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名前未定の俺が異世界のバグと組んだら、仕様外すぎて指名手配された件

作者:荒井音夢
最新エピソード掲載日:2026/02/05
プロローグ
 目が覚めたら、俺は草原に転がっていた。
 青空、浮かぶ雲、やけに作り込まれた地形。
「……あ、これ異世界だ」
 ブラック企業を辞め、コンビニ弁当を温めた直後に意識を失った身としては、察しがいい方だと思う。
 問題は、その直後だった。
 視界の端に、半透明のウィンドウが表示される。
【ステータス】
名前:未定
レベル:0.5
HP:-12 / 100
状態:正常
「……未定?」
 いや、そこは名前だろ。
 決まってないってどういうことだ。
 ツッコミを入れる間もなく、空間が一瞬ノイズを走らせた。
 バチッ、と視界が乱れ、次の瞬間――
「ひゃっ!? す、すみません! 今の完全に私のミスです!」
 目の前に現れたのは、美少女だった。
 小柄で、どこか半透明。輪郭が微妙にブレている。
「あの……誰?」
「わ、私ですか!? えっと、その……」
 少女は指を突き合わせ、申し訳なさそうに俯く。
「この世界の……バグです」
 ――その瞬間、俺のHPがさらに5減った。
 どうやら俺の異世界生活は、
 名前すら設定されないまま始まったらしい。
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