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流れ星

星の数だけ

あなたに会えるのだったら

星の数だけ

あなたに言いたい


「ありがとう」って―



「大好きだよ」って―



       ♥


その日は、

突然やってきた。

何の余地もなしに。


私、南 あすかの親友の

早峰 かおるは、昨日交通事故で亡くなった。

塾の帰りで遅くなったかおるは、信号を渡っている途中、

飲酒運転をしていたトラックにひかれた。

そして病院に運ばれた後、一粒の涙をこぼして死んだ――。


あの涙は、

何を伝えたかったのか。私には分からない。

何の涙なのかさえ。



そして、また

何の余地もなく突然その日はやってきた。


いつもどおりおきて、いつもどおり朝食をとって

いつもどおり学校にきて

教室のドアを開けた瞬間だった。

私はいつもクラスでは一番早く来ていたのだけど、

その日は違った。

1人、私より早く来ていたのだった。

「おはよぅ」

語りかけても返事はない。

(こんな子、クラスにいたっけ・・・?)

そう不思議に思いつつも、

もう一度「おはよう」といって

肩を叩いた瞬間だった。


スカッ。


肩をたたけなかった。-?

どういうこと・・・?

そして、その子が振り返った瞬間、私は目を疑った。

「かおる・・・」

そう、あの日交通事故で死んだ早峰かおるが

そこにたっていた。

「・・・あすか?私のことが見えるの?」

「・・・・・・   見えるよ・・・?どうして?死んだはずじゃなかったの?」

そう問いかけると、かおるはちょっと首をひねってこう答えた。

「私でも、なぜココにいるか分からないの・・・」

理解ができなかった。なぜ?

そう思っていると、

「おはよう、あすか。」

いつも2番のりの星川 綺羅きらがそこにいた。

「さっきから聞いてたんだけど、あすか。誰としゃべってるの?」


・・・やっぱり他の人には見えないんだ・・・。


「ううん、なんでもないよ。それより、今日の数学の宿題ってナンだっけ?」

そういって私は何事もなかったかのように綺羅に話しかけた。

「あとで、図書室に来てくれる?」

そう語りかけたのは、早峰かおるだった―



図書室に行くとすでにかおるはそこにいた。

「突然で本当にゴメン。」

「いや、大丈夫だけど・・・」

大丈夫じゃないのだが・・・やっぱりここは・・・ね。

「私がここにいる理由。やっぱり何か未練が残ってるみたい。

 ナンだろう・・・?私の未練がなくなるまでは、あすかの近くにいてもいい?」

いきなりの問いかけ。

ある程度なんていわれるか予想して図書室にきたが、まさかそんな質問がされるとは

考えてもいなかった。とりあえず、私が言った言葉は


「いいよ」


       ♥



私、何言っちゃったんだろう。

さっきからずっとついてくるかおる。皆には見えないけれど、私には見える。

ていうか、見えているからこそ、ずっと後をつけられているのは

なんかいや。意識しちゃうというか・・・。

やっと帰りの短学活が終わり、私とかおるは私の家に帰った。

「なつかしいなぁ、あすかの部屋・・・」

そうしみじみ言うかおるをみて私はある提案をした。

「屋根の上で星を見ない?今日は晴れてるからきっときれいな星が見えるよ」

かおるは快く、

「いいよ」といってくれた。


ベランダから屋根の上にのって、

2人で屋根の上の転がった。

かおるが生きていたころは、

よく屋根に上って一緒にこうして星空を見上げていた。

「・・・なつかしいね」

「うん、なつかしい。」

ほんとなら私の左手とかおるの右手が当たるけれど、

今日は当たらない。屋根はうんと広いけど

私達は近くで寝転んでいる。でも、手と手はかさらない。


「こうやって、よくあすかと星を眺めてたっけ・・・」

そういうと、かおるは目から一粒のしずくをこぼした。

「・・・かおる?」

「・・・ごめん。思い出しちゃって。私が天国に行くとき、

 こんな感じの景色が見えててね・・・。星がたくさん。

 そしたら、あ、あすかと見てたな、もう一度みたいなって思ったんだ・・・」


もしかして、未練って・・・?


そう思ったとき、

かおるの体が光ってきた。

「かおる・・・!」

「お迎えが来たみたいだね」

そういうと、かおるはすくっとたって言った。

「私の未練は、もう一度あすかとこの星空を見たいってことだったんだ、きっと。

 かなえられて良かったよ。ありがとう。

  私、人って死んだら星になるって聞いたことがあるの。

 星っていくつあるか分からないよね・・・

 でも、私の星を見つけてほしいな。

 あかるく、てかり輝き返してあげるから・・・」


そういっている間にも、

かおるの体がどんどん薄くなっていく。

「短い人生だったけど、

 星の数だけあすかといれた気がする。

 ありがとう。

 一緒に遊んだり、相談に乗ってたりしてくれて・・・

 本当にありがとう。あすか、大好きだよ・・・」

かおるが目を閉じたとき、私は無意識にかおるの体を抱きしめていた。

「こちらこそ、ありがとう・・・

 かおるのおかげで私、いろいろ学ぶことができたし、大切な親友もできたよ。

 天国から見守っていてね・・・」

かおるは大粒の涙を流し、やがて消えていった。

「かおる・・・」

残ったのは、私と、星空と、そしてなぜか、

かおると一緒におそろいで買ったネックレスが落ちていた。


        ♥


あれから、部活の帰りで遅くなった私は帰り道

よく空を見上げるようになった。

光り輝く星空。

「かおる。私は、流れ星がふったら生き返るってきいたことあるよ・・・」

そうつぶやいて、私は家に入った。

外では、

きらりと輝きを返す星と、キレイな流れ星が流れていた・・・

3度目の投稿。


はじめての小説投稿。

趣味で書いていましたが

投稿してみることにしました。

原稿も何も持たず

ただ、頭に浮かんでくる言葉とストーリーを繋げて

書いたため、

ちょっと表現がおかしいところもありますが、

その辺はご理解願います・・・(´・∀・`;)

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