冬の夜の怪物
掲載日:2021/08/11
昔、冬の夜に家に忍び込み、人の子を食らう化け物がいた。
その化け物は焼けただれたような真っ赤な肌をしていて、とてもおどろおどろしい姿だったらしい。
人間たちは魔よけの意味を込められたジンジャーマンクッキーや派手な色のキャンディーケインなどのお菓子と共に、大きくて目立つ靴下を飾った。
目立つものに引き寄せられた化け物は、既に他の化け物が子供を食した後だと勘違いし、子供たちを守ることができるという習わしだ。
お菓子や靴下を飾り、イルミネーションを照らして、子供がいないリビングに化け物をおびき寄せる。
そうして、化け物から子供たちを守って一夜を過ごす習わし。
それこそがクリスマスである。
いい子に寝ていないとプレゼントを貰えないと言われるのは、夜更かししていると化け物に見つかってしまい、その子供は食べられてしまうからである。
前日にケーキを食べるのは、その夜に食べられてしまうかもしれない子供を思って親が与える最期のご馳走。
そして、子供が夜明けまで生きていたことへの感謝の形として、親は子供が欲しがるものをプレゼントとして与える。
この行事は化け物『サンタクロース』がいなくなった今もなお、イベントの一環として行われている国もあるらしい。




