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自由!リバティマジック!  作者: 神崎きのこ
ウィグズリー侯爵邸へのカチコミ編
55/67

自由に生きろ。リバティマジック。

五十五章なので、盛大にかっこつけようかな。あはは。

第五十五章


「こっんの…クソガキ…っ!!」

ルドルフは引き金を引いた。


 銃弾は真っ直ぐノイに飛んで行く。間に合わない。流石のノイも、弾丸を避けたり、掴んだりすることは出来ない。


 ノイは覚悟を決めて、目を瞑った。数秒経つ。だが、ノイの体は痛みを感じなかった。恐る恐る、目を開く。

 ノイの前には、赤髪の少女が立っていた。そう、ディケだ。


「ディケ?!貴女、何を…っ!!」

「何って、大事なギルドメンバーを守っただけだよ。大丈夫。そんなに痛く無いから。ほら、ぼく火炎魔法使うでしょ?熱さには慣れてるんだよね。流石に、皮膚は貫通するけど…」

 ディケの右手のひらは、真っ赤な炎で覆われている。しかし、彼女の手から流れているのも、また赤い液体だった。


「ディケさんっ!!いくらなんでも、素手で弾丸を掴むのは、違うでしょう?!」

アニーが慌ててディケに駆け寄り、傷ついた右手に魔力を込めて手をかざす。

「ありがとう、アニー。」

ディケはウィグズリー侯爵に向き直る。


「ルドルフ・ウィグズリー。きみは犯罪を犯しすぎたと思う。きみが殺されても、誰も悲しまないよね。でもさ、ぼくらは違うわけだよ。家族も、友達も、ぼくらが死んで悲しむ人は大勢いる。そして何より、このギルド、リバティマジック。」

 ディケは振り返って、ノイ、アニー、シェラを見る。

「ぼくはメンバーに、死んでほしくない。傷ついてほしくない。何にも縛られず、自由に生きてほしい。」


 そして、もう一度、侯爵に向き合う。いや、本当に向き合ったのは、別の者だった。


「きみも、大切なぼくの仲間だよ。」


「…っ…」

ゾーシは息を呑んだ。あの時、ゾーシがノイを助けたのは、決して偶然ではなかったのだ。


時は、昨日の朝にさかのぼる。

 


  ーこの森にも着たのか…あの密猟団の残党は…


 ゾーシは木々は倒れ、草花が踏み荒らされた森の中を歩いていた。時々すれ違う動物達は、ゾーシを見た瞬間、すぐに何処かへ逃げてしまう。

「兄さん。姉さん。」

『どうした?』

『なんだい?』

「アイツらはどこへ行ったか、匂いで分かる?」

ゾーシは兄妹に一度アイスレイクで対決した時、密猟集団の一人から奪っていた、服の切れ端を兄妹に渡した。


『『任せな。』』

兄妹達は一斉に駆け出して行った。ゾーシは立ったまま、その背中をただ見つめる。


 しばらくすると、兄が戻って来た。

『ゾーシ、もうあの匂いの持ち主はここにはいない。きっと、別の森に移動したんだ。』

「…馬車を使おう。姉さんは?」


『この近くに、湖があった。きっとそこにいる。』

「…そうだね。」


ゾーシと兄は、ゆっくりと森の中を歩き始めた。


ちゃんとした感じですねぇ。ディケの決意も聞けました。そう、自由に生きろ。縛られるな。自由を貫け。個人ギルド、リバティマジック。

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