動乱の序章と盟友の絆
第2話:動乱の序章と盟友の絆、そして新たな課題
場面:観音寺城
永禄9年(1556年)、春。家督を継いだ鈴木義仲は、家臣団を集め、今後のことを話し合っていた。
「諸君、織田信長が清須城に移り、尾張を統一しつつある。我々も、このままでは座して死を待つわけにはいかない」
義仲の言葉に、家臣たちは厳粛な表情で聞き入って
いた。
「義仲様、織田氏と戦うべきでしょうか?」
佐々木盛綱が問いかける。
「戦うべきだ。我々は、六角家の誇りを守らなければならない」
義仲は力強く答える。しかし、望月新五は反対の意見を述べる。
「義仲様、織田氏の勢いは凄まじい。斎藤道三との
同盟を結ぶべきです」
実は、義仲の母方の祖父は、美濃国の斎藤道三で
あった。義仲と道三は血縁関係にあり、良好な関係を築いていた。
場面転換:密偵の報告
その頃、磯村長門が、急ぎの報告を持って義仲のもとへ駆け込んできた。
「ご報告に上がりました。織田信長が、清須城を拠点として、勢力を拡大しております。しかし、道三殿との関係は良好なままです。両者は互いに同盟関係を深めているとのことです」
義仲は、その報告に安堵しつつも、複雑な表情を
浮かべた。
場面転換:決断の時
義仲は、家臣たちと対策を練る。織田氏の勢いはますます増し、六角氏は孤立無援の状態にあった。
「道三殿との関係が良好であることは幸いだ。
我々は、道三殿と協力し、織田氏との関係改善を図る
べきだ」
義仲は、新たな決断を下す。
義仲は、道三に書状を送り、同盟を深めたい旨とともに、織田信長との関係改善を依頼した。義仲は、道三の知略と人脈を頼りに、織田氏との緊張関係を緩和
させたいと考えていた。
[続く]