青い海
ノンちゃんは時々涙が溢れてきます。
お友達のエリちゃんに「遊ぼ」って言ったのに
「ノンちゃんは駄目」って言われたの。
とっても悲しくてお家に帰ってからもシクシク涙が止まりません。
ママにも悲しい気持ちが伝わったみたい。
「ノンちゃん、ママにお話して?」
ママが心配して声をかけました。
それでもノンちゃん下を向いてシクシク。
今度はお外に誘ってみました。
「ノンちゃん、海を見に行こう!」
麦わら帽子をかぶって、線路を渡って、松の木林を通り過ぎるとそこには青い海が広がっていました。
青い海は太陽の陽射しを浴びてキラキラキラキラ
ノンちゃんは静かに波を眺めていました。
ざぶ~ん、ざぶ~ん
波が近くに来たり、離れたり
ざぶ~ん、ざぶ~ん
その繰り返し
すると、ノンちゃんの心は落ち着き始めました。少しずつ涙も渇いて来ました。
「ママ、海って広いね。何処まで続いているのかな」
「ずーっと、遠くまで続いていそうね」
「ママ、明日エリちゃんに、遊ぼって言ってみる」
ノンちゃんは波の音を聴きながら、心が晴れていくのを感じていました。
「それが良いわね」
ママは優しく頷き、ノンちゃんが波を触って濡れた手をしっかり握りしめました。何だかとっても嬉しそうに笑いながら。