない?」
♢
しばらく街と思われる所へ向けて歩いていた。
先ほどの探索魔法で分かっていたのだが、道中には動物っぽい反応がいくつかあったんだ…が。これは…
前世の知識を活かすと、この見た目は紛れもなくゴブリンと呼ばれる魔物だろう。流石にテンプレがすごいぞ!
という訳で、習得したばかりではあるが魔法を試してみるとするか。
草原とはいえ炎の魔法を使って、もし火事にでもなったら嫌だし、とりあえず氷の魔法を使ってみよう。
ゴブ達に手のひらを向け、氷の針みたいなイメージをする。同時に魔力を手のひらに集中させていき、高まった所で放出をイメージ!
すると氷の針とは言い難い、もはや刃と形容した方が良さそうな氷がゴブ達に飛んでいき、串刺しにする。
死に絶えたであろうゴブ達。
絵面的になかなかグロい。
血が噴出し、肉も見える。
前世であれば精神に相当なダメージが入っただろうが、何故か今の俺はそこまで苦ではない。
「異世界補正なのか特典なのか分からないな」
しかし、そんなに多くの魔力を使った気はしてなかったのだが、イメージよりも大きな氷となったな。
まあ無傷で初戦闘を終えることが出来て良かった。
転生したのに直後即死では、つまらな過ぎるからな。「転生したけど秒で死にました」そんな小説誰が読むんだ。
さて、このゴブリン達だけど。流石に野ざらしにして行くのも気がひける。ということで、落とし穴をイメージして、穴を掘りゴブ達の死体を入れ炎魔法で跡形も無くなるまで焼く。
土葬も考えたのだけど、死体の臭いもよろしくないし、埋めたとて臭いが無くなるのかわからないし、それに火の魔法の威力も見たいし。
焼き終わった穴の中には5つの綺麗な石?があった。
「さすがファンタジー…これが噂に聞く魔石とやらなのかな」
魔石をポケットにしまい歩き出す。
街へと向かおう。そろそろ腹も減ったしな。。
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