尾崎くんのせい。
短編リハビリします
私は高校三年生。
医学部を目指して日々勉強中。
でも最近集中できない。
それはいつも私のとなりに座ってくる尾崎くんのせい。彼はいつも私のとなりに座る。
席はたくさんあるのに、わざわざ私のとなりを選んで。そんな彼のことを、どうしても意識してしまう。
活性化エネルギー、酸化還元、平衡、化学は好き。
計算して、答え合わせをして、丸をつけるこの瞬間。
すっきりして満足している。
カチャン、、、
彼だ。私のとなりに今日も座った。
うわ、、いいにおい、、かっこいい、、
どきどき、、どきどき、、
だめだ。勉強しなきゃ。集中しよう。
あっ、、物理しなきゃ。このあと授業だ、、。
コンデンサー、、苦手だな、、
こつんっ、、、
え?いま、肘がふれた??
うわぁぁ、、なんか、恥ずかしい、、当たっちゃった、、
だめだめ。落ち着いて、私。
こつんっ、
え?また?偶然なのかな?
じっと自分の肘をみつめる。
ふっ、、
彼からこらえきれないといったような笑い声
優しい瞳、、かっこいい、、どうしよ、、
あーっ、、もう、、ほんとに集中しなきゃ。
ん、、もう12時半か、お昼食べようかな。尾崎くんは次授業か。
じゃあご飯食べるかな。授業終わってからかな?一緒のときに食べたいな。
よし、自習室でよ。
あー、でてこないな~。食べないのかな?ちょっと残念。
まぁしょうがないかな、、、
ふぅ。お腹いっぱい。勉強しよ。
「あ、博田さん」
「へっ?」
尾崎くんだ。わぁ、、話しかけられた、、なんだろ。
「この物理の斜めからのドップラー、、わかる??」
「あっ!うん。わかるよ。これはね、、」
わぁぁぁ、、話せちゃった、、どきどきした、、
私も授業いかなきゃ、、、。
わたし、、尾崎くんとどうなりたいんだろ、、
医学部いくために勉強しなきゃなのに、、集中できないし。
こんなんじゃだめだ、、どうしよう、、、。
私が彼を意識してしまうだけなのに、、こんなに心を乱されるのは
かっこいい尾崎くんのせい。