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50話

次の日の放課後サロンルームで2人は、社交ダンスの練習をしていた。


「あれ? ここはどうするんだっけ……」

「えっと……、そこはこうしてこうで……あれれ?違うな……」


 2人でいろいろ試していたが、なかなかうまくいかない。


 ちゃんと麻奈美は動画で見て覚えてきていたはずでがあるが、実際にやってみるとうまくいかなかった。


「ダメだぁ……。全然うまくいかない……。ねぇ、智代ちゃん達って社交ダンスは踊れる?」

「社交パーティに呼ばれることはあるんですが、社交ダンスは踊ったことがないです」

「同じく私もですが、別に興味もないですし、したくもないですね」


 手に持っていたお菓子を握りつぶしながら、険悪な顔で、智代はそう話す。


「あはは……」

「恵梨香は、社交ダンスの経験はある?」

「すいません、私も社交ダンスの経験はないですね……」

 

 申し訳なさそうに、恵梨香は話す。


「社交ダンスで瑞希さんと対決するんですよね……?やっぱり先生とか雇った方が良いんじゃないですか?」

「そうだね……」


 だが、そうは言っても、亮達の身内に社交ダンスを教えられる者はない。


 いっそのこと教室に2人で通おうかと思っていた時だった。


「やっほー、皆楽しんでるー?」


 そこにやって来たのは、杏奈のクラスの担任の佳苗で、どうやらサロンの様子を見に来たらしい。


「あ、佳苗先生、ごきげんようー……」


 5人は、元気をなくして挨拶をすると、佳苗は不思議そうに首を傾げる。


「どうしたの?そんなに元気なくして……」

「実は……」


 もろもろの事情を佳苗に話すと、納得した様子でニッコリと笑う。


「じゃあ私が、社交ダンスを教えてあげようか?」

「本当ですか!?」

「うん、一応私、社交ダンスのプロの資格持ってるからねー」

「じゃ、じゃあお願いします!」


 やったーと5人で喜んでいると、急に佳苗の顔が豹変する。


「じゃあ、スパルタで教えるから覚悟してね?」

「え……?」


 そう言って佳苗の顔は、何時もの優しい顔から、鬼面のような顔付きへと変貌する。










 その後、恵梨香や唯や智代もこの機会に学んでおこうという事になり、佳苗に教えてもらう事となったのだが……。


「まずは坂道ダッシュ100回!!」

「ひえー!!」

「次は腕立て100回とスクワッド100回だよ!」

「むりー!!」


 社交ダンスとは全く関係なく、体力をつけるためと言って、坂道ダッシュをさせられたり、筋トレをさせられたりしてしまう。


「疲れた……」

「私こんな運動したことないのにー……」


 5人ともへとへとになっていると、佳苗は水を差しだしてくる。


「いったん休もうか」

「ありがとうございます」


 亮が一気に水を飲みほしている隣に、佳苗はちょこんと座った。


「村上さん、神宮寺さんのサロンとの社交ダンスの対決、なんでそんなに勝ちたいの?」


 不可解な面持ちで佳苗はそう聞いてくる。


 確かに、たかがお遊びの対決何でしょうと思われてるかもしれない。


 だけど、亮には絶対に負けられない理由があるからだ。


「この勝負で神宮寺さんのサロンをぼこぼこのぼこぼこにしたいからです」


 男だとバラされるのが嫌だとは言えず、適当な事を亮はどや顔で言う。


「なるほどねー。でも社交ダンスも大事だが、テスト勉強も頑張らないとダメだよ?」

 

 そう言いながら佳苗はウインクをする。


「そうですね。社交ダンスに打ち込み過ぎて順位を落としてしまいますよ」

「あ、そうでした……」

「期末テスト頑張らなきゃ……」

 

 代以外の4人はテストと言う言葉で、どっと疲れが押し寄せてきてしまい、ぐったりしてしまう。


 その後もサロンルームの中で基本の所作を、閉門ギリギリまで学んでいたのだった。

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