高嶋高校の通学事情
フィクションです。登場する人物・団体・地名・施設等は全て架空の存在です。
実在する人物・団体・地名・施設等とは一切無関係です。
大島サイクルの常連客が通う滋賀県立高嶋高等学校
駅から中途半端に距離が在り、電車は30分に1本と若干不便な所にある。
「俺らの頃の湖西線は1時間に1本やった」(大島)
「昔の江若鉄道の頃は駅が近くにあった」(大石)
電車で通う生徒は多いが、琵琶湖を見ながらバイクや自転車で通う者もかなり居る。
「琵琶湖を眺めて毎日ツーリング気分」(速人)
「琵琶湖を眺める余裕なんか無い」(理恵)
許可制ではあるが、小型自動二輪免許取得と125㏄までのバイク通学がOK。
以前は朽樹から通う学生のみ原付(50㏄未満)OKだったのですが、
坂道で力不足だったのと、酷使による故障が多発したので125㏄までOKになりました。
「私の頃は規則が固まってたかな?」(リツコ)
朽樹在住ではない生徒がバイク通学可能になったのは平成初期。
学生間の自転車レースが盛んになり 脚力自慢が集まった結果
時速70キロ近いスピードを出す者が現れて事故が多発したのが発端です。
「俺も事故の怪我で後遺症が残ってるからな。事故は怖いで」(大島)
当時の生徒指導は「免許を取らせて警察に任せましょう・・・」と音を上げました。
スピード狂は免許を取って走り回ったは良いのですが、当然捕まりました。
バイクの免許でも失効したり違反をすると普通自動車免許の取得に影響します。
高嶋市で自動車に乗れないのは死活問題となるので、結果として安全運転になりました。
ロードレーサー・ドロップハンドル・3段以上の変速機
競技用ピストレーサーなどが校則で禁止されているのは当時の名残です。
「3段変速なら走るのに不自由しないからね」(リツコ)
「そのせいで自転車が売れない訳よ」(大島)
通学に使用するバイクは125㏄未満であれば特に規定はありませんが
壊れにくい・燃費が良い・音が静か・自転車の代わり
その辺りから4ストローク車が好まれています。
そこへ
暴走しないであろう・中古で安く買える・2種登録の条件が加えられて
親御さんから支持されているのはビジネスバイクやレジャーバイクとなります。
「私は足が届かないからゴリラだけどね」(理恵)
「お祖母ちゃんの形見で安くで修理出来たから」(轟)
「貯金で買えました」(絵里)
50㏄のスクーターは走行安定性と時速30㎞までの速度規制で若干不人気気味です。
「私みたいな2ストスクーターは珍しいのよ」(綾)
「タイヤが大きいと長距離は楽だからね」(リツコ)
今都の生徒はお金持ちなので新車を買っては壊して捨てている様子です。
「新しいのに程度が悪いバイクを見かけた」(大島)
「新車を自慢して来られても困ります」(速人)
「安くで買えたゴリラ。買った値段より高値で売れたからラッキ~!」(藤谷)
素行不良・通学距離が1.5㎞未満の生徒には免許取得は許可されても
バイク通学の許可が下りません。許可なしでバイク通学するとペナルティ有り。
「免許を取って乗れないのは苦痛。嫌なら辞めればよいんです」(生徒指導)
「近いんだから歩くか自転車で充分よ」(リツコ)
生徒がバイクを買うのは主に家の近所の店。
「今都で買って酷い目に会った」(速人)
「自転車からの流れでおっちゃんの所から」(理恵)
「理恵の紹介で」(絵里・綾)
「大島のオッサンがエイプなら得意な店が在るからって」(亮二)
今都の生徒は主に大津の店やネットオークションで購入している模様。
「オイル交換で高嶋まで無料引取りなんて割に合わない」(大津のバイク店)
「ウチでは断っています」(中村)
「今都はお断り」(車輪の会各店)




