表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/63

54話

 レッスンが終わった3人は駅に向かって歩いていた。


「社交ダンス……難しいね……」


 肩を落としながら、麻奈美はそう呟く。


 少しずつ良くなってきてはいたが、なかなかうまくいかず仕舞には、隣にいた智代や唯にぶつかってしまい、転んでしまう始末だった。


 その後、佳苗が恵梨香と一緒にお手本で踊った動画を録画をして、家でも練習することになったのである。


「まぁ、お手本の動画撮影できたんだし、家でも頑張って練習しようよ。ね? 恵梨香?」

「そうですね」


 ウキウキした表情で恵梨香は返事をしていた。。


「じゃあ、私はこれでまたねー。2人共ー」

「うん、また明日ー」


 麻奈美と別れた後、恵梨香とともにホームに向かい、電車を待っていると、ポケットに入れてあったスマホが振動する。


 画面を見ると、どうやら麻奈美からのメッセージらしく、メッセージアプリを開く。


『良かったら、私の家で練習しない?』

『行く』


 すぐに承諾の返事をする。


 恵梨香と練習するよりも、本番で組む麻奈美と練習した方が良さそうだと思ったからだ。


「どうかされましたか?」

「ちょっと、麻奈美ちゃんから、私の家で練習しようって言われたから行ってくるよ」

「そうですか……お気をつけて……」


 急いで亮は、麻奈美のいる別のホームへと向かう。


「亮様……」


 見送る恵梨香は、少し寂しそうな表情だった。








 別のホームへ向かうと、麻奈美がスマホを触りながら待っていた。


「お待たせ」

「来てくれたんだね。嬉しい」


 晴れ渡るような笑顔で、麻奈美は一喜一憂する。


「そういや、麻奈美ちゃんの家行くの初めてだね。ちょっと楽しみかも」

「ただのマンションだから、あんまり期待しないでね」


 2人で会話をしていると、ホームに電車が到着し、2人は電車に乗り込む。


 そして、電車に揺られること、数十分。


 麻奈美のマンションの最寄り駅に到着し、徒歩でマンション向かって歩いていく。


「ここだよ」


 到着したのは、かなり大きい高級マンションで、入り口にはセキュリティゲートがあるというしっかりした作りになっていた。


「え、結構いいところ住んでない?」

「そ、そうかな……? それなりにいい場所へ住んでると思うよ」


 いい反応をされてよっぽど嬉しかったのか、照れた顔をしながらセキュリティゲートを通る。


 そして、エレベーターに乗って、麻奈美の後ろへついていくと、ようやく部屋へ到着した。


「どうぞ、中へ入ってねー」

「お邪魔します」


 カードキーでドアのロックを解除し、麻奈美と一緒に中へ入ると、そこには広々としたリビングがあり、床にはピンクのカーペットが敷いてある。


 隣には寝室と思わしき部屋もあって、1人暮らしには、かなり広すぎる部屋だ。


「じゃあ練習始めようか!」


 いつの間にか、佳苗から音源をもらっていたようで、机の上にMP3プレイヤーとスピーカーを用意する。


「そうだね、さっそく始めようか」

 

 2人は、録画したお手本を見ながら、音楽に合わせて練習を始めた。


(それにしてもやりにくい……)


 やはり、床ではなくカーペットの上という事もあって、今にも滑りそうでやりにくい。


 そんな事を考えていると、案の定、足を滑らせてしまい、亮は杏奈の上に馬乗り状態となってしまう。


「ご、ごめん……!! すぐどくね!!」

「う、うん……。カーペットめくろうか」

「そうだね」


 2人は気まずい雰囲気となって立ち上がって、カーペットをめくって、再開する。


 そうして、2人は2時間ほど練習し、汗をかいてくたくたになっていた。


「ねぇ、亮君。晩御飯食べて行かない?」

「え……」


 急に麻奈美は立ち上がってそう提案する。


 麻奈美と言えば、最初の料理対決の時、コンソメの分量が分からないくらい、料理が下手であった。


「い、いやいいや……」


 そう拒否すると、麻奈美は頬を膨らませる。


「いっぱい練習したもん……」

「そうなの?じゃあ食べて行こうかな」

「本当?やったあ!」


 拒否し続けて、泣かれてしまっても困るので亮は食べて行く事を承諾すると、麻奈美は大いに喜んでいたのだった。

この作品が少しでもいいと思った方は、ブックマークや評価をしてもらえると励みになりますので、何卒よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ