文武両道ほど素晴らしいものはないでしょう。
文武両道ほど素晴らしいものはないでしょう。私、神崎きのこも、それを目指しております。数学に関しては、きっとそれは叶わないでしょうが。だってむずいんだもん!!
第四十三章
「いいよ。本気で戦ってあげる。」
「それはありがてェ。」
グレゴリオはニヤッと笑った。だが、ディケも負けてはいない。
「で、きみのことをボコボコに捻り潰すよ。」
ディケは今自分が出来る最大火力で両手のひらに炎を宿らせる。ボワッと大きな音がして、会場が、二重の意味で熱気に包まれた。
「おおっ!!」
「すげぇ!!」
「これはひょっとするかもしれねぇぞ!?」
「馬鹿言うな、グレゴリオはここの王だぞ?」
「お、俺、ファイターチェンジ!!」
客達が騒ぎ始めた。どうやらこの闘技場のルールでは、途中で賭ける方を変えるのは許可されているらしい。きっと勝敗が付きそうになったらベット、賭けを締め切るのだろう。
「フィオフレーム!」
ディケは飛び出す。炎をコートの四方八方に投げてカモフラージュにする。
ーグレゴリオは目が見えてない…けど、ぼくの存在は感じ取ってるみたいだ…気配かな?炎とぼくの区別がつかないといいけど…
グレゴリオは動かない。その間も、ディケはあちこちを走り回った。錯乱を狙う戦法だ。時々、小さな火球をグレゴリオに投げる。位置が完全にバレることは防ぎたいが、攻撃をしなければ元も子もない。
しかし、グレゴリオは火球を全て、避けて対処してしまった。
「ディケ、俺がどうやって目が見えないまま相手やこの火の玉を感知しているのか、教えてやろうか?」
「…」
グレゴリオの問いに、ディケは答えない。声で位置を悟られてしまう。
「魔力だ。この世界では赤子でも微量ではあるが魔力を持っている。成長に連れて、魔力も増える。そうだろう?お前たち魔法使いの魔力は強大だ。生まれつきか。はたまた努力の成果か。まぁそんな事はどうでもいい。俺は『ルドの黒猫』の力を分け与えられた。魔力の動きが簡単に感じられるんだ。一つだけ、ちょこまかと周りを動いてる、真っ赤な魔力の塊があるなァ?それがお前か?」
ディケは瞬時にグレゴリオから距離を取ろうとした。だが、間に合わなかった。グレゴリオが地面を強く蹴って素早くディケに近づき、腹に拳を決めたのだ。
「ぐはっ…!!」
ディケは地面に倒れた。
ーはっ、早く立ち上がらなきゃ…
「がっ…!!」
グレゴリオは無言で蹲っているディケに近づき、今度は身体を蹴った。
観客達はベットするファイターを変えようと動いたが、カウンターには『Over』の文字が書いてあった。そう、勝敗は、もう決まったのだ。
ディケはただ、闇の賭博闘技場の王に、永遠と、嬲られるだけだった。
ディケぇええええええええ!!!いやぁあああああああ!!自分で書いたけど、自分で書いたけども!!可哀想すぎるヨォ!!!頑張れ、文武両道才色兼備なディケならできるっ!!




