勇者様
「目を覚まされましたか、カンダ様」
目を覚ますとそこには美しい女性がいた。
美しい桃色の髪に、慈愛に満ちた瞳はまるで女神のようで、そんな彼女を見ていると、ここは天界か何かと勘違いしそうになる。
「こ、ここはどこでしょうか」
目の前の女神に問いかける。
すると女神はニコリと微笑んで答えてくれた。
「ここは私たちのテントでございます。お告げの場所にたどり着くとカンダ様が倒れておりましたので、粗末なもので大変申し訳ありませんが、立てさせていただきました」
と説明しながら女神は自分の額に乗っていた濡れタオルを取り替える。
どうやら今まで看病してくれていたようだ。
しかしながら、先ほどの彼女の説明にはよく分からないことがある。
そんな自分の表情を読み取ったのか女神は慈愛に満ちた笑顔のまま説明を続けた。
「カンダ様はなぜ自分の名前をしっているのか、お告げとは何だという顔をされておりますね。混乱させて申し訳ありません。私の名前はカイリス、我らが仕えるティーダ神の神託により勇者を拝命した者でございます」
とカイリスが恭しく一礼したので、こちらも釣られ頭を下げる。
ティーダ神とはこちら、異世界を管理する神の一人である。自分はティーダ神によって異世界に連れてこられたので当然その存在は知っていた。
しかしながら、その異世界神により勇者に任命された彼女が何故自分の元に来たのだろうか。
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この章はまだ続きます。
登場人物の名前、ダサかったら教えてください。
サブタイトルへ全部仮です。