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夢にまで見た異世界でのんびり冒険者をやりたい人生だった  作者: りるお
第1章 - 初級冒険者編 -
19/142

第19話 - 平穏な日々 -

第19話です!

まさかの昼間に時間が取れたので更新ですっ!

物語はあと数話で動き出す予感です。


日に日にブックマークが増えるのが本当に嬉しいので、出来る時に更新させて頂きます!


ブクマや評価については、誤字脱字や稚拙な文章なのに大変恐縮ですが、めっちゃやる気になれるのです。 今後ともよろしくお願いします!



「なるほど。この首輪を使ってAランク冒険者の魔力を吸い取り、集めた魔力でその装置を起動し魔物のスタンピードを起こしていたという事か。」


「そうみたいですね。それとこれがその指示書ですね」


「なるほど…まずは協力者の捜索と装置の解明を急ぎましょう」


「よろしくお願いします」


「それにしても、監禁されていたAランク冒険者は全員無事救出、それに奴らを殺さず捕まえて、証拠まで…実に大義じゃった!」


「ありがとうございます」



ここはアルスロー侯爵家の屋敷だ。

依頼の完了報告のため来たのだが、アルスロー侯爵家当主のアルノルト、衛兵隊長のサッゲン、それに何故かギルド長のビエラまでいる。


「どうじゃね、報酬の他に我がアルスロー家に仕えはせんかの?」


「アルノルト様!」


どうやらビエラはアルノルトが俺をスカウトするのを阻止しに来ているようだ。




「あはは…俺は誰かに仕えたりするのはもう嫌なんです。ここで言うのも何ですけど、誰かに媚びたり顔色を伺って生きるのはもううんざりなんです。のんびり気ままに暮らしたいんですよ。まあ、魔法の研究の為、強い魔物とは戦いたいっていうのもあるので、冒険者が性に合ってますので」


「残念じゃのう。だが、お主とは今後も友好的に付き合いたいからの。無理強いはここまでにするとしようかの…」


「ありがとうございます」




無事完了報告を終え、報酬も貰いビエラと共に屋敷を後にする。



「まったく!有能な冒険者を引き抜かれなくて良かったよ」


「ははは…」


「アンタこのままギルド寄ってギルドカードを受け取って行くだろ?」


「そうですね。身分証ないと色々不便ですし…」


「なら少し話をするから付き合ってくれよ」








♢ギルド長 執務室



「まず改めてこの度はありがとう!Aランク冒険者全員を無事全員救出できたのはアンタがいたからだよ。」


「いえいえ」


「次に更新したギルドカードを渡そう。アルノルト様の好意でアルスロー家の紋様が刻まれてる。これは当主が友好的な冒険者に対して渡せるプレゼントみたいなものだ」


「プレゼントみたいなとは…?」


「この紋様の家が後ろ盾になっているという事だ。その冒険者に何かあったらウチが黙ってないぞってね」


「へえー」


「へえーってアンタ、エリース家の紋様も入ってるのに知らなかったのかい?」


「えっ???」


「知らなかったのか…全く。わざとだな。」


「わざと?」


「ああ、おそらくエリースで高レベルモンスターの討伐および西の森の消失で、アンタに目をつけたルクハルト様から仕えないかと打診されなかったか?」


「されましたね」


「アルノルト様と同様に断ったアンタに、大人しく引き下がる訳にはいかないと、アンタ内緒でギルドカードに紋様を入れてたって訳ね」


「なるほど。狡いことしますね」


「でもまあ損はないからね。寧ろ後ろ盾がいるならメリットが大きいからね」


「まあそうですね」


「その件は良いとして、後ろ盾の他にもアンタはこれからCランク冒険者だ。これだけの功績でCランクというのも心苦しいのだが、ギルドの上は頭の固い連中ばかりでな。すまないが許してくれ」


「仕方ないですよ、ルールなんですから。寧ろその試験を今回の救出依頼で済ましてもらってこちらは感謝です」


「そう言ってもらえると助かるよ。まあアンタはAランク以上の実力はある。その力は使い方1つで国をも揺るがす力だ。よく考えて行動するようにな!」


「はい、分かってますよ」














♢ 数日後 ギルド内



相変わらず街は賑わっている。

この街を守ることができて良かった。

ギルドにいた連中の俺を見る目は気になる事もあったが、街の人たちには感謝の言葉をかけられる事もあった。



アルスローの領主、アルノルトは一時、魔物の大半を俺がせんめつした事を口外禁止にしていたが、その禁止令も解除したとも言ってたしな。

徐々に浸透してきているのか…少し面倒な事になりそうだな。



(そうだ面倒な事と言えば…)


「ベルゼっ!まってよ!!」


「またか…」



駆け寄ってきたのはリエルだった。



「またかって何よ!いい加減に私と組みなさいよ!」


「いい加減にするのはそっちだろ。俺は当分誰とも組むつもりはないと断っただろう?」



このリエルはAランク冒険者。

先日の件で助け出してからというもの事あるごとに

パーティを組もうとしつこく誘ってくる。


実際、こんな可愛い女の子とパーティを組んで四六時中一緒にいれるのは嬉しい。が、ただそれだけだ。

所詮それだけなのだ。彼女でも嫁でも何でもないのだから。



一緒にいるメリットはそのくらいだが、デメリットの方が明らかに大きい。

まず、1人の方が身軽なのだ。移動も飛行魔法-フライ-で飛べるし、転移もできる。

それに、今回は大丈夫だったが、エリースみたいに街に居づらくなった場合、そそくさと次の街に行く事ができる。パーティならばメンバーに相談して〜反対もあったりして〜みたいな面倒な事が想定できる。


それにおそらくだがAランク冒険者とはいえ、今は俺に懐いた(クロ)に負けてしまう程度の力では、この先が心配だ。



(主よ、我は闇の魔物の中でも最上位に位置するのだが…)


嘘つけ!最上位の魔物が俺のHPを1mmすら削れないなんて事あるか!



(それは主が特別であるからして…)


自称闇属性最上位魔物のクロはくぅんと鳴いてしょんぼりしている。ちょっと可愛いな。





「とにかく俺がリエルと組むメリットが少ない」


「そうかもしれないけど、私にも引けない理由があるのよ!」


「?」


「そ、その…助けてもらったし!…わ、私の裸見られたし…」


後半は尻すぼみでよく聞こえなかったな。




「とにかく!私は引かないからね!」


「引いてもらわないと困るんだけど…あんまりしつこいといきなり違う街に行くからな」


「それはいやあ…」


そう言うと少し涙目になってくる。毎回こうなのだ。

可愛い女の子の涙目になる顔ってちょっとそそられるよね。 え、そんな事ない…?



「ごめんごめん、泣かないでくれ…」


「泣いてないもん!じゃあ私は行くからね!」



そう言うとリエルは走り去っていく。







「おい、今のってAランクのリエルか!?泣いてなかったか?」


「ああ、またベルゼにパーティ断られたんだろうよ」


「リエルたんマジ天使」


「Aランクの誘い断るヤツなんかいるのか?」


「そうか、おまえクエストで出かけてたのか」


「ああ。それでベルゼって奴は強いのか?ランクは?」


「強いとかそういう次元じゃない。噂になってるだろ?1000匹の魔物を一人で全滅させた奴がいるって。アレは悪魔だ。見た目に騙されるな。ちなみにランクはまだCだ」


「今噂になってる奴か。そんな奴がランクCなのはなんでだ?」


「冒険者になってから1ヶ月しか経ってないからだそうだ。ランクと実力が合ってないのはギルドの上のせいらしいぞ」




だから聞こえてるんだよなあ

しかも少し誇張されてるし。



話している2人に顔を向けると

急いで顔を逸らし、足早に去ってしまった。



(さて俺もクエストに出るか)


今日も頑張って一仕事するとしますか。

ご覧頂きありがとうございました。

次の投稿は今晩になります。

次話もよろしくお願いします!


高評価、ブクマ等して頂けると筆者もやる気に満ち溢れます。それはもうモリモリと。合わせてよろしくお願いします。

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