家出はやめましょう。親の脛はかじれるだけかじりましょう。(悪い教訓)
タイトルやばいんやけど…まぁ、とにかく、家出はやめようってことでっさあ。小さい頃は私もよく家出しましたよ。家の庭に。庭って家の一部なんかね?不法侵入とかは言うけど、庭も家の一部なん?どっちなんだろ。もし庭が家の一部だとしたら、庭の木の後ろに蹲ってた私は何をしてたことになるんだろうか…
第四章
ノイ・モートン17歳。彼は、秀才だった。小さな頃から読書を好み、学業でも優秀な成績を収めていた。現在は年齢を偽り、3年前に消えた父親に代わり、母親の治療費を稼ぐために居酒屋で働いている。
ーよしっ、大通りにっ…
「うわっ?!」
「なっ?!」
ノイは左から歩いてきたフードを被った誰かとぶつかった。
「す、すみませっ…」
ノイがそのフードの人物に謝ろうとしたその時だった。黒装束の男達の一人が、ノイの羽織っていたマントを後ろに引っ張ったのだ。
「ようやく捕まえたぞ…」
男はかなり大柄で、片手でノイの体を持ち上げた。
「さて…どんな痛い目に合わせてやろうか…」
男がそう言ってニヤリと笑った。思わずノイの表情は引き攣り、体は震え出した。
ー不覚だ…興味本意で胡散な事に首を突っ込むんじゃなかった…せっかく父さんが生きているかもしれない希望を掴んだと思ったのに…
他の男達も追いついてきた。
「はぁはぁ…流石っす、アントンさん。さぁ、さっさとアジトに戻りましょうぜ。」
「ソイツは生かしてはおけねぇ。今ここで殺すのが妥当か…?」
「確かにな。声を出せない様に、縛っておこう。」
そう言って男のひとりが鞄から猿轡とロープを取り出した。
ーそんな物まで…予想していた以上に、危険な集団だったのか…なんてことをしたんだ私は…
ノイの頭は悔いの念でいっぱいになった。
男たちがロープを持ってノイに近づいて行く…
「これ、どういう状況?」
沈黙が流れた。
「あの、これって、悪い事してる感じ?」
先ほどノイがぶつかった者が、フードの下からチラリとその目を覗かせた。
「…映画の撮影だったり…?ぼく、邪魔したかな…?」
まだ小さく見えるその者は、フードを被っており、表情は分からないがその声から、この状況に困惑し、自身のすべきことを決めあぐねている様だった。
「え、映画…?違っ…あ、た、助けて…」
ノイは咄嗟に声を発した。だが、すぐに後悔した。
ーまたっ…こんな小さな子供が、私をこの岩乗な男集団から助け出せる訳がないだろうっ…!!自分だけではなく、見ず知らずの少年まで巻き込むとはっ…
ノイは自責で自分の唇を噛み締めた。
「…撮影ではなさそうだね。実際に悪い事してる人って、本当にいるんだ…ぼくスクリーンでしか見たことないよ。こんな状況。」
ー呑気に喋ってないで逃げるんだ!!ここから!!今すぐにっ!!
ノイは心の中でそう叫んだが、その言葉は、口からは出てこなかった。
「ぼうず、殺されてぇのか?」
ノイを抱えていた男が、脅すように子供に言った。
「…殺す、その言葉はちゃんと責任を持って行った方がいいよ。…フィオフレーム!」
子供が手を振った瞬間、その手に炎が現れた。
「か、火炎魔法…?!」
男たちはたじろぎ、後ずさった。
「もう遅い」
子供は冷たく言うと、火炎を次々に男達に投げつけた。彼らの黒い服に火が燃え移り、男達があたふたと逃げ惑う様子に、ついノイは吹き出してしまった。
「な、何を笑ってるテメェ!!」
ノイを抱えていた大男が鋭い視線でノイを睨んだ。
「よそ見は禁物だよっ!!」
子供は飛び上がり、両手の火炎を大男の顔に投げつけた。
「あ、あちぃっ!!!」
大男は情けない声をあげると、ノイを放り投げて顔をバタバタと触った。
「残念。ぼくのことを『ぼうず』呼ばわりしたからだよ。」
そう言ってフードを脱いだ子供は、どう見ても少女そのものだった。パッチリとした大きなオレンジ色の瞳に、無造作に切られているが艶のある赤い髪。それによく見ればフリルの付いたスカートを着ていたのだった。
「えっ…女…」
ノイが驚いて声を漏らすと、少女はその美しいオレンジの瞳でギロッとノイを睨んだ。
「い、いや、あまりのかっこよさに…女性とは思えなくてですね…お、お分かりで…?」
ノイは慌てて繕ったが、少女は表情を変えなかった。
「…まぁ、良いよ。それより、なんできみ、この人たちに追われてたの?もしかして…家出だったり?!」
少女は何故かキラキラした目でノイを見つめた。
「え、いや違いますが…」
ノイがそう返した途端、少女はがっかりした様な顔をして首を垂らした。
「なんだそっかー仲間だったらいいなと思ったのに…」
「…と、言うことは貴女は家出を?」
「まぁ…そうなる…かな?」
ーまた変な人に遭遇してしまった…家出少女なんて、困った…
「それでは…またどこかでお会いしましょう。さようなら。」
ノイが静かに立ち去ろうとすると、少女がノイのマントを引いた。
ーげっ…二人分の生活費なんて、とても払えないというのに…
ノイが引き攣った顔をして振り向くと、少女は
「ねぇ、一緒にギルド、作らない?」
と、笑顔で言ってきたのだった。
家出少女ー!!かわいー!!家出少女ちゃん、名前は次のお話から出てくるけど、ウルフカットなんですよ。髪型。でも、この髪型!実は!作者の私とおそろなんです!!YouTube行けばわかると思うけど、イラストでもウルフカットなんですよ(一応?)いやぁノイくん、この後犯罪者に出会って、『貴方方は犯罪者だ!!』って言うんだけど、ノイくんも年齢誤魔化して働いてるし、犯罪者なんじゃね?ってちょっと思った…忘れてください。きっと、ノイくんはお母さんの為に必死なのですよ。許してあげましょう。法律は、皆の幸せのためにあるはずなのですから。(?)