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さようなら××さん

更新遅れてすみません

ぎりぎり日曜日ですよね

フウが突然目の前から姿をけした。このせいで、本来喜ぶべきモアの救出の成功も、嬉しくない。それどころか、目を覚ましたばかりのモアにやつあたりをしてしまった。確かに彼女の悪戯は度が過ぎていたし、彼女がいなければ こんなことにはならなかった。だけど一番情けないのは自分だ。多分フウを転移させたであろう魔人に気づかれる前に帰ることとてできたはずだ。もっと気を配っていれば転移だって防げた。後悔ばかりを繰り返し始めそうだったため自分の気持ちに一度蓋をする。

今は後悔する時間ではない、フウをみつけることが最優先。おおよその検討もついている。おまけに気分は最悪氷点下マジギレ1000%ですよっと...魔人だがなんだか知らないがぶったおしてあげるよ。今なら無双だってできそうだ。


「あははは」


そう思えば 、何が可笑しいのか 急に笑いが込み上げてくる。狂ったような笑い声が迷宮の中をこだまする。


リオはきっと気づいてないだろう。自分がA級モンターも怯える魔王もびっくりなオーラを発していることに。


「じゃあ、フウはちょっと待っててね。今から魔人ぶったたきにいくからさ」


燃えるような暑さの迷宮の中、ただ一ヶ所、異彩をはなつ空間。そこは、氷がはりめぐされた白銀の世界。さぁ、小さな氷の王様リオール・アルリアの御成りです。



同時、謎空間(エニグマスペース)の一ヶ所では...


(あーあ、本当に(わたくし)の助けなんていらないようですのね。魔人さんご愁傷様ですのよ。この子を怒らせちゃったのが運のつきですね)


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「あれ...リオ様?」


気がつくと私は不気味なオーラを放つドアの前にいた。急に足下に魔法陣が現れたことまでは覚えている。だから多分転移させられたのだろう。転移させられたのが私でよかった。リオ様が転移させられてたら、あの子殺しちゃうとこだったもの。まぁ、リオ様が簡単に死ぬわけないけど、腹立つ...

さて今、目の前には嫌な感じのドア、後ろは行き止まり。残念ながら前に進むしかないけど、罠にしかみえない。さぁ、どうしたものか...取りあえず行ってみるか。


私はドアを開くと同時に飛び出した。部屋の中には二本の角を生やした赤い肌の男、いや魔人が忌々しいオーラを放ちながら立っていた。そのまま太刀で斬るが手応えがない。そう簡単に殺せるわけないか...


「やれやれ、いきなりオレサマに

斬りかかるなんて仕打ちはねーよ!お嬢ちゃんよー」


「私を此処に連れてきた理由はなに」


「謝りもなしかー?まぁいいや、此処に連れてきた理由が何かって?つまんないからだよ。ってことで楽しませてもらうぜ」


言葉を言い終えると同時に炎を纏った斧をこちらに向かって一振り。寸前のところで避けたが、斧の延長線上にまで炎がのび、一瞬戸惑ったが、すぐに太刀を使って炎をはじく。しかし次の瞬間には魔人がもうすでに目の前まできていた。振り落とされる斧を太刀で防ぐが体勢を崩してしまった。魔人はその一瞬の隙さえも見落とさず、私は斧の棒で突き飛ばされる。


「かはっ」


意識さえも失ってしまいそうな衝撃と共に真っ赤な液体が吐き出される。そして立つ猶予もなく炎をまとった斧が振りかかってくる。痛みに耐えながら避けようとするが既に負傷した体では炎までもを完全にかわすことはできなかった。炎によって焼かれ激痛がはしる。


「ぁあああっ...ぃやだ」


見事に手も足もでなかった。格が違う。勝てるわけなんてない。相手からしたら本当にただの遊びだ。いやだ...怖い、死にたくないよ!


あれっ?


恐怖なんてずっと昔に忘れたはずなのになんで?生きる意味なんて無かったのに、死んでも良いって思ってたのに、希望なんて捨てたはずなのに...


『フウ』


そっか、リオ様のせいか。まったくひどい人ですよ。貴方がいなければ死ぬのも怖くなかったんですからね。知ってました?私は貴方を利用しよういたんですよ。貴方の優しい心につけ込んでマーメルをでるまで楽に暮らそうとしていただけの悪者ですよ。そんなんじゃ将来悪い女に捕まってしまいます。

いつからでしょうね。明日が楽しみになったのは...

ぐらたんっていうのですよね。美味しいって初めて感じたんです。パズドラさんでしたっけ?本から人が出てきたの初めて見たんです。ねぇ、知ってますか?リオ様が私にたくさんの幸せをくれたんですよ。だから、別れが辛くなってしまったんです。ふと、瞳から一滴の涙がこぼれ落ちた。


「にしてもお嬢ちゃん、あの魔物倒したからそれなりに面白いかと思ったら案外つまらねぇじゃねぇかよ...人間だし、しょうがないか...じゃあそろそろお仕舞いにさせてもらうぜ。ジャーな」


リオ様、今までたくさんの幸せをありがとうございました。大好きです。


私はゆっくりと目を閉じた。



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