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ただ……願う  作者:
本編
22/75

閑話・愛央

またまた愛央ちゃん視点です!



今日はホントに楽しかった。

ケーキも美味しかったし。

実央の食べっぷりに牧瀬君が驚いてるのが面白かったわぁ。



それに実央のいろんな表情も見れたし。

朝霧君に「実央」って呼ばれて戸惑ってる姿。

もう、ホント可愛かった!!初めてちゃんと実央が妹で年下だって思えたもの!



牧瀬君が私のメアド聞いてちょっとイライラしてるのとかもホント可愛い!

でも、知り合ったのは少なくとも実央が高校生になってからだから…

長くても3か月。普通に考えて、たぶん2か月ぐらいよね。



実央が生まれてからずっと一緒だった私だって見たことないような表情をたった二ヶ月で…

なんか悔しい気がする…。



けど、私には何にも出来ない。


実央の苦しみを背負うことも。

分け合うことも。

解放させてあげることも。


彼らに託すことしかできないの…。



「♪~」


「!?」



び、びっくりした~…

突然ならないでよね…って、携帯にそれは無理な話だよね。

誰だろう…?

ディスプレイに表示された名前は「牧瀬君」だった。

牧瀬君??どうしたんだろう???



「はい。もしもし。」


『あ、愛央さんですか?俺、牧瀬です。』


「わかってますよ~。」


『ですよね。えっとちょっとお話があって…』


「話?」



実央のこと?詳しく聞きたいのかな??



『今日、実央のこといろいろ聞いちゃったって言うか…』


「私が勝手に話しちゃったのよね。」


『いや、俺も知りたい気持ちがあったのは事実ですし、愛央さんから聞けてよかったと思ってますし。』



やさしいなぁ。

実央、牧瀬君とくっつかないかなぁ。

こんな弟ほしいもん。


彼氏にはパス。

年下と付き合うのは基本的に好きじゃない。

やっぱり引っ張って行ってくれるほうが頼もしいじゃない??



『でも、これ以上実央のことは聞かないでおこうと思って。』


「どうして!?」



面倒見きれないって思った?持っているものがあまりにも重すぎた?



『実央が…話したいって思うまで、待ちたいんです。』


「え…」



実央が話したいと思うまで…



『ホントは俺は愛央さんにもう少しいろいろ聞こうかなぁって思ってたんですけど…』


「けど?」


『琢磨が…実央を見送った後、琢磨が「ああいう話は本人から聞くべきだったな」って言ったんです。』



朝霧君が…?



『琢磨にそう言われて、確かにそうだなって。実央が俺らのこと信用して、話してくれるまで待とうって思ったんです。』


「そっか…」



いくら心を開いても実央はきっと何も言わないって思ってたのは間違いだったんじゃないかって思うぐらい、牧瀬君の言葉はしっかりしていた。



『なんか、すみません…』


「ううん、いいの。でも、実央の口はなかなか固いわよ?」


『はは。頑張って開かせて見せますよ。』


「そ?頑張って。…じゃあね。」


『はい。さよなら。』



パタンと携帯を閉じた。

その携帯を握りしめながらなんだかホントに悔しい思いに駆られた。


私には何も実央のことを理解できてない…

彼らの方が、ずっと実央を理解している…。



ホントに、ホントに悔しいけど。

彼らなら、きっと実央の力になってくれるはず…。


実央以外の視点で書くとどうしても短めに…(・・;)

すみません!

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