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私と心と障害  作者: 和泉 稀癒
4/12

精神病


 セクハラを我慢して1年経ったバレンタインの前日、スーパーで買い物をしていると体に異変が起きた。

 上手く息が出来なくなったのだ。

慌てて買い物を済ませ車にもどり、少し落ち着いた頃、私は友人に電話を掛けた。


「麗華!何か息が苦しくて息が出来ないんだけど、コレって過呼吸?」


『過呼吸じゃなくてパニック発作だね。』


「パニック発作?」


『精神病の一つだよ

 明日休みでしょ?一緒に病院行くよ』


 友人に言われたのは予想外の事だった。

まさか自分が精神病になるとは思ってもみなかった。

 

 翌日休みだった私は友人に付き添われ心療内科に受診した。


「パニック発作と適応障害だね」


 主治医となる先生に言われ私は心が限界だった事に気付いた。


「お薬出しとくからまた2週間後に来てね」


 それから私の投薬治療が始まった。


 薬の副作用で度々遅刻する様になり休憩時間も寝てしまう事が増えた。


「仕事なんだからちゃんとしろ」


 店長には当たり前の事を怒られ、私はまた自分を責めた。

 その間もセクハラは続いていた。


 受診日には必ず友人が付き添ってくれ、薬を変えたり増やしたり調整した。

 先生にはセクハラで辛い事を話しカウンセリングも受けた。


 パニック発作を起こした時は頓服を飲み、友人と電話をして心を落ち着かせた。


 しかし、セクハラで傷付いた心は日常にも影響し始めた。


 実の父さえ嫌悪感が生まれ、スーパーやショッピングモールなど人が多い所に一人で行けなくなってしまっていた。


 外に出る時はフードや帽子を被るようになった。

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