ノイは忍者?!いや、ありえないけどね。
す、すごい!正確なコントロール!!
第二十三章
「エンチャント!ディケの火炎魔法に威力増加の付与を!!」
「フィオフレーム!!」
ディケの火炎が男達へ向かっていく。その全てが、ピッタリ男達の顔面に直撃した。
「す、すごい!!正確なコントロール!!」
「これでは動物達に当たる心配は必要なさそうですわね。」
シェラとアニーが言う。
「もっちろん!!ぼく、意外と器用なんだ!!攻撃は任せて、この『アタッカー』、ディケに!!」
「それ、気に入ってますね、ディケ。」
ノイはそう言って微笑むと同時に、男の一人が繰り出した拳を交わした。
「危ないですね…こちらは魔法を使っているのに、貴方方は拳でなんて、なんだか不平等な気がしてきました…」
「あぁん?!良く分からねぇが、俺に怖気付いたって事かよ?ヒッヒッヒ。」
男は動きを止める事なく、次々にノイに拳を繰り出していく。ノイはそれに動じる素振りは全く見せず、軽やかに攻撃を交わす。
「チッ…!!なんで一つも当たらねぇんだっ?!」
「貴方方は甘い、ですから。父から人間の動きを読む方法を教わった私には、並の体術など、通用しませんよ。」
ノイが不敵な笑みを浮かべながら男にそう言った。
「おおっ!!ノイ、そんな事できたの?!」
「ノイさん、すごい!!かっこいい!!」
「モーシアさん、その調子ですわ!!怪我をしても、すぐに直せる様待機はしていますが、その必要はしばらくはなさそうですわね!」
ディケとパラディゾ姉妹が口々にそう言う。
「浮かれやがってこのっ!!」
男はついに躍起になり、手当たり次第に腕を振り回し始めた。
「この時を、待ってました!隙がありすぎですよっ!!」
ノイはそう言い放つと同時に、踵を返して男の腕を引くと、思いっきり地面に叩きつけた。
「ぐはっ!!」
「これでも一人旅をしている身ですよ。護身術くらい、覚えていて当然です。」
「おおおおおおおおおおおおおっ!!!!すごいっ!!これぞ、忍者!!」
「え?!ノイさん忍者だったの?!」
「いや、色々と間違っていますわよ…」
そんな三人の少女を他所に、男達は次々とノイに向かっていく。
「オラァッ!」
「いやっ、」
「ぐはっ!!」
「このっ!!」
「あのっ、」
「うぐっ!!」
「どりゃあっ!!」
「なんで私だけ?!彼方にも、居るじゃないですか!!」
ノイが悲嘆の声を上げて少し離れたろころで楽しそうに喋っている淑女達を指さすと、先ほどノイに手刀を食らった男が地面に這いつくばりながら言った。
「何馬鹿なこと言ってんだ。大事な商品に傷をつけるほど、俺たちは馬鹿じゃねぇっ…ぐげっ!!」
ノイに踵落としを食らわせられ、男は気を失った。
「下劣。卑劣。不快極まりないですね。貴方方は本当に。」
ノイは自分の周りに転がる大男達の無様な姿を蔑む様に見下ろした。
「他人のこと言えないじゃーん!ノイだって、めっちゃ怖いっ!!」
ディケは、先程ノイが自分の目が怖いと言ったことを思い出して、叫んだ。
ノイくんの意外な特技が明らかに…いや、意外じゃないかもな。てか、なんでこの能力使って序盤の方、黒ずくめの男たちにマントを掴まれている時に逃げなかったのかと言いますと、単純に逃げられなかったからですね。ノイは、他人の動きを使って力を流して反撃するのが得意なんですよ。だから、向かって来られないと反撃できないんです。自分からは、殴りにいけないので、捕まってる時に 逃げ出すのは得意分野ではないんですよね。ディケとかだったら、腕に噛みついたりとか、顎に頭突きしたりとかしそうですけど…




