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ヒスイの姫物語~あるいは女性オークがエルフの少年と結ばれる話~  作者: 八田D子
第三部 苦悩あるいはまだ見ぬ愛の形
16/20

16話

仕事も順調に生き始めたキュリア。やがて町に祭りの時期がやってくるが、何故かキュリアの表情は曇っていた


 いつもの工房での作業中、突然同僚のジニナに尋ねられた。

 彼女は人族の女性で、ヤーニウク近隣の村に住む農家の娘だったが、ヤーニウクで働き手を募集しているのを知ってやってきた。

 工房に来てキュリアと一緒に住み込みで働くことになり、最初はオーク族のキュリアを見て驚いていたが、最近はようやく彼女も打ち解けて接してくれている。

「何を?」

「何って記念祭に決まってるじゃない! 開催までも十日もないんだから!」

 近々、ヤーニウクが建立されたことを祝う記念祭が開催される。既に街中では飾りつけが着々と進んでいることを思い出した。

 祭りの間、ヤーニウクの広場で様々な食事や飲み物を無料でいただくことができ、朝から晩まで無礼講で続くという。

「祭りの間、誰と過ごすかとかどんな衣装を着ていこうとかあるでしょ!」

「うーん、あまり興味なかったから、そんな考えていなかったわ……」

「まさか! せっかくの祭りなのよ? こんな時くらいパーッと騒いで遊ぼうと思わない?」

「私は静かな方が好きだから……」

 信じられないという目でジニナはキュリアを見る。

「それってあなたの種族がみんなそういう考えなの? まあいいわ、せめて私の着る衣装を決めるのくらい付き合ってちょうだい」

 午後、商工ギルドへ資材の注文をしに向かう帰り、はんば強引にジニナの衣装決めに付き合う事になった。

 ヤーニウクの噴水広場への通りの一角にある、人間族が営む服屋でジニナは衣装を探し始めることにした。

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