表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/11

この世界で初めての出会い。

残念ながら金髪の女の子がヒロインになる予定は今のところございません笑

感想、修正、コメントなどがありましたら宜しくお願いします!

「ええと、これで多分大丈夫です。」


「かたじけない。」


白髪の男の人の肩に、宿から借りた包帯を巻き、一応の応急処置が完了した。


「先程はありがとうございました。ええっと……」


「自己紹介がまだでしたね、さっきはあんな状況だったから仕方がありませんよ。俺の名前は新城 遊理です。」


「アラキ……変わった名前をしていますね。」


「あっ、いえ、遊理が名前です。」


「ほう、これは失礼いたしましたユウリ様。私の名前はアルト・リ・ラムセスと申します。気軽にアルトとお呼びください。今は眠っている女の子が……」


とそこまでアルトさんが言いかけた時、横で眠っていた金髪で碧眼の少女が目を覚ました。


「うぅん……ここは……?なんで私は気を失って……?確か私は盗賊に襲われて……」


「お嬢様!お目覚めになりましたか!?」


「じぃや!と、盗賊はどうなったのです!?私達は助かったのですか!?」


「えぇ、お嬢様、そちらのユウリ様が助けてくださいました。」


少女はこちらを目で確認する。


「初めまして、新城遊理と言います、宜しくね。」


少女はこちらを警戒しながら口を開く


「わ、私の名前はカノン・ミ・リーセスです助けていただいて、ありがとうございます。」


「ええっと、カノンちゃん……でいいかな?」


「はい。」


「お嬢様って言ってたけど。アルトさんとカノンちゃんはもしかして貴族様か何かですか?」


「えぇ、こちらのカノン様はリーセス家の次女にあたります。」


本気で貴族かよ!


「それで、何であんなことになっていたんですか?」


「この街はカノン様がお好きな街でして、この街へ小旅行をしている途中、盗賊達に襲われた、ということでございます。」


「なるほど……」


この世界は治安があんまりよろしくないみたいだな……


「ええと、ユウリ様……?」


カノンちゃんが喋りかけてくる。


「ええと……何かな?」


「ユウリ様はどのようにして大勢いた盗賊を退治したのでしょうか……?」


ううむ……すっごく説明がしにくい……


「ええっと……、俺が奏でる音楽には特別な力が宿るんだ。」


「気を失う前に聴いた口笛って言うのは……」


「そう、俺が奏でた音楽、俺の故郷で赤子を眠らせるための音楽なんだ。でも、この能力の力が制御出来てなくて、カノンちゃんとアルトさんも眠らせてしまった……という訳なんだ。」


「そのようなお力をお持ちなんですね……改めて助けていただいてありがとうございました。何かお礼をしたいのですが……」


「いやいや!大丈夫だよ礼なんて!」


「いえ、そのような訳には行きません。あなたは命の恩人なのです。そこまで恥知らずなこと私には出来ません!」


おぉう……凄い圧力……これは受け取らないと引き下がってくれないなきっと……


「……わかったよ、でも、あまり高価なものとかは流石に貰えないぞ?」


「えぇ、じぃや、聞いていましたね。」


「かしこまりましたお嬢様。」


そう言うとアルトさんは金色のコインが数枚入った袋を渡してきた。恐らく通貨かなにかであろう。


「ええっと、価値が分からないのですが、見たところすごい額なんじゃ……?」


「「価値がわからない?」」


あっ、やべっ、


「あ、いえ!俺は旅をしている身でして、この世界……じゃなかった、この地域に来たのは初めてなんだ!」


流石に苦しいか?


「そうだったのですか……」


おぉ!通った!


「じいや、ユウリ様に教えて上げて下さい。


「かしこまりました。」


アルトさんの説明によるとこの世界の通貨の価値は銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚、金貨100枚で王貨1枚となるらしい、つまりここにあるのは余程の価値があるものなのであろう。


「いやいや!こんな価値の高いもの頂けませんよ!」


流石にこれは貰いすぎだろう!?さっき宿に入った時に3泊銅貨10枚だったから、エグい価値なるぞこれ!?


「いえ、これでも足りないくらいです。それに私たちにはこれくらいしか出来ませんから……」


そんな目をされるとなぁ……


「分かりました?有難く頂戴致します。」


俺は袋を来ていたスーツの内ポケットにしまった。


そうして2時間くらいたっただろうか?カノンちゃんが申し訳なさそうに喋る


「休憩もそろそろ終わりですね……それでは私達はこの後この街の長の所に顔を出さなければ行けないので、もう行きますね。宿のこの部屋は好きにお使い下さい……。じぃや、肩は大丈夫ですか?」


「心配いりませんお嬢様。歩けます。ユウリ様、本当にありがとうございました。このご恩は忘れは致しません。またどこかで会える事を楽しみにしています。それでは……」


「また、どこかであいましょう。」


そう言って俺は二人と別れた。

俺は暫くして、一人になったこの寂しい部屋で考えていた。


「こんな大金をいきなり手に入れることが出来たのは大きいが、流石にお金を稼ぐ事はしないといけないよな……」


いつまでもこのお金で暮らせるわけでもないからな。


「とりあえず今日は疲れた……また明日考えよう……」


今日はもう日も暮れていて、先ほどの戦いの疲れも残っている。遊理が眠りにつくのはそう遅くはなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ