高嶋市について
フィクションです。登場する人物・団体・地名・施設等は全て架空の存在です。
実在する人物・団体・地名・施設等とは一切無関係です。
滋賀県高嶋市
滋賀県西北部にあるという設定の架空の街。
本作中では滋賀県高島市が無い代わりに高嶋市が在る設定。
実際は高島市のある場所だが、全く違う街である。
人口約45000人
高嶋郡にあった蒔野・今都・真旭・安曇河・高嶋・朽樹の5町1村が合併して出来た。
合併時は『今都市』となりそうになったが、今都以外から
「『高嶋郡』が合併して市になるのだから『高嶋市』で良くないか?」
と意見が出て、市民投票の結果『高嶋市』となった。
そもそも何故『今都市』としようとする経緯に至ったのかも不明。
旧今都町の住民は不服とし、今も『今都市』としようと運動する物が後を絶たない。
蒔野町
高嶋市の豪雪地帯。
「行く用事が無い」(大島)
朽樹
高嶋市の山岳地域。夏はキャンプ・冬はスキー
地形を生かしたレジャーが楽しめる街。
山ならではの山菜やヤマメなど美味しい物が食べられる。
山火事に対応する為、消防団活動が盛ん。
高齢化が進む事から今都町出身の市議会議員より『姥捨て山』と
呼ばれた事が有る。朽樹の住民は謝罪を要求したが、
その議員が謝罪を拒否した為、今都町と仲が悪い。
「ウチとは取引は無いなぁ。引取りをやってないからね」(大島)
今都町
自称『高嶋市の経済の先駆者であり、偉大なる牽引者』。今都町の住民は
蒔野を『舎弟』、真旭・安曇河は『貧乏町』、高嶋は『物乞い町』、朽樹を『姥捨て山』と呼ぶ。
特に名物・名産・名所は無い。
「何にも無い街やから市外の観光地へ市のバスで遊びに行く訳や」(高村)
「今都は通り過ぎるだけやな」(西川)
陸上自衛隊と原発の周辺周辺環境補助費で栄えた町。
「だから産業としては何も無いけど町は金持ちな訳や」(今都町を除く高嶋市民)
選民意識が強い。自分が偉い・自分が正義・自分が一番と信じている。
「息をするように嘘をつく」(大島)
無料で使える物に目が無い。道に置いてある融雪剤の塩カルを荒塩の代わりに使って
漬け物を付けることや、市の公務に使うバスを使っての旅行、一つのグループが
何個も別名を持ち、年1回に限り無料で使う事が出来る施設を何度も使う等、
自称『金持ち』の割にせこい事ばかりをする人間ばかりが棲む街。
バイク好きで知られるタレントがロケで訪れた。
「同じ市内なのに行ってガッカリしちゃった。高嶋町はよかったのにさ」(某タレント)
「ここは高嶋市の悪い所ですね。カットしちゃいましょうか?」(プロデューサー)
今都市の所は全部カットして無かったことにしたとか何とからしい。
都会からの定年退職者が住む(自称)高級住宅地がある。
セレブリティ―バイカーズTataniがあるのはこの住宅地の近く。
元々は沼地で、不動産業者が埋め立て費用を回収するために『高級』として売り出した。
「だから、昔から地元に住む者としては意味が分からん訳や」(安井)
理恵たちが通う高嶋高校、葛城が勤務する滋賀県警高嶋警察署もある。
警察署の窓は投石を防ぐために金網が張り巡らされている。
ちょっとだけ評判と治安の良く無い地域である。
箱モノや大きな施設の多いのは地価が安かった為。
住民の質は良くない。
「襟足を伸ばした奴が多い」(亮二)
かつては鉄道の終着点で機関区が有った。50年ほど前の話だが。
「高嶋郡で今都で生まれざる者は人にあらず」(大島の中学時代の社会科教師)
「高嶋市の頂点に君臨する街。今都以外は人にあらず」(今都中社会科教師)
大変賑わっていた街だったが、今はそれほどでも無い。
「何で威張ってるのかわかんない」(絵里)
市役所庁舎が建つ予定だったが、建設中止となった。
「建設予定地前の道路は凸凹です~」(絵里)
「地盤沈下の影響や。おっさんの頃もそうやった」(大島)
「そもそもこんな小さな市で地上10階地下3階の市役所なんか要らんやろ?」
と誰かが言ったとか言わないとか。
剣道が盛ん。今都市立中学校の剣道部はラフプレーで有名。
防具を買える経済力を示す為に作られたような部。勝利至上主義で大変行儀が悪く
勝利の為なら相手側の選手生命を断つことも躊躇わない。
「選手が潰される位なら負けて試合を終わらせた方がマシ」(県内某校剣道部顧問)
人を叩きたいが自分は叩かれたくない連中が集まる。とにかく道具に金を掛ける。
「叩きたいけど叩かれるのは嫌。痛いもん」(今都中学剣道部員)
「例は形が大事。気持ち?込めたら格好良く見える訳w」(今都中学剣道部顧問)
自衛隊からの環境整備費で小中学校の完全全館冷暖房工事や多数の箱ものつくりを行った為
やたら滅多ら公民館や集会所が多い。公民館だけで8軒ある。
全ての施設が『今都市立~』となっている。これは『本来は今都市になるのが正解』との考えから。今都町以外の住民は使えない。ちなみに今都以外の町の施設は『高嶋市立~』となっていて市民ならばどこの地域に住んでいても使用可能。今都の住民は他の町の施設が使えても他の街の住民は今都の施設が使えず不公平感が有る。
「それが今都のやり方です」(大島)
自衛隊からの維持費が減額されたうえに、全ての建物が老朽化している。
その為、施設の維持費が高嶋市の財政を圧迫している。今都の住民以外に使用許可が出ないので
修理費は市全体から出るが恩恵を受けるのは今都住民のみ。
「今都の為にお金を出させてあげているのだからありがたいと思え」(今都住民)
今都と蒔野の一部地域で『ゲヴォ言葉』と呼ばれる独特な表現が有る。
主に旧街道沿いの住民が使う。
語尾が特殊で聞き取りにくい。ここでは数例を紹介する。
『~ですけど』→『~ヴェヴゲヴォ』及び『~ペプペポ』
『~です』→『~ベヴ』または『~ペプ』
『~なんだけど』→『~ヴァンヴァゲヴォ』
随分昔に子供たちの間で流行った喋り方が定着して出来た一種の方言。あまり上品な言葉使いでは無い為修正した方が良いのではないかと言われたが、『今都町発信の文化である』と当時の今都市教育委員会が普及を勧めた。その為、当時の小中学生及び高校生の中には直らず大人になったものが多い。一部ではその子供たちが同じ様な話し方をする。
「まぁ、今都って分かりやすいからOKやけどな」(大島)
「この喋り方の生徒にはバイク使用許可は出さないよ」(リツコ)
今都町では蒔野町と共に高嶋市から離脱しようと運動が行われている。
「そんな今都やけどな、良い所も有るんやぞ」(大島)
「どんなところですか?」(速人)
「良い所は有る。でも俺は知らん。安井さん、知ってる?」(大島)
「ワシが知る訳無いやろう?中村君、知ってるか?」(安井)
「知りませんよ。僕、琵琶湖の反対ですもん」(中村)
「もしかすると無いんかも知れんな…」(大島)
真旭町
繊維工業が盛んな町。名物はパジャマとしても使えるステテコ。
繊維関係の工場は火災になった時に大規模になる為、消防団活動が盛ん。
旧真旭町役場が高嶋市役所仮庁舎とされた。ところが使ってみると
予想外に使い勝手が良く、交通の便も良かった事から
「もう真旭で良くないか?金も無い事だし。」と、
気が付けば仮庁舎から本庁舎となってしまった。
その為、今都町住民からは『泥棒猫』『盗人』呼ばわりされている。
安曇河町
全体でみると地味な街だが、住んでみると不便は少ない。
安曇河町内で買い物をすれば全てが揃うと言われている。
高嶋市で最も住みやすいと言われている。
国道161号線沿いにショッピングモールが出来て賑やか。
今都町が対抗意識を持っているが、安曇河町民は気にしていない。
大島サイクルが在るのはこの街にある小さな商店街。
理恵・綾は大島サイクルの近所、少し離れて絵里。亮二と轟は1キロほど離れた下町
葛城は線路沿いにあるアパートに住んでいる。大島の実家は絵里の家に近い所。
今都町民から『貧乏町』『物乞い』と呼ばれているがあまり気にしていない。
「100万円稼いでも101万円使えば赤字。50万円の稼ぎでも5万円貯金すれば黒字」(婆ちゃん)
下水道の普及・融雪装置の設置は市内で最も早かった。
質実剛健・清貧な街だが、使うべき時には資金を惜しまずつぎ込んでいた。
高嶋町
市民病院がある町。元々城下町で遺跡や城跡が在る。
製造業が盛んで加工工場が多い。
琵琶湖沿いにボールベアリング・電機製品の工場が並ぶ。
日本酒・酢・鮒寿司・味噌・醤油の生産地。
『発酵の街』とも呼ばれている。
果実の味を取り入れたフルーティな日本酒は街の新名物。
「レモンの甘い美味しいお酒」(葛城晶)
「呑み易い割にガツンと酔えるから好き」(磯部リツコ)
「蜜柑のお酒もあるよ」(大島中)
フワフワのロールケーキのお店もある。
「1本くらいペロッといける」(白藤理恵)
発展しないが衰退もしない不思議な街。
バイク好きで知られるタレントが気にいったのはこの街。
「ピンと来なかったけど行って良かった。私の中ではNo.1だね」(某歌手・タレント)
「景色が小さな頃から変わっていない」(大島)
程よく田舎な雰囲気と整った街並み、見渡す限りの水田、都会から来た者からすると
丁度良い感じの懐かしくも不便過ぎない街。




