わぁ双子。喋り方、おもろ。パラディゾ家について詳しく後書きで書いてます。
アニーの過去です。どうやって回復魔法を使いこなせるようになったのか。ちなみに、アニーもめっちゃ頑張って回復魔法覚えてます。そんじょそこらのやつとは努力の差が凄いのです。
第二十八章
「あぁ御神様…どうか娘をお救いください…見守っていて下さいませ…」
アニー、アナクティシー・マリオ・パラディゾ、パラディゾ侯爵の第一令嬢は、そう涙を流しながら跪く母親の背中を見ていた。母が祈りをささげているのは創造神、マリオ様。マリオ様の巨大な像が聳え立つこの神殿に入ることが許されている者はごく数人しかいない。
ーあぁつまらない…妹の体のことをマリオ様に祈ったって、どうにかしてくれるわけないじゃない。マリオ様はもう死んじゃったんだもの。死んでまで他人のことを気にかけるなんて、それはもう神か何かよ。あ、神なのか。
アニーはいい加減毎日の様に馬車を長時間走らせ来るこの場所に、飽き飽きしていた。
ー私たちはマリオ様の血を引いているから特別に許されてるとか言うけど…マリオ様が地上にいて人々を助けたのはもう何百年も前のことでしょ?私達にまだマリオ様の心とか、血が入ってるとは思えないけどなぁ。
「我が始祖マリオ様…どうか貴方の子孫の命を、お守りください…」
アニーは一心に手を組んで祈りをささげている母を見て、少し抜け出しても大丈夫なのではと思った。
足音を殺してゆっくりと後ろに下がる。
ーお母様のお祈りはいっつもすごく長いんだし、すぐ戻ってくれば、バレないよね。
踵を返して母に背を向けると、神殿の入り口の両脇に聳え立っている二本の大柱の間を通り抜けた。そのまま大理石で出来た白い階段を降り外に出る。
ーふふっ。さて、庭園にでも行って…
そう考え、神殿の角を右に曲がろうとした時、誰かと体がぶつかった。
「す、すみませんっ!!」
「お嬢さん。」
「こんな所で」
「何をしているの?」
「何をしているのかな?」
顔を上げるとそこには、小柄な一組の男女が立っていた。二人の背丈はほとんど変わりがなく、その容姿も服装以外はなんら変わりがない。
「あ、あの、私、アナクティシー・パラディゾです、その、お母様に着いてきて…」
「パラディゾ?」
「アナクティシー?」
「母親?」
「着いてきた?」
男女は顔を見合わせた。
「えっと、マリオ様の血を引いてる侯爵家の……お父様は、すごく強い聖なる力を持ってて、それで、お母様のご先祖様がマリオ様で、えっと、妹が病気がちで…」
「分かった。」
「マリアンヌ。」
「従姉妹。」
「従姉妹だ。」
「従姉妹?」
今度はアニーが尋ねる番だった。男女はその言葉にキョトンとした表情をして頷いた。
「マリアンヌの娘。」
「僕達の従姉妹の娘。」
「マリアンヌの父は私達の叔父。」
「君は僕らの親戚だ。」
二人の喋り方は妙だった。しかし余計な部分を全て省いた、重要な部分だけを切り取ったようなその喋りに、アニーは惹きつけられた。
マリアンヌはアニーとシェラの母親で、料理上手な優しい女性です。と、言うことで、パラディゾ家の紹介、パッとやろうかな。
父:リカヴァー・パラディゾ 創造神マリオの血は引いてはいないが、親族の中で唯一、類まれなる聖力を持って生まれた。髪の色も、一人だけ生まれつき真っ白。しかしそのせいで、他の親族からは気味悪がられ、両親からも見放されてしまう。そんな理不尽な状況で、自分の能力をいかに人のために使えるのかを考えたルーカス(マリオ様を信仰するにあたって、リカヴァーに改名した。)は、貴族だったマリアンヌ達パラディゾ一家にその力を見染められ、養子に入る。その屋敷で義妹になったマリアンヌと恋に落ち、結婚する。そして現在、大きな領地を任される、貴族の長となり、二人の娘を育てる。二人が恋しくて、毎晩泣いている。瞳の色は色素の薄い紫。
母:マリアンヌ・パラディゾ 創造神マリオの血を引く、パラディゾ家の令嬢。母を早くに亡くし、後継がいないことに悩む父を支え続ける。ある日街に忍びで出かけた所、自身の力を惜しみなく人々の為に使うルーカス(リカヴァー)に出会い、恋に落ちる。父に養子を取ってはと勧め、ルーカスを家に招く。最近は泣き続ける夫を支えるのに苦労中。性格はシェラに遺伝した様で、かなり大雑把なところがある。まぁ、アニーは父親似、シェラは母親似、と言うことだ。瞳の色はもちろんピンク。髪の色は、かなり色素の薄い茶色。黄色や白に近くはあるが、まぁ、なんでだろ。
祖父:ホスピタリー・パラディゾ 最初こそは迷っていただったが、ルーカスの心優しい言動に心を打たれ、愛娘との婚約を認めた。現在は離れの屋敷にひっそりと暮らしている。たまに本館に孫と娘夫婦の顔を見に訪れる。笑顔の優しい老紳士。髪は生まれつきではなく、普通に白髪で若い時は薄い茶色だった。瞳の色はピンク。
パッとって言ったけどめっちゃ長くなった…




