既にピンチ!
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「……ねぇな」
自分の能力を最大限活かす為に俺は楽器を売っている店を探していた
(そもそもこの異世界に楽器屋なんてあんのか……)
結構な時間を探していたが全然見つからない。
「自分で作るしかねぇのか……?」
材料もあるかどうか分からないんだけどな……
「……ん?」
楽器屋を探して歩いているとある店が目に入った。
「ダンジョンストライプ?」
なんだこのネーミングセンスの欠片も無い店は……
(なんの店かもわからんが入って見るか……)
からんころん、木製のドアをあけるとベルの音が響く
「すいませーん」
「いらっしゃいませ~」
やる気のない声が帰ってくる。声の主は店のカウンターの奥に座ってなにやら本を読んでいる赤髪の女の子。
「この店はどういう店なんですか?」
赤髪の女の子に尋ねる。
「ここはダンジョンから出たドロップ品や宝箱の中身を販売してる店だよ~。ただし、多くが使い方も分かっていない物が大半だけどね~」
「へぇ~。」
そう言って店内を見て回る。すると一つ目を惹かれるものがあった。
「……ハーモニカ?」
俺の世界のハーモニカにソックリな形をしたものがあった。
「すいません!これはなんですか?」
「あぁ~それね~。それはダンジョンの宝箱から出てきたらしい物でね。吹いたら音が出るらしいんだけど、誰も弾きこなせなくてここに売られたんだ~」
「少し吹いてみても良いですか?」
「良いけど~、君にできないと思うよ~?」
俺はハーモニカらしきものを吹いてみた。すると俺の世界のハーモニカと同様の音が出る、音程も同じだ。
「君は演奏出来るんだね~?」
俺は自分の世界にいた頃。暇つぶしとして空き時間に練習していたのがハーモニカだ。気軽に持ち運べて公園などでも練習出来るから便利な楽器でもある。
「すいませんこれください。」
「いいのかい~?金貨1枚だよ~」
案外高いな……
「はい。」
アルトさんたちから貰った金貨のうちの一つを渡す。
「毎度あり~こんな金額すらっと出せるなんて君お金持ちなんだね~」
「いえ、たまたま持ち合わせていただけです」
買いたいものも買えたしさっさとギルドに向かおう。
「あっ、そう言えば」
「なんだい~?」
「あなたの名前を聞いていませんでした。」
「私の名前~?ストライプだよ~。家名はないよ。ただのストライプ~」
ダンジョンストライプのストライプってこの人のことかよ!?まさかの自分の名前!?
「えーっと、ストライプさん、また来ます。」
「いつでも待ってるよ~」
さぁ、ギルドに向かわないとな。




