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自由!リバティマジック!  作者: 神崎きのこ
開幕
7/67

個人ギルド、リバティマジック、誕生!!

いや今回の話の題名はマジでちゃんとしてたねぇ。珍しく。それでは、リバティマジックの誕生シーンを読む準備は良いのかな?諸君!!

第七章

 「ではまず、ギルドのタイプを決めて下さい。」

「ええーっと…どれに致しますか?ディケ?」

 「え、えっと…このありんこギルド…?」


「それは絶対に違いますよ!!しかもなんですか?!ありんこギルドって?!」

 「ええっ?!えっと、あり…のために作られたギルド、とか…?」



 ディケとノイは、ギルドの登録をするため、ギルド専門の役所を訪れていた。役所は意外にディケ達がいた場所から近く、二人が数分ほど歩くとすぐに役所が見えた。


 「ありんこギルドですね、かしこまりました。」

「いや違います!!今の無しでっ!!!」

  受付の女性がパソコンにそう入力しようとするのをノイが必死に止めている間、ディケはギルドのタイプが書いてある用紙を渋い顔で見ていた。


「魔道士ギルド、商人ギルド、職人ギルド、法蓮草ギルド…法蓮草ギルドかな?」

 「いや違うわっ!!どう考えても違うでしょ!!何するギルドなんですかそれっ!!」

「ええっと…法蓮草のためだけに作られた究極の法蓮草になるための法蓮草だけのギルド…だって。」

 ディケは隣に書いてあった説明を声に出して読み、純粋無垢な瞳でノイを見た。


   ーどれだけ世間知らずなんだ…?これからやっていけるのか…?



 ノイは少しディケに呆れ、これからの行く末に不安を感じた。

 「ディケ、こんなギルド、入る人…いや、入る法蓮草なんていませんよ。ほら、次に…」

 ノイがそう言いかけた瞬間、二人の目に信じがたい物が映った。

 


「法蓮草ギルドで。」


 それは、隣の受付でギルドの登録をしている法蓮草の着ぐるみを着た珍妙な男女の集団だった。先ほど法蓮草ギルドを指名したリーダーらしき男が仲間達を振り返って、

 「さぁみんな!これから俺たちの究極の法蓮草になるための新ライフが始まるんだ!!覚悟はいいな?!」

 「「おおーっ!!」」

法蓮草人間たちは勢いよくその拳を振り上げると、叫んだ。



 「…法蓮草ギルド、すごいね、そして怖いね。」

 流石のディケの顔も、ノイと同様、青ざめていたのだった。



 「見ないようにしましょう。ええっと、何をするのか目標がきちんと定まっていないギルドは、個人ギルド、となる様です。これなら私たちにピッタリなのでは?」

 ノイがディケに提案すると、ディケは笑顔で、

 「いいね!それにしよ!」 

 と、うなずいた。


「すみません、登録は、個人ギルドでお願い致します。」

 「個人ギルドですね。法蓮草ギルドではなくて大丈夫ですか?」

 受付嬢が表情を変えずにそう尋ねて来たため、ノイは大きく頷いた。


 「かしこまりました。では、次に参ります。ギルドメンバーは、何人でしょうか?また、どなたがギルドマスター、サブマスターでしょうか?」

 「ええっと…また今後も増えるとは思うのですが、ひとまずは二人で…ギルドマスターはディケ……ディケ…?」

 ノイはディケの苗字を言おうとしたが、言葉は止まってしまった。


 「ディケ?貴女の苗字を教えていただけますか?」

 「えっ…それは…その…」

 ディケは口ごもると、俯いた。


 「…申し訳ありませんが、ギルドの登録の際には、苗字の提示は必須なんでしょうか?」

 「…まぁ、無理にとは言いませんね。」

 受付嬢はチラリとディケの方を見ると、言った。ノイはその言葉に安堵の息を漏らすと、受付嬢に頭を下げて言った。

 「ふぅ…それでは、ギルドマスターはディケ、サブマスターはノイ・モーシアでお願い致しします。」


 「はい。それでは、最後の手続きに参ります。」


 「えっ、もう終了なんですか?意外に早いですね。」

 ノイが驚いて聞くと、受付嬢は淡々と答えた。

 「詳しい手続きは勝手にこちらで済ましておりますので。そちらの方が確実でしょう?」

 「そうですね…」


 「では、最後にギルドの名前を。」


 「名前…」

 ノイが振り返ってディケを呼ぶと、ディケは不思議そうにノイに駆け寄よって来た。

 「どうしたの?」

 「ギルドの名前はどうします?ディケがギルドマスターですし、貴女が決めるのが妥当でしょう。」


 「そっか!ギルドの名前かぁ…うーん…あ、ギルドって、自由が良いよね!それぞれ、自分の好きなことをしてもらいたいし!じゃあ、自由の魔法、って意味の、リバティマジックは?!」


 ディケがノイに言うと、ノイはうむうむと頷くように頭を振り、受付嬢に向き直った。

 「リバティマジック…良い名前ですね。では、ギルド名は、」



               「「リバティマジックで!!」」



 二人が揃って言うと、受付嬢はにこりと微笑んで、

 「かしこまりました。個人ギルド、リバティマジック、誕生です。」

 と、宣言した。


法蓮草ギルド…これは確実にトラウマになりますね。ディケとノイの。あと、後々法蓮草ギルドの秘話とかもあげていきたいんで、お楽しみに!章終わりとかにかな?ヤンマジ(著者が書いている多作品。なろうに上がっている。)にも法蓮草がかなり出てくる予定だし、『ありんこうじゃうじゃ』(著者のオリジナルソング。YouTubeに上がっている。)の歌詞の中にも法蓮草が出てくるから、法蓮草は私にとってすごく大事なものなんだ。ちなみに、オリキャラほうれんそうくんもいるよ!

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